ストーリーを一気に体験せよ! ご新規&カムバックキャンペーンも実施中の『FFレジェンズ 時空ノ水晶』開発者インタビュー【後編】

2015-12-26 12:00 投稿

主題歌、BGMの秘話をたっぷりとお届け

スクウェア・エニックスより配信中のスマートフォン向けRPG『ファイナルファンタジー レジェンズ 時空ノ水晶』。2015年12月22日のアップデートで第一部の物語全6章を配信し、これに合わせた各種キャンペーンも開催されている。そこで今回は、本作のこれまでの歩みを振り返りつつ、今後の展望などをジェネラルディレクターの時田貴司氏、サウンドコンポーザーの水田直志氏、ディレクターの湖山優氏、レベルデザイナーの小林和広氏、4人の開発コアメンバーに語っていただいた。ここからは、そのインタビュー後編をお届けする。

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▲ジェネラルディレクター・時田貴司氏(左) サウンドコンポーザー・水田直志氏(右)
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▲ディレクター・湖山優氏(左) レベルデザイナー・小林和広氏(右)

素晴らしい楽曲の数々はこうして生まれた

――では、次に音楽、BGMについてもお聞きしていきます。まずは、主題歌について。最近のスマホゲームでも主題歌をつけるというのは増えてきていますよね。
水田直志氏(以下、水田) そうですね、増えてきていますね。ただ、当時はまだ珍しかったと思います。

――作曲が水田さん、作詞は時田さんですよね。
時田貴司氏(以下、時田) となっていますが、今回は水田の作った詞があったので。

――そうなんですね。
時田 それがすごく曲にはまってたので。僕はそれを調整した形ですね。

――シナリオの内容も踏まえた詞になっていたんですか?
時田 じつは、シナリオはその頃はあまり決まっていなかったんですよね……。

――先に歌を作ったんですか!?(笑)
一同 (笑)。
湖山優氏(以下、湖山) 水田さんにBGMをお願いしていたら、次に会った時に「主題歌できました」って(笑)。
時田 じゃあ、その歌をエモが覚えていく話にしようと。なので、水田の作った歌ありきで物語とか設定ができていったんです。

――なんと。水田さんとしてはいかがでしたか? わりと無茶なオファーにも聞こえますが(笑)。
水田 そうですね、『光と闇の戦士』の時にエンディングに歌を入れたんですけれども、あれはエンディングということで最後に作ったので後付け感が個人的にはあったんです。なので今回は、何かこう後からポッと歌だけ出てきたというよりは、この世界を彩るテーマ的なものを最初に作りたいなというのは考えていました。1本筋の通ったテーマがあって、それを活かしていくという手法で、人間が歌う“歌”というのは色んな楽曲の中で一番力がある物だと思うので、楽器で演奏するテーマ曲ではなく“歌”だろうと。アレンジもしやすいですし、歌詞があるので歌ひとつでゲームの世界を表現できる。そこで、テーマ曲が欲しいということであれば、歌というのはどうでしょうかと。

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――“歌入り”の主題歌というのは水田さんの提案だったんですね。
水田 はい。

――素人意見なのですが、ゲームの音楽というと戦闘やフィールドのBGMだったり、効果音だったりが多いと思います。これに対して歌入りの曲を作るというのは、まったく違う作業のような気がするのですが。
水田 僕は、音楽を作るという意味ではとくに違いはないと思いますし感じないですね。

――水田さんとしては同じものなんですね。
水田 難しさの点でいいますと、最近はスマートフォン用のゲームの音楽は制約らしい制約もないですし、いわゆる「音源がショボいから曲もショボい」みたいな言い訳は全然できません。どこに出して何と並べても遜色のない物を求められていると思うので、そこは大変ですよね。たとえばスマホゲームのBGMを聞いていて、その一瞬あとにはiTunesで自分の好きな音楽を聴いてる場合もある訳じゃないですか。

――ありますね。
水田 それを並べた時に「やっぱりゲームの曲はショボいな」とは思われたくない(笑)。ジャンルは違えど、世の中で求められているクオリティーは一緒、という時代になっていますよね。

