触れるすべてが懐かしい! 『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』先行体験レポート

2016-01-31 00:00 投稿

『聖剣伝説』ファンには感涙もの!

スクウェア・エニックスから今冬配信が予定されている、プレイステーションVita、iPhone、Android 向けアクションRPG『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』(以下、『聖剣伝説-FF外伝-』)。

※【新作】リメイク版『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』配信開始! シリーズの原点がいま蘇る

今回幸運にも配信に先駆けて本作をプレイすることができたので、本記事でそのシステムや操作感のレポートをお届けしよう。

珠玉の名作が再び

本作は、『聖剣伝説』(以下『聖剣』)シリーズ第1作目にあたる『聖剣伝説-FF外伝-』のリメイク作品。

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かつてゲームボーイ向けに発売されたオリジナル版のストーリーはそのままに、オリジナル版の作曲家である伊藤賢治氏による新たなアレンジ楽曲を使用

さらにグラフィックや操作性にも大幅な変更を加え、まさしく“現代版”として生まれ変わらせた力作となっている。

リニューアルされたキャラクターデザインやトレーラーなどは、公式サイトでも確認することができるぞ。

【公式サイトはこちら】

フル3Dにリファインされた

さっそくプレイの感想といきたいところだが、まずは3Dにフルリメイクされたことで変容を遂げた本作のメインシステム部分の紹介をしておこう。

クラシカルな見下ろし視点

本作はオリジナル版同様、主人公やマップを俯瞰的に見る、見下ろしビューのアクションゲームとなっている。

マップは基本的に4角形のエリアに区切られており、画面左上のミニマップで自分の現在位置を把握することができる。

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▲階段やダンジョンの出入り口があるエリアには、ミニマップでも階段などのマークが表示される。

操作はいたってシンプル

画面のボタン以外の部分をタップし、そのまま指を動かせば主人公を自由に移動させることができる。

画面右下にある黄色いボタンは下が“攻撃ボタン”上が“アイテム/魔法ボタン”となっており、これらをタップすれば攻撃などが発動する。

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▲“攻撃ボタン”、“アイテム/魔法ボタン”には装備中の武器やアイテムのアイコンが表示される。

また、画面右上にある、白い角で囲まれた3つの枠はショートカットボタンとなっており、アイテムや魔法をセットして使うことができる。

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▲画面右端の“RING”ボタンをタップすると開く“ハーフリングコマンド”画面で、装備やショートカットの設定ができる。

また、NPCに近寄ったときや、“仲間”が主人公に同行している際に表示されるフキダシマークをタップすれば、会話や“相談”を行うことも。

“仲間”が同行している際は、主人公との距離が離れていても関係なく“相談”することができる。

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▲NPCと話す際は画面右下のボタンを、“仲間”に“相談”を行う場合は画面右上のフキダシをタップ。“相談”をすると、“仲間”がHPを回復してくれたり、探索のヒントをくれたりするぞ。

武器は戦闘にも探索にも活用

戦闘は王道のアクションRPGの様式にしっかりと根付いたものになっており、敵や敵の攻撃に当たらないように移動と攻撃を行っていく。

敵によっては飛び道具での攻撃を行ってくるので、敵が近くにいないからといって油断は大敵だ。

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▲敵の投げナイフなどによる攻撃は、主人公の持つ盾で防御可能。ただし、ちょうど盾で防ぐのが意外と難しい。

剣は払いと突きの2種類の攻撃ができ、鎖鎌では全方位への攻撃も可能。このように装備する武器によって攻撃モーションや攻撃範囲が変化する。

また、斧で道をふさぐイバラを切ることができるなど、武器によってはマップ探索時に用いるものもあるぞ。

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▲斧を装備していれば、このように木を切り倒すことも。木を伐採することで隠された道が見つかることも……?

