【OGCレポート】セガネットワークス岩城氏が語る送集客ツール“Noah Pass”の効果とその魅力とは?

2014-04-23 22:23 投稿

「ゲーム会社だから考えられるマーケティング支援ツール」(岩城)

2014年4月23日にベルサール秋葉原で開催された、ブロードバンドコンテンツの総合カンファレンス“OGC 2014”の講演に、セガネットワークスの岩城農氏(上席執行役員 事業本部長)が登壇。同社が昨年夏から本格的な外部提供を開始しているマーケティング支援ツール“Noah Pass(ノア・パス)”について、その取り組みや効果を岩城氏が紹介する趣旨の内容となった。

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▲セガネットワークスの岩城農氏。2012年7月にセガネットワークスを設立し、執行役員 事業本部長に就任。2014年4月より現職に。

まず、Noah Passについて簡単に説明すると、スマホゲームを提供する企業を募り、その企業間のゲームどうしをつなげて相互送客を効率的に行い、集客費用を低減させることを目的に作られた、アプリ間の送集客を主軸としたツールのこと。おもな集客方法はバナーやリワードといった広告で、Noah Pass参加企業は無償で他社ゲームに広告を出稿できる代わりに、無償で自社のゲーム内に他社の広告を載せるという仕組みだ。

そのNoah Passを「ゲームと並んで弊社の戦略のもうひとつの軸です」と位置付ける岩城氏は、「昨年の夏に情報を出してからあまり露出していなかったので、もう一度(Noah Passは)こんな感じです、と紹介させていただき、皆様に利用していただければ」(岩城)と説明。ちなみにNoah Passは、セガネットワークス設立まえに、セガがネイティブアプリに動こうとしたときから「やろうと決めていた戦略」(岩城)という。

▲参考までに、こちらがNoah Passの指標。2013年8月の立ち上げと比較すると、参加社数や参加アプリ数などの数字はいずれも増加している。

なぜNoah Passを作ることになったのか? 「基本的な思想として我々が作る理由は、マーケティングやゲーム開発以外にリソースやお金を使うことはあまり理想としない。ゲーム会社がゲーム開発やマーケティングに集中できるためにはどうすればいいか? それを実現するために3つの要素を考えたんです」と岩城氏。その要素が無料、効果的、オープンだった。

▲こちらがNoah Passのコンセプト。とくにオープンについては、タイトル単位での参加、自社ID取得もプラットフォームとの連携も可能ということで欠かせない要素とのこと。

Noah Passは、戦略制限のない大きなルールのもと、ゲーム会社が本業に集中できる環境を実現するためのマーケティング支援ツールというわけだ。

続いて岩城氏は、Noah Passに参加することのメリットについて触れ、主に下のふたつの効果が得られるとした。

①ユーザーの集客単価低減……広告出稿費は無料。ユーザー数の多いアプリほど、まとまった集客が可能。

②ユーザーのアクティブ度・課金率UP……無課金ユーザーが課金アイテムを手にすることで継続率が向上。結果的に課金率も向上。

▲こちらはNoah Passの特徴。複数アプリにNoah Passを実装すると、クローズ予定のアプリでNP(ノアポイント)を稼ぎ、注力アプリや今後リリース予定の新規アプリにNP(Noahポイント)を使って集客するというやりかたも。各社の都合に合わせて活用しやすいツールなのだ。

続いて岩城氏は興味深いグラフを公開。これは、あるゲームのNoah Pass効果発揮例で、Noah pass導入前から一時的にストップし、さらに再導入したときのグラフの変化だ。

▲Noah Pass一時停止によってグラフがガクンと下がっているのがわかる。

導入直後はある程度ランクが上がり、100位以内にランクインし続けているが、Noah Passを止めた瞬間にランクが下降。もう一度再導入するとランクが戻ったという流れがわかるグラフを見ながら岩城氏は「毎月毎月、安定させるという面で効果的という結果が出ています」と語った。

そのほか岩城氏は、リテンションバナー(一定期間離脱したユーザーに表示するおまけつき広告)や、外部アドネットワークとの複数連携(アドネットワークへの出向の際にもIDFAなどで連携可能)といった、Noah Passのマーケティング支援機能の例を挙げつつ、「もっと売り上げを伸ばしたい、お客さんを集めたい、というゲーム会社ならではの要望を取り入れながら、ゲーム会社だから考えられるツールとして今後もNoah Passを展開していきたいです」と会場に集まったゲーム開発者やメディアに向けてメッセージを送った。

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