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【東京インディーフェス】これがインディーメーカーの今!トイディア×ミラクルポジティブ×サマータイムスタジオ

2015-05-09 18:16 投稿

アツいトークセッションが展開

東京・秋葉原UDXで開催されている、コンシューマ、PC、スマートフォンゲームのインディーメーカーが集う“東京インディーフェス2015”。一般日初日となる2日目は、各社のブースが出展されているアキバ・スクエアにて、トークセッションが行われた。

ここでは“日本のインディーズでヒットを作る~開発の舞台裏に迫る”と題されたトークセッションの模様をお届けする。

登壇したのが、トイディア 代表取締役“松田崇志”氏、ミラクルポジティブ 代表“加藤拓”氏、サマータイムスタジオ代表取締役 弘津健康氏の3名。

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▲左からサマータイムスタジオ弘津健康氏、ミラクルポジティブ加藤拓氏、トイディア松田崇志氏

インディーの成功とは?

トークセッションは松田氏の「正直言ってまったく打ち合わせしてない。ノープランです(笑)。ありのままの形で話ができればと思います。」という挨拶からスタートして、3社が現在の会社状況を説明していった。

松田氏が率いるトイディアの看板タイトルと言えば本格ローグライクRPG『ドラゴンファング~竜者ドランと時の迷宮~』。現在までに130万ダウンロードを達成しており、DL数を見ればヒットタイトルと言えそうだが、「ぜんぜん成功ではない」と松田氏は言う。インディーズメーカーに限らず、大手でもDL数を煽り文句に使うタイトルはあるが、「DL数は必ずしも収益に直結してはいない。100万でも当たりと外れがある」と説明。「同じ100万DLでもFuji&gumi Gamesの『ファントム オブ キル』は収益性が高いと思うが、『ドラゴンファング』は足元にも及んでいない」としながらも、「何を持ってインディータイトルの成功とするのか、それを誰が決めるのかを自分たちで決めないと続けていけない。何が成功なのかを作り上げることがクリエイターの心持ちとしていちばん大事」と語った。

続いては加藤氏。約5年ほど前にスクウェア・エニックスから独立し、ミラクルポジティブを設立。現在は『テラリア』や『マインクラフト』に代表されるサンドボックスゲーム『Airship Q(エアーシップキュー)』をプレイステーション4、PS Vita向けに開発している。マインクラフトがヒットしているという記事を読んだ加藤氏が、コミュニティーエンジンの中嶋謙互氏に相談したことをきっかけに開発がスタート。手弁当で2年間作り続け、ソニー・コンピュータエンタテインメントに企画を持ち込んだところ、パブリッシュすることに。ここまではいい形だったが、開発予算がないという事態になり、そこで加藤氏が目をつけたのがクラウドファンディングでの資金調達だった。

クラウドファンディングでの資金調達については、「(出資者の方は)アイドルを応援する気持ちといっしょ。誰にも知られていないところから、いっしょに作っていくストーリーを楽しんでもらう。私小説的に、自分たちがどういう気持ちで作っているかを説明することが大事だと思う」と述べた。

サマータイムスタジオの弘津氏は、ふたりの話を受ける形で現状を振り返り、「成功の定義は自分たちで決めている。売り上げランキングを見てもぜんぜんで収益性はないが、だからといって決してゲームを作る意欲がないということはない。沖縄のスタッフはモチベーション高く開発している。ヒット作は当然出したいが、ヒットの定義が売り上げだけでなくてもいいと思っている」と自身の考えを述べた。資金調達については、インディーズメーカーにとしては珍しく、ベンチャーキャピタルから支援してもらっているという。「資金調達の幅もVC、銀行からの融資、クラウドファンディングなど、ゲームを作る資金源の部分は広がってきている。自分たちで作りたいゲームを作るということが、昔より敷居が下がっていると思う」と説明した。

少人数開発のメリット・デメリット

続いてはインディーで小規模開発を行うメリットとデメリットについて。

「10人で作っています。自分たちで企画、開発、運営を行う。10人でも運営ありきのRPGが出せることを証明したかった」と松田氏。「ひとりひとりのクリエイターの能力が高ければ、少ない人数でもゲームの可能性はどこまでも広げられる」として、「自分たちで会社をやる以上は、まずは運営ありきのゲーム、ガチャモデルなど、大きな収益を上げているビジネスモデルに対して、いちばん少ない人数でどれだけやれるか、実現できるかを考える。お金が足らない部分、人数が足らない部分を補うのはクリエイターの才能だ」と語る。

