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マーベルのキーパーソンが語る、『マーベル ウォー・オブ・ヒーローズ』の魅力とは?

2012-08-28 11:00 投稿

●アメコミのヒーローが勢揃い

アメコミをベースとし、数々のヒーローを輩出しているMARVEL(マーベル)。スパイダーマンやアイアンマンなど、そのキャラクターは8000を超え、映画やコミック、ゲームなどさまざまなメディアを通してコンテンツが提供されていることはご存じの通り。この夏には、世界歴代興行収入3位を記録した、マーベル最強のヒーローたちが集結する映画『アベンジャーズ』がついに日本でも公開され、大ヒットを記録しているのも、マーベルファンにとってはホットな話題と言えるだろう。

さらにマーベルは、ソーシャルゲームユーザーにとっても注目の的となっている。ディー・エヌ・エー(DeNA)とウォルト・ディズニー・ジャパンは、マーベルのキャラクターたちを題材としたスマートフォン向けソーシャルゲーム『マーベル ウォー・オブ・ヒーローズ』の日本および米国での配信を決定。Mobageにて事前登録の受付を開始したのだ(⇒詳細はこちら)。

 

そんな、注目のマーベルだが、マーベルのシニアバイスプレジデント、クリエイター&コンテント デベロップメントのC.B.セブルスキー氏が、『アベンジャーズ』のプロモーションのために来日を果たした。マーベルでコミック作家として活躍するかたわら、新たな才能を発掘するスカウト業務を含めた編集者としての業務もこなすC.B.セブルスキー氏は、『マーベル ウォー・オブ・ヒーローズ』の監修も務めているとのこと。ここではセブルスキー氏にマーベルに関するアレコレを聞いてみた。

C.B.セブルスキー氏。好きなマーベルキャラクターは、『X-メン』のナイトクローラーとのこと。

――マーベルがソーシャルゲームになって、なおかつ日本で制作されると聞いてびっくりしました。
C.B. アメリカでも、モバイルソーシャルゲームの人気は上がってきているのですが、まだまだ日本に追いつこうとしている状態で、日本はモバイルソーシャルゲームに関して世界的なリーダーになっています。今回、日本の優秀なスタッフと協力させていただいて、モバイルソーシャルゲームを学ぶすばらしい機会だと思っています。

――まずは、ソーシャルゲームユーザーにマーベルの魅力を教えていただけませんか?
C.B. まず前提になるのは、マーベルの作品作りに関する哲学ですね。哲学というのはとても単純なものなのですが、それは「すばらしいクリエイターたちとすばらしいキャラクターを合わせると、すばらしい作品が産まれる」というものです。そして、「自分たちの考えを信じていいものを出せば、ファンの方はついてきてくれる」という姿勢です。映画『フィールド・オブ・ドリームス』では、主人公のケビン・コスナーが「それを作れば、彼が来る」という謎の声に従って、それ(野球場)を作るのですが、その姿勢と通じるものがあります。

――つまり、自分たちの信念を通すということですね?
C.B. そうですね。で、実際にマーベルの作品に通底しているのは“ハート”です。マーベルキャラクターというと、どうしても“スーパーヒーロー”といった印象があるかもしれませんが、それはあくまでも表面上のことで、本質的に描かれているのはスーパーヒーローのマスクの下の”人間”の部分なんです。ピーター・パーカー(スパイダーマン)にしても、トニー・スターク(アイアンマン)にしても、スティーブ・ロジャース(キャプテン・アメリカ)にしても、ひと度マスクを取れば私たちと変わらない、“人間”の部分に重きが置かれているんです。そういった“人間味”の部分が、マーベルのクリエイティブを駆り立てているんです。ちなみに、この“人間を描く”ということに関しては、日本のマンガに刺激を受ける部分も多いですね。私たちは、日本のマンガ家さんによるイマジネーション溢れるすばらしい作品に感動しているのですが、日本のマンガ家さんが、心を尽くして描いているのは豊かな人物像です。マーベルもやっていることは同じです。

