広井王子氏の新作や有力パートナーが発表! SIEが送るスマホゲームブランド”フォワードワークス”発表会

2016-12-07 22:15 投稿

SIEのスマホ市場参戦が本格始動

2016年12月7日、フォワードワークスが配信予定のタイトルとパートナー企業の発表を行う発表会“ForwardWorks Beggining”を開催した。

⇒【速報】”ForwardWorks Beginning”で発表されたタイトルまとめ

フォワードワークスは、ソニー・インタラクティブエンタテインメントが2016年4月1日に設立したスマホゲームのパブリッシャー。

大きな団体のスマホ市場参戦ということもあり、フォワードワークスの注目度は高かったが、これまで大きな発表はなかった。それが今回まとめて大きな発表を行うということで、会場には多くの業界関係者、メディアが訪れていた。

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▲登壇者もそうそうたる面々。写真左から、ドリコム代表取締役社長 内藤裕紀氏、ライトフライヤースタジオ代表取締役社長 赤木英士氏、日本一ソフトウェア代表取締役社長 新川宗平氏、ソニー Field事業室室長 坂本和之氏、フォワードワークス エグゼクティブディレクター 川口智基氏、マルチクリエイター 広井王子氏、オルトプラス代表取締役CEO 石井武氏、ジークラフト代表取締役社長 土田俊郎氏。

気になるパートナーとタイトルは?

パブリッシャーとしての活動が見込まれるフォワードワークス。となると気になるのはパートナーとなるメーカーたちだ。今回行われた発表では数々のパートナーとタイトルが発表された。ここで発表されたものも、まだローンチ時点でのパートナーなので、今後パートナーが増えていく可能性はもちろんある。

・『みんなのゴルフ』がいつでもどこでも手軽に遊べる!

まず発表されたのが、ゴルフゲームの代表格『みんなのゴルフ』。1997年の登場以来、手軽に遊べるゴルフゲームとして存在し続けた大人気シリーズ作が、その愛称『みんゴル』のままスマートフォンゲームとして登場する。

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本作の開発を手掛けるパートナー企業はドリコム(DRECOM)。これまで『ダービースタリオン マスターズ』や『フルボッコヒーローズ X』などのスマホゲームを手がけてきた開発会社だ。

ドリコムの代表取締役社長 内藤裕紀氏は今回の開発について「歴史あるものに参加出来てうれしい。守るべきところは守り、壊すところは壊し、いいものを作りたい」とコメント。

本作はシリーズが持つ“手軽に遊べるゴルフゲーム”というコンセプトはそのままに、“いつでも、どこでも遊べる”という要素を加えたものになるという。シンプル操作で遊べるゴルフゲームの登場が楽しみだ。なお、本作のリリースは2017年春が予定されている。

・『勇者のくせになまいきだ』もスマートフォンに乱入!!

続いて発表されたのは、こちらも大人気シリーズ『勇者のくせになまいきだ』のスマートフォン版『勇者のくせにこなまいきだ DASH!』。開発はソニー・インタラクティブエンタテインメント ワールドワイド・スタジオJAPANが担当するという。

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こちらのシリーズタイトルは、9月に行われた販売戦略発表“2016 PlayStation Press Conference in Japan”でVR版が登場すると発表されたことでも沸いたシリーズタイトル。それが今度はスマートフォンゲームになって登場する。

スマホ版となる本作でも、プレイヤーは破壊神となって軽いノリの魔王を手助けし、勇者を倒すという遊びは変わらない。ただ、ゲームルールが3マッチパズル方式という、スマホでのゲームプレイに最適化されたものになるという。

こちらのリリース日は2017年の夏が予定されている。

・光と音のRPGがストーリーの続きをひっさげて帰ってくる!!

かつてSIEがSCEだった時代に登場したRPGタイトルもスマートフォン版になって登場することが明らかに。“光と音のRPG”というキャッチコピーとともに世に出、『ポポロクロイス物語』、『ワイルドアームズ』と並んでSCE三大RPGとも評された『アークザラッド』だ。

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本作のゲームシステムなどは明かされなかったが、『アークザラッド』シリーズを生み出した、オリジナルスタッフが開発に参加し、ナンバリングタイトル2作で綴られた物語の続きが描かれるという。開発は、『エンペラーズ サガ』、『バハムートブレイブ』などを手がけたオルトプラス。

・あの口笛をもう一度。SCE三大RPGのひとつ『ワイルドアームズ』もスマホに

先述のSCE三大RPGのひとつ『ワイルドアームズ』もフォワードワークスから、スマートフォン版がリリースされる。『ワイルドアームズ』はアメリカ西部劇のような世界を舞台としたファンタジーRPG。今年でシリーズ生誕20周年を迎えるビッグタイトルだ。

