モバイル&ソーシャルのカンファレンスでグリー田中社長が語る、GREEは大きなPlatformを目指す
2012-07-24 13:24 投稿
●田中氏が目指す“グリーのグローバル展開”とは?
いまのITトレンドを語るうえで欠かせない存在となっているモバイル端末とソーシャルメディア。その両者にスポットを当てたカンファレンス“モバイル&ソーシャルWEEK 2012”“スマートフォン&タブレット2012夏”が、日経BP社の主催により、2012年7月24日~26日の3日間、六本木アカデミーヒルズ49で開催された。“国内最大級の専門カンファレンス”と銘打たれたこのカンファレンスでは、グリーや、グーグル、フェイスブックなどIT関連の最先端を行く企業のキーパーソンによる講演がおこなわれた。
開催初日に“モバイル&ソーシャルWEEK 2012”のオープニングを飾るキーノートで行われたのが、グリー代表取締役社長、田中良和氏による講演、“グリーのグローバル展開”。まず田中氏は自身の経歴に触れ、2004年に会社を設立したグリーは、2007年にモバイルサービスへ転換したことが大きな転機となったと説明した。「携帯電話がインターネットを使う主流になる」という判断は、当日は多くの人に疑いを持たれていたが、確固たる信念が田中氏にはあった。さらに当時の指針としてあったのが、「モバイルでSNSが普及することにより、SNSはエンターテインメント性をもったメディアになる。そのために、ゲームビジネスとソーシャルビジネスの連動が有望だ」との思い。それが2007年5月に世界初のモバイルソーシャルゲーム『釣り★スタ』のリリースに結実し、その後グリーがたくさんのユーザーを獲得したことはご存じの通り。言うまでもなく、グリーは、モバイルとソーシャルという時代の2大潮流をいち早く取り入れることで成長してきたのだ。
そんな田中氏がつぎの時代に見据えるものは何か? 田中氏は、インターネット業界のトレンドを「2012年にはスマートフォンの台数はPCを抜き、インターネット・アクセスはさらにモバイル化します。世界的にモバイルの重要性が高まっているという現状があります」と解説した上で、これからは“インターネット=スマートフォンを使う”という時代が来るとコメント。さらに、「全世界で広く普及するスマートフォンは、開発途上国のゲームプラットフォームとして成功する可能性を秘めている」と続け、発展途上国での市場が一気に広がることに期待しているとの認識を示した。「iTunesが世界中の人が音楽を聴けるようにしたように、ゲームを楽しみたい世界中の人が、遊べるような環境を作るのがグリーのミッションです」と田中氏は言う。「ただし、グリーはゲームしかやらないかというと、そういうわけでもありません」と田中氏。iTunesは当初音楽配信のみだったが、いまではアプリや映画が楽しめるようになっている。Xbox 360も当初はゲーム機専用ハードだったが、いまでは映画配信やケーブルテレビのサービスなども行なっており、いまやゲーム機の枠を超えていると言える。「グリーはiTunesやXbox 360がなし得たような、大きなプラットフォームを目指す」(田中氏)というのだ。目標は、かねてから田中氏が明言しているとおり、10億人が利用するサービスを作ること。
今年の5月よりグローバルでサービスを開始したばかりのGREE Platformがどのような成果を上げるのか、今後の動向に期待したいところだ。
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