――スマートフォンの音源も、いまはかなり進化して音もいいのでしょうか?
水田 悪くないと思いますよ。厳密に言うと圧縮してあったりするので、いわゆるハイレゾとかHi-Fiではないかもしれないですけれど、問題なく聴けるレベルです。
湖山 ちなみに、『時空ノ水晶』では水田さんがちゃんとスマートフォンで聴くことを前提にチューニングしたデータで鳴らしているので、そういう意味ではすごくいい音が鳴っています。
水田 以前、出来上がった音源をゲームに実装するときに、別のところでコンバータなりを通して圧縮されことがあって、できたものを聴くと「なんじゃこりゃ!?」ということが(笑)。それは避けたかったので、自分がこれなら世に出せるというクオリティーを担保したものをゲームに実装していただく形にしました。「これを聴いていただいて、そのままで判断してもらって構いません」という覚悟で出しています。

――なるほど、そんな裏話が。
湖山 実際、BGMがかっこいいんですよ。生音がけっこう入っているので、ギターなどもすごくよくて。
時田 弦楽器は全部生で録ってるよね?
水田 そうですね。ギターとか……生楽器が映えるというか、それでしか表現できない物があるので。今まではあまりスマホゲームではそこまでやっていなかった思いますけど、最近ではそれが当たり前になりつつあるのかなと。他のメーカーさんの作品でも、すごいの作ってるなというのがあったりしますからね。
時田 たとえば?
水田 『消滅都市』なんかは個人的にはすごくいいと思います。

――音楽の部分でも力を入れて、クオリティーの高いものが必要な時代なんですね。
水田 とはいえ、それは作る側の話ですから。プレイヤーは、聴いてみていいかどうか、それだけでいいと思いますし。
湖山 『時空ノ水晶』は、「絶対にイヤホンを付けてやった方がいい」と言ってくださる方が多いですね。
水田 ありがたいお話です。
時田 ちなみに……このiPhone純正のイヤホンって、いいものなの?(笑)
一同 (笑)。
水田 うーん、そこはどう言っていいかわからないですけども(笑)、皆さんが聴く環境というのは考えますよ。『時空ノ水晶』に入れている曲は、iPhoneの純正イヤホンを通して聴くことを想定して、低音が出過ぎてしまうのを補正する感じにチューニングしています。なので、他の物で聴いたら若干ペラペラしているんですけども……。ですが、確率的にこれで聴いている人がかなり多いだろうということで、そこに合わせています。

――ちょっと信じられないような職人気質といいますか(笑)。
一同 (笑)。
水田 とにかく自分が作った状態に一番近いものを聴いてもらいたいという気持ちがあるので、その為だったらできることはなんでもしますよ(笑)。その点では、このタイトルに関しては、ある程度自由にというか、ある程度認めてもらってやっていますので、そこはありがたいですね。

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驚きのボツ曲! それはなんと……

――『時空ノ水晶』では、各時代ごとに曲調がガラッと変わったりという部分も魅力のひとつだと思いますが、作曲する時に意識したところや、大変だった点はありますか?
水田 そうですね。最初は東西に世界が分かれているという設定があったので、それを強く意識していました。ですが、シナリオを読んでみてそういう横の区分よりも、縦の時代区分にした方がバリエーション的にも面白そうだなと思ったので、東西はあまり意識せずに、時代ごとのサウンド感というか、聴き心地が違うものを作ることにしました。そのほうが次の時代に行った時にゲームが進んだ感じが出るかなと。

――水田さんのなかで、現代的な曲調、未来的なもの過去的なもの、というのはある程度イメージがあったりするのでしょうか?
水田 そこはむしろ、このゲームでの現在、未来、過去、そこで描きたい物で変わってきますね。たとえばエモの孤独な感じとか、無機質な感じというのはシナリオから読み取って、そこに一番合うようにフォーカスして作れば、自然と合うようになるのかなという。単に未来と言うと、SF的な未来もあれば荒廃した未来も、といろいろありますし。

