スペックに偽りなし! NVIDIAの“SHIELDタブレット”を触ってみた

2014-10-11 12:00 投稿

まさに次世代のゲーミングタブレット

“GeForce”シリーズなど、GPU(Graphics Processing Unit、グラフィック用の半導体チップ)の開発で知られるNVIDIA(エヌビディア)社。同社より、Android4.4搭載のゲーミングタブレット“SHIELDタブレット”と、ゲーミングコントローラー“SHIELD ワイヤレスコントローラー”が、2014年10月10日より販売開始されている。今回はファミ通Appではいち早く本機を入手し、その使い心地を試してみた。

各ハードの基本的な機能、性能については先日お届けした記事を参照してほしい。

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ほぼゲーム機と言える高性能タブレット

まずは箱から取り出す。8インチという液晶サイズもあって、それなりに大きい。重量は約370グラムと、このサイズとしては少し重めというくらいだが、それほどは気にならないという印象だ。ちなみに、外部出力端子はMicro-USB2.0、ヘッドフォン入出力という定番のもののほか、Mini-HDMI(1.4a対応)がついている。これを使えば、スマホ用のゲームアプリも大画面のモニターに映して楽しむことができる。SHIELD ワイヤレスコントローラーと併せて使えば、もうほとんど家庭用ゲーム機と変わらないと言える。

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▲1920×1200ドットの解像度を誇るディスプレイ。液晶の駆動方式はIPSといって、見る角度による輝度や色の変化が少ないことが特徴だ。

SHIELDタブレットの特徴のひとつが、“SHIELD HuB(シールドハブ)”という名の専用ポータルアプリの存在だ。このタブレットに対応しているゲームアプリを簡単に探すことが可能で、PCから、“GameStream”対応のゲームをストリーミングプレイするときも、もこのアプリから実行することになる。

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▲“NVIDIA”のアイコンをタップすると、さらに4つのアイコンが現れる。SHIELD HuBのほか、SHIELDコントローラーの設定や、ドローイングアプリの『NVIDIA Dabbler(ダブラー)』の起動もここから行う。

現在、SHIELDタブレットに対応しているアプリはリリース時点(2014年10月10日)で約400あり、ショップでは、そのうち最適化されている14のゲームなどが販売されている。ほとんどが“洋ゲー”の人気作となっているが、『ワンダーモモ』や『R-TYPE II』といった往年のゲーマーには懐かしいラインアップも。

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ワイヤレスコントローラーでさらにゲームを楽しく!

さて、SHIELDタブレットには、出荷時の状態で『Trine2』がプリインストールされている。この作品が、SHIELDタブレットというマシンの能力を感じるための試金石となっているというわけだ。タブレットでのプレイは、画面をコントローラーに見立てる“バーチャルパッド”で操作することになるのだが、もちろんSHIELD ワイヤレスコントローラーにも対応している。今回は、そのふたつの操作方法でプレイした動画を公開しよう。

バーチャルパッド使用

『Trine2』は、童話に出てくるような剣と魔法のファンタジー世界を舞台にした、アクションゲーム。道中、魔法や剣、弓矢を使ってさまざまなギミックを突破するなど、パズルの要素も盛り込まれているので、タッチペンがあるととても便利な作品だ(SHIELDタブレットには、標準で装備されている)。ただし、基本的にはアクションゲームなので細かい操作にはやや難があるという印象。とくに、ジャンプ中の姿勢制御などが難しいかもしれない。もっとも、ゲームの難易度自体はそれほど高くないので、じっくりプレイしていけばバーチャルパッドでも問題はない。

コントローラー使用

一方、コントローラーでのプレイは、家庭用ゲーム機で慣れている人にとってはゲームの快適さがまるで違うと感じられるかもしれない。いちいち画面上のバーチャルパッドの位置を確認しながらプレイする必要もないし、方向スティックやボタンを入力した感触が得られるので、操作ミスが格段に減るのだ。とくに、アクションゲームで遊びたい人にはぜひおすすめしたい。ちなみに、USBを介してPCに繋げば、PC用のゲームパッドとしても利用可能。また、各ボタンの操作感覚はXboxシリーズのコントローラーに近い。

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さらに、操作方法とは関係なく、描画のスムーズさは特筆もの。これほどの美しい画面が処理落ちすることなく滑らかに楽しめるのは、SHIELDタブレットの圧倒的な描画性能を物語っているといえるだろう。GPUには“192コア GeForce Kepler GPU”という、PCでの最新型のチップと同じものを使っているのはダテではない。まさにスペックに偽りなし、である。個人的には、『A列車で行こう』シリーズなど、遊ぶのに時間のかかるシミュレーション系のゲームも遊べるようになってほしいところ。

と、ここまで高性能を謳っていると、気になるのが電池の保ち。しかし、これもなかなか優秀で、1時間以上ぶっ続けでゲームをしていたが全体の20%も減らなかった。NVIDIAのスタッフによると、満タン状態からなら動画を再生しっぱなしでも10時間くらいはもつらしい(19.75Wh)。熱に関しても、Android端末ということである程度覚悟していたのだが、内部にマグネシウム合金を使うなど排熱には細心の注意を払って開発されているだけあって、熱くなることは熱くなるのだが、そこまで気にならないレベル。

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以前紹介したように、予想される市場価格のほうはかなりのものだが、SHIELDタブレットはそれだけの機能を持っているモンスターマシンだと言える。ゲーム用途に限って言えば、プレイステーションVitaとプレイステーションVita TVの機能を兼ね備えつつ、さらにPCゲームのストリーミング機能を持っているという優秀さ。こんなものが、日本語対応して一般家庭でも手に入るようになっているのだから、すごい世の中になったものだ。
(TEXT by ギャルソン屋城)

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