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『乙女ぶれいく!』開発者インタビュー すべては“ニーソ愛”だった(前編)

2012-09-04 16:47 投稿

●開発陣、一癖も二癖もある方々でした

乙女ぶれいく!』とはスクウェア・エニックスから絶賛配信中の美少女育成ゲーム。3人のアンドロイド少女からひとりを選び、トレーニングや食事、言語学習などを行いながら“本当の乙女”を目指していくというもの。そんな本作の開発を担当したスクウェア・エニックスのモバイル事業部 ディレクターの秋山利夫氏、モバイル事業部 湖山優氏、開発部 サウンドグループ サウンドデザイン&コンポーズの祖堅正慶氏、そしてキャラクターデザインやイラストを担当された富岡二郎氏に、本作がどのように開発されたのかを聞いてみた。

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ディレクター
秋山利夫氏
アシスタントディレクター
湖山優氏
サウンド
祖堅正慶氏
キャラクターデザイン
富岡二郎氏

※皆さんの好きなパーツがアイコンになっております(笑)。

●秘蔵の初期イラストも公開

――まず最初に、皆さんの担当を簡単にお願いします。

秋山 ゲームのディレクションをやらせていただきました。ゲームの全体的な仕様やバランス、開発の統括がおもな仕事でしたね。

富岡 キャラクターデザインなどをやらせていただきました。メインキャラのほかにも、エイリアンや武器のデザインなども担当しています。イベントシーンは、背景から着色までほぼすべて描かせていただきました。

 ▲富岡氏が描いたゲームのイメージボード。すでになんとなく『乙女ぶれいく!』らしく仕上がっている。

 

祖堅 サウンド中心に効果音、ボイス、あとはスタジオを根城にしてなんでもやらせていただきました。ちなみに、最近のタイトルでは『ファイナルファンタジーXIV』などを手がけています。

湖山 アートディレクターとして全体のアシスタントを中心にやっていました。

――湖山さんのアシスタントというのは具体的に言うとどういった役回りだったんですか?

湖山 アシスタントというか雑用が中心です(笑)。いちばん大変だったのは声優さんにお渡しする台本の製本でした。

――えー、なんですか、それ(笑)。

秋山 届いたシナリオを全部台本形式になおして製本してという作業ですね。でもそんな仕事ばっかりじゃなかったでしょう!

富岡 いちばんの思い出がそれですか(笑)。

湖山 それですよ! あとは台本の表紙の絵を書いたり、ロード画面の端でちょこちょこうごくキャラクターのGIFアニメも手がけてました。コマンドのデザインや細かいことを本当に色々って感じです。

――本当に多くのことを担当されていたんですね。

秋山 こう見えてデザインまわりには厳しくて、妥協は許さないタイプなんです(笑)。

富岡 僕もけっこうデザインのディレクションをうけましたね。

――そうなんですか! でも、キャラデザだけでも相当大変なのに、背景まわりまで携わるというのはかなりきつかったんじゃないですか?

富岡 そうですね。でも最初は僕もここまでやるとは思ってなかったですね。

――いったいなぜそんなことに……?

秋山 それは富岡さんができる方だったからです。もともと背景とかもすごくお上手な方なので、富岡さんの得意な分野をいかしてすべてお任せしたんです。

富岡 そうですね。最初にイメージボードで『乙女ぶれいく!』の世界観を作り上げて見せたところ、「じゃあこういうのも、ああいうのも描いてください」と徐々に増えていった感じですね。

――そもそもどんな繋がりで富岡さんにお願いする事になったんですか?

秋山 元々富岡さんは、プロデューサーの時田(『半熟英雄』、『FFレジェンズ』などのプロデューサー時田貴司氏)が知り合いで、そこからお願いしたんです。

富岡 そうなんです。なぜか知り合いだったんです(笑)。

――かなり本気を感じる作りなんですが、開発期間はどれくらいでしたか?

秋山 企画が立ち上がったのが1年半ほど前で、そこから実際に開発にかかった期間は1年くらいですね。

――それはかなり大きなプロジェクトでしたね。予定通りに進みましたか? 何かトラブルとかはありましたか?

秋山 うーん、そうですね。だいたい予想通りに進みました。トラブルに関しては、スクウェア・エニックスとしてもこういったジャンルの作品はほぼ初めてだったので、スタッフ側にそういったノウハウが少なかったという意味では手探り進める感じになって苦労しました。ただ、プレイしてもらうとわかるんですが、このゲームはふつうの恋愛シミュレーションではないんです。まず最初にコンセプトとして掲げたのが“萌え”+“燃え”なんです。1年目の“萌え”と2年目の“燃え”、そこからバトルが入る要因になったんです。

――確かにこのイメージイラストを見て、バトルがあるとは予想できませんよね。
秋山 “萌え”と“燃え”をどうやって自然に融合させるかが難しくて、ふたつのジャンルのファンの方に納得していただけるか、そのバランスにいちばん苦労しましたね。

――敵エイリアンにシュールなデザインが多いですが、その点は富岡さんに一任されていたんですか?