――ではその部分は、水田さんにシナリオを渡して、合うものに仕上げてもらうと。
湖山 そうですね、最初にシナリオをお渡しして、水田さんから「できたんで聴いてください」ってくると、これが映像やセリフまで入っている動画で(笑)。
一同 (笑)。
時田 物語の展開を入れて、デモをプレゼンしてくれるんです。

――それはスゴイですね。
水田 口で説明しながら聴いてもらうと、何かこう横からごちゃごちゃと……となってしまうので(笑)。なるべく出来上がった物はこういう感じになりますというイメージが伝わるように、そういう手法になっています。
時田 流れで、物語の登場順とかに合わせて見せてくれるので、こちらもこれからの仕事がイメージしやすいんですよね。
水田 例えば今回で言うと、お話しした未来の曲だけを聴いてもらっても、曲のようなそうでないようなものなので、「うん、まあ……」みたいな感じになってしまうんじゃないかと(笑)。

――状況に合っているからこそいい、というのはありますからね。
水田 色んな曲があって、その中にああいう曲があるから成立するという面もあります。なので、流れで聴いて判断してもらうほうがいいんじゃないかなと思っています。

――ちなみに、ボツになった曲もあったんですか?
時田 うーん、全ボツはないかな?
水田 「もうちょっとこっちの方向に」みたいなのはありましたね。
時田 あっ……召喚は?
湖山 そうだ、召喚画面!

――どんな理由でボツになったんですか?
湖山 最初はすごく煽るような感じの曲だったんですよね(笑)。
時田 「シンキングターイム!」みたいなやつ(笑)。

――実装されている曲もちょっとドキドキしてくる感じはありますが(笑)。
水田 そうなんですけど、全然あんなもんじゃなかった。
時田 もっとすごいの(笑)。ちょっと流石に「露骨だよね」となったんですよ。
湖山 思い出しました、あれが一番リテイクが多かったんじゃないですかね(笑)。

――ぜひどこかでお披露目して頂きたいです(笑)
水田 サウンドトラックなど出せたら、入れられるといいですね。皆さんからの声がたくさん届けば実現できるかもしれませんので、よろしくお願いします。

Timeless Tomorrow』と、ゲーム内BGMを含む全5曲を収録したミニアルバムは好評配信中!

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第二部はどうなる!?

――では最後に、今後の展開についてもお話しいただける範囲でお願いできればと。
湖山 第一部の終わり方も、ちゃんと「続く」というような終わり方になっていて、「The end」ではないので(笑)。
時田 なんというか、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の『1』みたいなものです(笑)。
一同 (笑)。

――どうなるかはさておき、ちゃんと引きを含みつつ……。
時田 そうですね。あとは今、エピソードというか記憶水晶があるんですけども、あれとか、あとはその後のお話みたいなものを定期的にやりながら、第二部の構想を練っていこうかなという段階ですね。構想自体は僕がもうネチネチ練ってはいるので、ネタはあるんですけど。
湖山 それまではイベントや、記憶水晶、あとはキャラクターにスポットを当てたイベントなどをやりつつ、楽しみに待っていただければ嬉しいです。
時田 その中に、今後の展開の気になるものを散りばめていこうかなと考えています。

――期待しています! 本日はありがとうございました。

・ご新規&カムバックキャンペーン
実施期間:2016年1月31日23:59まで
・新規ユーザー向けプレゼント
時空石:最大3000個
★5幻石6種類セット
・カムバックユーザー向けプレゼント
時空石:2000個
召喚券:5枚
★5幻石6種類セット
<★5幻石6種類セット内容>
火:イフリート/ファイラIII ★5
水:マジックポッド/ホワイトドローII ★5
土:ジャボテンダー/ヘイストII ★5
風:ガルーダ/みだれうちII ★5
光:セラフィム/天使の歌III ★5
闇:アニマ/レクイエムII ★5
※同時開催で合計ログイン日数に応じた時空石のプレゼントも行われます。

ファイナルファンタジー レジェンズ 時空ノ水晶

ジャンル
RPG
メーカー
スクウェア・エニックス
配信日
2015年2月12日(木)
価格
基本無料(アイテム課金有り)
対応機種
※OSのバージョン、対応機種は各アプリマーケットを参照。

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