――なるほど、わかりました。では、『マーベル ウォー・オブ・ヒーローズ』について聞かせてください。本作はカードゲームとして開発中ですが、どんな点に期待をしていますか?
C.B. 今回のプロジェクトに関しては、マーベルとしてもとてもワクワクしています。日本主導のもと、ゲームのためのオリジナルストーリーとオリジナルのアートワークが提供される……ということで、本場アメリカのマーベルファンも嫉妬しているんじゃないかしら(笑)。もちろん、『マーベル ウォー・オブ・ヒーローズ』は、全世界で配信されますが、通常マーベルのオリジナルは、まずアメリカで先行されるものですからね。そのことひとつをとってみても、いかに我々がこのソーシャルゲームに力を入れているかが、わかっていただけると思います。とくにこだわっているのは、アートワークですね。マーベルでは、アートワークに関しては非常に豊かな資源を持っているのですが、今回の『マーベル ウォー・オブ・ヒーローズ』では、オリジナルのアートワークのほかに、人気アーティストの手になるハイクオリティーのカバーアートなどもふんだんに使っています。そういう意味でも、マーベルファンの皆さんには喜んでいただけるのではないかと思っています。

――『マーベル ウォー・オブ・ヒーローズ』を制作するにあたって、開発陣に要望などは出したのですか?
C.B. ぜんぜん! 少し話は遡りますが、ディズニーがマーベルを買収したときに、「これでマーベルは変わってしまうのではないか?」と心配されたファンの方が多かったんですね。でも、実際にはそういうことは起こりませんでした。それはなぜかというと、ディズニーの考えかたとマーベルの信念はとても似ているからです。実際に私自身もディズニーの担当者とやり取りをしているのですが、メンタリティーの部分はまるで同じだということを実感します。意思の疎通は極めてうまくいっているんですね。開発陣には安心して任せています。

――開発にあたって、とくに心掛けた点などあります?
C.B. マーベルは非常に長い歴史を持っており、古くからのファンがたくさんいらっしゃいます。一方で、新しいファンの方にもマーベルの世界に触れていただきたい。というわけで、古くからのファンの皆さんを尊重しながらも、新規の方にも世界観の魅力が伝わるように……ということを心掛けています。そういった意味では、今回の『マーベル ウォー・オブ・ヒーローズ』に関しては、とてもバランスの取れた作品になっています。新しいファンの方からしてみれば、いろいろと知っていただきながら学ぶことができますし、従来からのマーベルファンにとっては、好きなキャラクターを見ながら楽しんでいただける。本作では、ユーザーは国際平和維持組織“S.H.I.E.L.D.(シールド)”のエージェントとして、マーベルのヒーローたちと協力して悪と戦うという設定なのですが、世界観に入り込みやすく、初心者の方もマーベルファンの方もすんなりと入っていけるようになっているんです。

――本作ではオリジナルストーリーが展開されるとのことですが、どのような内容に?
C.B. あまり話し過ぎて皆さんの楽しみを奪いたくないので気を付けたいと思うのですが(笑)、本作に関して言えば、ヒーローはもちろんですが、ヴィランがとても活き活きを描かれていますよ。アートワーク自体がダイナミックなのですが、ストーリーの展開上見せ場がたくさんあるんです。

――ちなみに、C.B.さんは人材のスカウティングも担当しているとのことですが、どのようなお仕事を?
C.B. 才能ある人材を発掘すべく、世界中を駆け回っていますよ。このへんもマーベルの社風を理解するうえでの手助けになるのかもしれないですが、マーベルではふたつの“S”と、ふたつの“P”を求めています。“S”は、ストーリーテリングとスタイル。“P”はプロフェッショナリズムとパーソナリティーです。マーベルでは、まずストーリーテリングが最初にきます。どんなにすばらしいスタイルを持ったアーティストでも、最重要視されるのはストーリーテリングです。アーティストは、駒から駒へとキャラクターをうまく表現して、ちゃんとストーリーを伝えないといけない。一方で、スタイルも重要になります。我々はつねに新しいスタイルを求めていますし、ほかの人に類似したスタイルであれば、必要ないですからね。我々が求めているのは、ほかの人のスタイルを見ながらも、自分の独自のものをちゃんと作り上げている人です。“インスピレーション”と“イミテーション”というのは際どいところだと思うのですが、先輩たちの作品に“インスピレーション”を受けながらも“イミテーション”にはならない。自分のスタイルを作ることが求められますね。