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本作の開発はライトフライヤースタジオ(WRIGHT FLYER STUDIO)が担当。同社は『追憶の青』、『消滅都市2』の開発を手がけており、RPGの開発を得意としている。

ちなみにスマートフォン版の『ワイルドアームズ』は、歴代キャラクターたちが登場して新しい物語を紡ぐ、完全最新作になるとのこと。

開発発表に当たって同社代表取締役社長の赤木英士氏は「開発メンバーの多くは『ワイルドアームズ』ドストライクな世代。原作へのリスペクトはもちろん、初めて触れる人にとっても『ワイルドアームズ』の面白さを感じてもらえるようなものを作りたい」とコメント。

また、『ワイルドアームズ』シリーズの生みの親であり、今作の監修を務める金子彰史氏は以下のようなコメントを寄せている。

「ずいぶんと時間がかかってしまいましたが、こうしてまた荒野の果てで皆さんとお会いできることに喜びを隠せません、この発表にぶっちゃけ、不安から焦燥へかられる方も少なくないと想像します。ですが、『ワイルドアームズ』という、とんこつ風味の強いタイトルをあえて選んで再始動させようというスタッフの心意気を、まずは見守っていただけないでしょうか」(コメントから一部抜粋)

ここで挙げた3タイトルのほかにも、『どこでもいっしょ』、『パラッパラッパー』、『ぼくのなつやすみ』も順次スマートフォン展開を見せていくという。

詳細情報は明かされていないが「トロ、パラッパ、ぼくくんとスマートフォン上で会える日をお待ちいただければ」と、フォワードワークスのエグゼクティブディレクター 川口智基氏がコメント。続報に期待したい。

・あのメーカーもパートナーに!?

パートナーシップ締結、協業という点では興味深い発表も。今回の発表会で明かされたパートナーは、上記のタイトルに関連する企業のみではない。日本一ソフトウェア、スクウェア・エニックスもパートナーとして協業していくことが明らかにされた。

日本一ソフトウェアに関しては、『魔界戦記ディスガイア』、『夜廻』がスマートフォンタイトルとしてフォワードワークスからリリースされるという。

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なお、日本一ソフトウェアの代表取締役社長 新川宗平氏は今回の動きに関して以下のようなコメントを寄せている。

「日本一ソフトウェアが、今後スマホにシフトしてしまうのではないかと心配する方もいらっしゃるかもしれませんが、これからも我々はコンシューマーで新しいものを追求していきます。そうして、そこで生まれたIPの活用法として、コミック、ノベル、映像のほかにスマートフォンという選択肢が増えるだけですので、ご心配なさらぬよう」

スクウェア・エニックスとの協業に関しての詳細は明かされなかったが、詳細はまた別の場で発表するとのこと。

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広井王子氏原作・監修の新規タイトルの存在も明らかに

ここまで発表されたタイトルは、すべてプレイステーションで生まれた既存のIPだが、スマートフォン向けに新作も用意しているという。

そのひとつとして発表されたのが『ソラとウミのアイダ』という新規タイトル。本作は、原作・監修に広井王子氏を迎えて作られるもの。少し特殊な世界背景を持った作品なので、詳しくは以下のプロモーションビデオを参考にしてほしい。

本作に関して広井王子氏は「尾道という現実にも存在する場所を舞台にしている作品で、すでに尾道の役所や漁業組合にはお話をさせていただいています。なので、現地の協力を受けて、新しいことがいろいろとできるのではないかと思っています」

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また、リリース時期に関しては「現在の完成度は、シナリオが10%、デザインが25%なので、2017年の春過ぎ、暖かくなってくるころにはテストプレイができるようになるかもしれません」と広井氏は述べている。

ハードウェア開発も進行中

発表されたのはゲームタイトルだけではない。ソニーのField事業部と提携して作り出される新規ハードウェア“Project FIELD”の存在も発表された。

⇒ソニーが新プラットフォーム“Project FIELD” を開発 !第1弾は『妖怪ウォッチ』シリーズ

“Project FIELD”は、スマートフォン、タブレットとBluetoothで連携する薄いボード状の端末と、ICチップが埋め込まれたカードの総称のようだ。

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アナログとデジタルの融合をひとつの目標として作られるこの端末は、上記の仕様からもトレーディングカードゲームとの親和性が窺える。しかし、この端末はアナログで行われるカードゲームをデジタルな場に反映させるだけではないという。

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“Project FIELD”で使われるカードに搭載されるのは読み書き可能なICチップ。これを利用すれば、カードに経験値や能力の増減などのデータなどを付随させることができ、ただのアナログゲームにはできない遊びが作れるという。

なお、発表では“Project FIELD”を使った第一弾タイトルも発表された。記念すべき第一弾タイトルとなるのはレベルファイブが送る人気シリーズ『妖怪ウォッチ』。具体的なゲームシステムやビジュアルなどは明かされなかったが、今後の展開には注目していきたい。

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