1億ユーザー超の『Dragon City』を引っさげてスペインのゲームメーカー“Social Point”が日本に進出

2014-04-08 17:00 投稿

年内に4タイトルをリリース予定

スペインのゲームメーカー“Social Point”が、日本市場への参入を果たした。日本ではまだ聞きなれないメーカーかもしれないが、2012年3月にリリースされたfacebook用ゲーム『Dragon City』は、1億ダウンロードを突破しており世界的な人気を誇っている。その『Dragon City』のアプリ版を引っさげて、Social Pointが日本市場へ乗り出した。すでにアプリ版はリリースされており、毎日全世界で500万人のユーザーがプレイするまでに成長。いまもっとも勢いのある海外メーカーのひとつだ。

▲『Dragon City』のプロモーションムービーがこちら。

今回は、Social Pointとはいったいどんな会社なのか、そして日本市場へ進出を決めた経緯をコミュニティ・マネージャーのAine Doris氏に一問一答形式で聞いた。

――まずは、日本市場への進出を決めた理由を教えてください。

Aine Doris氏(以下、Doris) グローバルな開発会社になることが弊社の目標です。そのため、最高のモバイルマーケットである日本市場には以前から興味がありました。もちろん、弊社のゲームなら日本のユーザーのニーズを満たせるという自信もあります。

――日本市場をどのように考えていますか。

Doris 日本市場は、よりダイナミックであり、ヨーロッパ市場よりも新しいエキサイティングな新作ゲームが多くリリースされる競争の激しい市場だと見ています。

――これまでにどんなゲームを開発してこられたのですか。

Doris 2008年にカジュアルゲームをリリースしたのを皮切りに、2010年には初めて戦略戦術ゲーム『Social Empires』をFacebookでロンチしました。軍隊を集めて訓練させ、他のユーザーたちの帝国を攻撃する内容で、我々の最初のヒット作です。そのあとにリリースした『Social Wars』も、3週間でダウンロード数が10万件を記録しました。

その後、2012年3月に『Dragon City』をりりースしたところ、年内にダウンロード数が1億を突破し、2012年のゲーム第2位にランクインされ、世界的に人気のあるソーシャルゲームへ成長しました。2013年には『Dragon City』のアプリ版をリリースし、現在、毎日全世界の500万人のユーザーがゲームを楽しんでいます。

また、最近では戦略ゲームである『Monster Legends』をiOSでリリースしました。モンスターを育てチームを編成して、敵を撃破しながらマップを進んでいくのですが、現在、45000人に及ぶユーザーが2000万回の戦闘を行っています。

今年は、4本のモバイル用新作ゲームをリリースする予定です。アクションやソーシャル戦略ゲームなどが多く含まれると思いますので、期待してください。

▲日本市場へ向けたタイトル第2弾として、『Monster Legends』が配信中。基本的なシステムは『Dragon City』と同じながらも、『Monster Legends』のほうがゲームシステム上、バトルの比重が大きい。ヌルヌル動くモンスターのアクションにも注目。

――すべてのタイトルを内部で開発しているのでしょうか。

Doris そうです。非常に優れた才能を持つデザイナー、アーティスト、プロデューサーと開発者たちが10~15人ずつ1チームになって仕事をしています。ゲームを独自で開発するメリットは、ゲームについて誰よりもよく知っているので、リリース後にもアップグレードを迅速かつ積極的に行えるという点です。真の勝負は、ゲームリリース以降だと思います。

――現在は何名の方が在籍されているのですか?

Doris 昨年に従業員が2倍に増え、バルセロナ本部と21カ国で勤務している従業員、全部で180人です。毎週新しい従業員が合流しています。

――Facebook用ゲームを開発して大成功を収めたわけですが、現在の開発リソースはどのようになっているのでしょうか?

Doris スマートフォンでゲームをする人が増え続けているため、すでに開発者のほとんどがモバイル用ゲームに専念しています。もちろん、現在Facebook上で運営されているゲームの維持にも気を使い、ユーザーさんが引き続き楽しめるようにします。

これからのゲーム産業の核心はモバイルであるので、すべての新作ゲームは、スマートフォンとタブレットに焦点を合わせてリリースする予定です。

――日本進出第1弾タイトルとして、なぜ、『Dragon City』を選んだのでしょうか。

Doris 『Dragon City』はドラゴンのキャラクターを利用したターン制の戦闘ゲームです。日本は実際にターン制の戦闘ゲームを開発した国であり、ドラゴンは文化的にも日本ととても親密な関係にあります。それに、日本のゲームユーザーは、PvPや協力プレイを非常に好んでいると思います。ですので、スキルを習得し、戦闘を通じて成長するさまざまなドラゴン(現在200匹以上)が登場するという点と、他のユーザーを相手にバトルを行える点で、『Dragon City』が日本のユーザーのニーズにマッチするではないかと考えました。

――日本向けに調整した要素などはあったのでしょうか。

Doris 日本固有のコンテンツを開発するために、多くの努力をしてきました。例えば、“日本島クエスト”は、日本を背景とした固有の生殖地と、そこで生活する3匹のドラゴン(鬼(Oni)ドラゴン、将軍(Shogun)ドラゴン、空手(Karate)ドラゴン)が登場します。これからも、日本のゲーマーの方たちの文化や好みに合わせてゲームを改善し、差別化するための工夫を行っていきます。

――日本語版『Dragon City』がリリースされいますが、ユーザーの反応はいかがですか。

Doris まず、日本のユーザーさんと出会えたことをとても嬉しく思っています。ほぼ1ヵ月前にリリースしましたが、それ以降、着実にユーザーが増加しています。ユーザーのデータも取っていますが、すべての統計結果において、他の国の平均よりも高く、ユーザーからのクレームも少ないです。ゲームに対する温かい歓迎に感謝いたします。

――日本支社を開設する予定は?

Doris 現在まで確定されたものはありませんが、今後、日本がSocial Pointで重要な市場として急浮上すれば、その時は支社が必要になってくると思います。

『Dragon City』とは?

島にさまざまな施設を作ってドラゴンを育てて交配し、より強力なドラゴンを生み出しながら、他プレイヤーを倒してドラゴンマスターを目指すシミュレーションゲーム。施設にはドラゴンの育成に必要な食料を作るための農場、ドラゴンの巣など、それぞれに役割がある。ドラゴンは食料を与えることでレベルアップして、幼い姿から成長し、より雄々しい姿へと変化していく。さらに、交配マウンテンでは、2種類のドラゴンを組み合わせて新たなドラゴンを誕生させることが可能。最強のドラゴンを育成してチームを組み、世界中のライバルに挑もう。

▲巣よって配置できるドラゴンが異なる。プレイヤーレベルがアップすると、手に入るドラゴンの種類が増えていく。
▲2種類のドラゴンを交配すれば、新たなドラゴンが誕生。どんな姿で生まれてくのか楽しみ!
▲卵を孵化させるには時間が必要。強力なドラゴンほど時間がかかるが、課金通貨の宝石でスピードアップすることもできる。
▲交配して卵を手に入れる以外にも、ゲーム内通貨のゴールドや宝石を使った購入することも可能。
▲ユーザーとのバトルではスキルを駆使して相手を攻撃。1日3回までバトルを行うことができ、リーグを勝ち上がると報酬として宝石をゲットできる。

Dragon City(ドラゴンシティ)

メーカー
Social Point
価格
無料(アプリ内課金あり)
対応機種
iOS 5.0 以降。iPhone、iPad および iPod touch 対応。 iPhone 5 用に最適化済み

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