そしてHPやMPの下に表示されている赤い“必殺技ゲージ”。こちらは攻撃をしないでいると貯まっていき、ゲージが最大になってから“攻撃ボタン”をタップすると強力な必殺技をくり出すことができる。

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▲“必殺技ゲージ”が最大になってから“攻撃ボタン”をタップすると……。
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▲強力な必殺技が発動! 剣ならば回転切りや突きによる突撃、斧ならば正面へ斧を投げる攻撃など、通常よりも広い範囲を攻撃可能だ。

また、探索中には岩や一部の壁を壊すことができる“マトック”やカギのかかった扉を開くのに必要な“カギ”などのアイテムも重要となる。

アイテムは基本的に町などにあるショップで購入でき、購入に必要な“ルク”(=ゲーム内通貨)は敵を倒すことで自動的に手に入るぞ。

パラメーターの成長はプレイヤーしだい

本作では敵を倒すとEXP(経験値)が手に入り、EXPを一定量集めれば主人公がレベルアップする。

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▲オリジナル版でも印象的だったレベルアップ時のメッセージは健在。

レベルアップ時には成長タイプを“戦士”“モンク”“魔導士”“賢者”の4タイプから選択し、タイプごとで異なったパラメーターが成長する。

成長タイプはレベルアップごとに可能なので、一度戦士タイプを選んだらずっとそのまま、ということにはならない。状況に応じて必要な能力を伸ばすことができるのだ。

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▲戦士、モンクタイプはMPなどに影響する“賢さ”が、魔導士、賢者タイプは攻撃力に影響する“ちから”がアップしない。

『聖剣』を知る人にも、知らない人にも遊んでほしい

さて、それでは筆者が本作をプレイした感想を述べていこう。

正直なところ、最初の本作のリメイクがプレイステーションVitaだけでなく、iPhoneやAndroidでもリリースされると聞いて、いわゆる“お手軽”なクオリティになるのではと危惧していたが、それは杞憂だった

触ってみれば、マップの形状やサウンドの随所から、オリジナル版、そして『聖剣』シリーズをかなり尊重して作られたことが感じられる。まさにひとつの“ゲーム”として作りこまれた作品だ。

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▲新しくゲームを始めると、タイトル画面が上にスライドしていき、下からプロローグが流れる。オリジナル版同様のこの演出には心打たれる人も多いのでは。

マップに配置された草木の形状や、『聖剣』シリーズの代名詞とも言える“ハーフリングコマンド”(※)、“ハーフリングコマンド”を開く際の効果音など、目や耳に入るすべてが懐かしく、そのいずれもが『聖剣』ファンにはたまらない演出といえよう。

※アイコンが円形に並んだメニュー。オリジナル版では使用されていなかったが、リメイクにともない本作にも起用された。

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▲ハーフリングコマンドと言えば『聖剣』、『聖剣』と言えばハーフリングコマンドというぐらいおなじみの機能。メニューを開閉する際の“ヒュイッ”というサウンドがじつに気持ちいい。

また、本作は『聖剣』ファンはもちろんのこと、オリジナル版をプレイしていない人にも遊んでほしい作品だ。

オリジナル版が世に出たのは1991年、もはや25年前である。そのオリジナル版をいまになって遊ぶのは、3Dグラフィックに慣れ親しんだユーザーには難しいかもしれない(筆者としてはゲームボーイの2Dグラフィックも大歓迎なのだが)。

しかし、本記事の画像を見ても理解していただけるように、本作のグラフィックは見事にデフォルメがきいた3Dモデルで、幻想的な空気を壊すことなく、現代的なビジュアルに仕上がっている

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▲ボスモンスターや会話時に表示されるキャラクターグラフィックはどこか暖かさがあり、『聖剣』世界に非常にマッチしている。

今回のリメイクは、“攻撃が当たったときの音が違う壁は壊せる”“ツボを割るとその下に階段が隠れている”などの、非常にクラシックなRPG体験を、そしてなによりも、名作として語り継がれるその物語を体験する絶好の機会と言えよう。

ふだんスマートフォンで遊んでいるユーザーが本作に触れ、『聖剣』シリーズに興味を持ってくれれば、ファンとしては言うことなしだ。

真の意味での“スマートフォンで遊べる本格派ゲーム”である本作によって、昨今のスマートフォンゲーム市場にどのような変化が生まれるのか、という点も非常に気になるところである。

聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-

ジャンル
アクションRPG
メーカー
スクウェア・エニックス
配信日
配信中
価格
1400円[税込]
対応機種
PlayStation Vita、iPhone、Android

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