秋山 そうですね。おどろおどろしい絵も富岡さんなら描けるのですが、あまりシリアスなバトル展開にすると本当にこれは恋愛育成ゲームなのか? ということもあって“萌え”が弱くなりすぎてしまうと思ったので、季節にあったエイリアンをイメージしてもらいました。

富岡 最初は季節というか身の回りにあるもので考えて、ルービックキューブを模したエイリアンをイメージボードにして出してみたんです。でもあまり可愛らしいのも微妙だと時田さんに指摘されて、そこから季節ごとのスイカやてるてる坊主型のエイリアンを考えました。

――そういうのってスッと描けるものなのでしょうか?

富岡 デザインに関しては苦戦しなかったですね。好き勝手にやらせてもらったところもあって、敵のデザインはかなり楽しく考えられました。

――もちろんメインキャラクターもみんなかわいいですが、メインキャラクターの乙芽、すぴか、ヴァージニアの3人のなかでいちばん人気は誰ですか?

秋山 現在の売上的にはヴァージニアですね。ヴァージニア単体で3人同時購入のキャラセットを抜いてましたしね。開発内での人気も高いですよ(笑)。

――ちなみに私もポニーテールという理由でヴァージニアを選びました(笑)。

秋山 わかりやすい理由ですね(笑)。でもそこは富岡さんがヴァージニアを特徴的に描かれたというのもありますね。

富岡 たしかにそうですね。シンボルとしてすごくわかりやすいキャラクターには仕上げました。

――キャラクターごとにこだわった特徴というか、コンセプトはありましたか?

富岡 すぴかとヴァージニアはある程度要望があったんですが、最初にデザインした乙芽に関してはあまりなかったんです。

秋山 乙芽に関してはメインヒロインというのもあって、どちらかというと富岡さんに自由にデザインしていただきました。

 ▲オートメカノ3人の最初期デザイン。左から乙芽、すぴか、ヴァージニア。乙芽以外のふたりは現在の面影を感じさせるものになっている。

 

富岡 唯一乙芽で決まっていたのは“髪がセミロング”ということくらいでしたね。ですから乙芽のイメージを基準にして、ほかのふたりを考えました。3人並んだところでバランスがとれているかどうかも大事にしていました。あとはこだわった部分は履いているニーソックスの丈ですね。

――ニーソの丈?

秋山 開発者側にニーソが大好きな人が多くいるんですよ。この中では祖堅さんがいちばんニーソにうるさいですね(笑)。

祖堅 そのことに関して僕が答えていいのかわかりませんが、なんでもお答えしますよ(笑)。

秋山 祖堅はサウンドに関するものはすべて担当しているんです。でも開発陣の中ではいちばんのニーソ好きなので、もうそこに関する愛は半端なかったですね。

――なるほど。ただ、とりあえずいま音楽のことを(笑)。トレーニングで流れているミニゲームBGMがファミコンぽくていいですね!

祖堅 そうですね。あれは山崎という社内のコンポーザーがつくっています。ミニゲーム内の音楽は彼が担当していたんですが、その打ち合わせのときに昔のピコピコ感をだしていこうという意見を中心に考えました。

秋山 音楽も本当にスクウェア・エニックスとして力を入れた部分ではありますので注目してもらいたいですね。

――はい。そもそも曲数が結構多いですよね。

祖堅 そうですね、今回は気がついたらフルボイスということもあり、音楽も書き下ろしで約30曲。効果音は400個ぐらいありまして、ちょっとしたコンシューマゲームよりも多いんじゃないでしょうか。そんなことは想像しないで予定を組んでしまって大変でしたけど!

――ど、どうしてそんなことになったんですか?

祖堅 いざ始まってみると思ったよりもゲームの要素が多いんですよ。それと、こういったゲームではイベントシーンの思い入れも強くなるので、効果音もないがしろにしたくなかったんですね。

秋山 同じ効果音を違う場面で使っているということがほとんどないというのが凄まじいですね。3人それぞれのシナリオがあって、それに合わせてすべての音楽を新規で書き起こして、似たような場面でも同じ効果音が使われていないんですよ。

――それはすごいですね……。主題歌も入っていますが、ここにも力が入っていますよね。

祖堅 主題歌は、秋山から「こういったゲームはイメージできる歌を作って、それを元に展開していきたい」と言われまして、完全に僕のテリトリーのなかで組み上げて好きに作らせて頂きました。キングレコードさんにもご協力いただいて、広くご活躍されていてゲームなどにも精通されている方々に作詞・作曲までやっていただけて完成しました。

■比較的マジメに進行した前編はここまで。後編はハチャメチャ度が一気にアップ! 話題はニーソのことにシフトして全員がおかしな方向に進みます。明日(2012年9月5日)更新予定なのでお楽しみに。

乙女ぶれいく!

メーカー
スクウェア・エニックス
配信日
配信中
価格
無料(アプリ内課金あり)
対応機種
iPhone、Android
備考
1キャラクター 1000円[税込]
キャラクターセット 2500円[税込]

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