『ドラゴンファング』はエンジニア2名、デザイナー2名の4人体制で開発がスタート。4人で80%まで作ったが、紆余曲折あり2回の配信延期に。4人で完成させることこそがインディーでの証明であると何度もぶつかっていったが、4人では自分たちが目指すRPGが作れないこと、何よりこれ以上ユーザーの期待を裏切らないために、新しく2名を追加。ユーザーにゲームを届けることを最優先に6人で作り上げていった。

そうしてスタートを切った『ドラゴンファング』だが、配信を最優先にしたことでコア部分は妥協せず作ったが、全体の完成度としては40%ほど。その後もタイトルのため、ユーザーを喜ばせるための機能を貪欲に入れていき、改善を続けていった。松田氏は「(改善に)お金が必要というのはウソ、お金より先に立つのはクリエイターにとってはマインドだ。とくに少人数で作るのであれば」と力強く語る。そして、新機能開発と運営の両輪を回す中で、6人では足らないことを痛感し、新たに4人を加え、10人体制となった。

加藤氏の『Airship Q(エアーシップキュー)』は3人で開発がスタートして現在13人ほど。少人数のデメリットとして「お金と工数がないので物量を作れないこと」を挙げたが、じつはそれがメリットでもあるという。「お金がないので、とりあえずきた仕事はぜんぶやる。とある製薬会社の掲示板を作ったり、クイズを作ったり、働き続ければお金は解決できる」と説明。人手についても「偶然の出会い中でいっしょに仕事をしてくれる人が出てくる。人手がないから、そこにあるものを信じてやるしかないし、覚悟も決まりやすい。」と語った。

サマータイムスタジオはふたりから始まって約40名ほどの会社に。創業当時からスタイルは変わらず、創業4年の中で発見したゲーム会社で楽しく過ごす方法を紹介した。サマータイムスタジオでは人型タイプの寝袋を社員全員が所有。さらに社員の40%が女性であることから「清潔感を大事にしよう」ということで、徹夜が続いたときのために水を使わないシャンプーを男性社員が愛用しているそうだ。また、会社で社員全員にフカフカのデスクマットを買ってプレゼントしたそうだが、そのおかげでみんなデスクの下で寝るようになってしまったとのこと。「沖縄の社員が東京へ出張にきたときに、ベッドがあるにも関わらず机の下で寝ていた」というエピソードも披露した。

これからインディー業界を目指す人へ

最後にこれからインディー業界に一歩を踏み出そうとしている人たちへ3人からメッセージが贈られた。

「準備万端整ってから突っ込むのはやめてください。それでは遅いです。とくにゲーム業界は流れが速い。これから日本の市場は、アメリカ、中国のタイトルが夏ぐらいから押し寄せてきます。だからまずはゲームを作りましょう。乗り越えるカギは自分の中にあります。もしダメなら才能ある仲間を見つけください。それでもダメなら企業に戻ってください。いくらでも道はあります。自分の中にあるダイヤの原石を見つてそれを握ったら、準備万端整う前に、とにかくゲームを作ってください。そして作ったものに触れてもらって、自分の評価を再確認しましょう」(松田)

「大事なことはアウトプットして仲間を作ること。ぼくもいろいろなイベントに出させていただいて、そこで知り合った人たちが何かの形で応援してくださってくいます。アウトプットして、そこで偶然居合わせた人たちに仲間になってもらうことがいちばん大事なことだと思います」(加藤)

「ゲームが好きだったらそれでいいんじゃないかなと思います。ぼくも子どものころからゲームが好きで、いまは自分のゲーム会社を作れてすごく幸せです。それは当然、ぼくひとりで作れるものではなくて、うちのスタッフも入れてみんなで作ったもの。そこで過ごす時間や環境がすごく幸せなんです。インディーは自分たちの気持ちだけで作っているので、人と繋がっていきますし、応援してくれる人も増えていきます。みなさんとも今後仲間になれたらと思います。一歩踏み出すのは簡単なことなので、不安にならずに始めてみてください」(弘津)

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