――なるほど。おもしろいですね。ほかのクリエイティブな仕事にも当てはまりそうだ。
C.B. ふたつの“P”に関しては、感覚的な部分です。ほかの会社でも私と同じようにスカウティングを行なっている人はいますが、私ほど各地を移動して、実際に候補者に会っている担当はいないと思います。ほかの会社では、インターネットや電話を使って人を雇うケースが多いと思うのですが、私はその人に会うことが、その人の人となりを知ることができる最善の方法だ、ということを頑なに信じています。マーベルという会社も、私のその信念を支持してくれているんです。

――会ったうえでのフィーリングを大事にするのですね?
C.B. まさにその通りです。なぜ、会ったうえでのフィーリングを大事にするかと言うと、マーベルという会社はファミリーのような感じで、スタッフ相互が深い“絆”で結ばれているんですね。友人として付き合いを深めるスタッフも多いですし、いっしょに過ごす時間も長い。マーベルに合っているかどうか……を見極める必要があるんです。で、プロフェッショナリズム。いくらストーリーテリングの才能に溢れ、際立ったスタイルを持っていても、締切を守れないようだときびしいです。プロではありません。提出してくれたポートフォリオがいかにすばらしくても、実際は1ヵ月以上かけて描き上げたものを、私には「1日で描いた」という場合もあるかもしれない。その場合の判断は難しいのですが、実際に目を見てお話をすることで、その人が本当のことを言っているのか、あるいはウソをついているのかは何となくわかります。

――締切が守れないとプロではない……というのは、とてもよくわかります(笑)。
C.B. (笑)。パーソリティーに関しては、姿勢や態度、立ち居振る舞いなどで判断します。一例として、とても際立つ才能を持った人材がいたんですよ。ポートフォリオをちょっと見ただけで「これはすごい!」と興奮させられるものだったのですが、いざ実際に会ってみると、机の上に両足を投げ出していて、「会ってやっているんだ」というていの、ぞんざいな態度だったんです。まだ、20歳そこそこの美大を出立ての若者だったのですが、その態度を見た瞬間に、同行した編集者と私は「けっこうです。あなたのような人は望んでいません」と、その場を立ち去りました。ちょうど2005年のことだったのですが、私はいまだにその人の顔と名前と作品を忘れられずに覚えています。彼はいまだに仕事を手にしていないようですが、エゴが大きすぎると、ほかの人といっしょに仕事をするのは難しいようです。

――最後に、せっかくの機会なので『アベンジャーズ』の見どころを教えてください。
C.B. ひと言でいうと、超人ハルクでしょうか。今回ハルクの存在が際立っているので、そこを楽しんでほしいです。とはいえ、各ヒーローがうまく描かれていて、皆さんそれぞれのキャラクターに共感を持っていただけるのではないかと思っています。映画では、ヒーローたちがいろいろな困難を乗り越えていくわけですが、皆さんもそれを自分の人生に置き換えてみていただくと、また違った楽しみかたができるのではないかと。何よりも、『マーベル ウォー・オブ・ヒーローズ』に出てくるキャラクターが総登場しますので、予習の意味も込めてぜひ楽しんでください。

『マーベル ウォー・オブ・ヒーローズ』は2012年秋に日本および米国から配信予定。マーベルの誇るヒーローが一堂に介する同作。日本発のソーシャルゲームということで、日本はもちろんのこと、海外でもどのような反響を集めるのか、注目したい。

※『マーベル ウォー・オブ・ヒーローズ』の事前登録受付はこちら(スマートフォンのみ対応)
※映画『アベンジャーズ』の公式サイトはこちら

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