
ガンホー期待の新作『セブンス・リバース』“七度目の裁き”と“再生”とは?
2016-10-29 08:00 投稿
MMORPG『セブンス・リバース』の魅力とは?
ガンホー・オンライン・エンターテイメントが放つ期待の新作『セブンス・リバース』。
本作の総指揮を執るのは、ガンホー・オンライン・エンターテイメント代表取締役社長CEOの森下一喜氏。そのほかにも、開発には田中弘道氏を始め、業界にその名を刻む実力派クリエイターが名を連ねている。
本記事では、10月20日発売の週刊ファミ通で掲載された、森下一喜氏と田中弘道氏のインタビュー記事をお届け。どちらも、巧みな手腕で、オンラインRPGの運営を行ってきた実力者。そんなふたりが生み出した、『セブンス・リバース』の魅力とは……?
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本作を総括する、ガンホー・オンライン・エンターテイメント代表取締役社長CEO。『パズル&ドラゴンズ』など、数々の人気ゲームの開発・運営に携わる。(文中は森下)
大ヒットRPG『ファイナルファンタジー』シリーズの1~3作目や、『ファイナルファンタジーXI』などを手掛けてきた。2012年にガンホーに入社。(文中は田中)
MMORPGをずっと見てきた
ふたりだからこそ生まれた作品
――田中さんは、ゲームファンからすると、「おかえりなさい」という気持ちがあると思うのですが、ガンホーに入社された経緯についてお話しいただけますか?
田中 じつは長いあいだ病気で入退院をくり返しており、現場に貼り付けなかったのですが、無事戻って参りました。ご心配をかけてすみません。ガンホーに入ることになった最初のきっかけは、2012年1月に開催されたエンターブレインさんの謝恩会なんです。そこから、森下と会うようになりました。
10年以上日本のMMORPG(注1)を見てきた中で、森下と話をしていて、MMOに対する共通認識があったんです。すでにスクウェア・エニックスを離れることが決まっていたので、いっしょに何かをやろうか、という話になりました。
注1……大規模多人数同時参加型オンラインRPGのこと。つねにゲーム世界で時間が流れ、プレイヤーはその世界にログインして冒険をくり広げる。日本では『ラグナロクオンライン』や『ファイナルファンタジーXI』、『ファイナルファンタジーXIV』などが人気で、知名度も高い。
森下 MMOのいい点や悪い点などを、じっくり腰を据えて話をして、「スマートフォン向けの新しい形のMMORPGはないかな?」というところから、本作の企画がスタートしました。
――話に出た、MMOのいい点と悪い点とは、具体的にはどういった部分なのでしょうか?
田中 いい点は、相手がいていっしょにプレイできるという、共通体験的な部分だと思います。そのおもしろさは運営が用意したおもしろさではなく、生の息吹を感じられるというところですね。反面、時間縛りというものがどうしてもあり、いっしょに遊ぶ人と同じ時間にログインしていなくてはならない。
イベントも、ボスを倒しにいくのであれば、時間を合わせていっしょに行かなくてはならない。そのため、時間の制約があって、なかなかきびしいんです。スマホの強みは手軽さで、いつでもどこでも遊べるという部分ですから、そこをどうやって融合させるかが、今回のいちばんの課題でしたね。
森下 これは、MMOを運営してきた人は、みんな思うことでしょうね。据え置き機やPCといった腰を据えて遊ぶタイプとしては、いまでもMMOの形はベストだと思いますが、スマホというプラットホームで考えたときには、自分の都合で遊ぶ時間をコントロールできないといけない。その部分を強く意識しました。
――そうした点も踏まえて、本作はどういった形で作られたのでしょうか?
森下 コンセプトデザインを作るだけでも、かなり時間を費やしているんです。最初は、成田(注2)と田中と3人でコンセプトを決めて、バトルの仕様やどのようなゲームサイクルでユーザーに楽しんでもらうかを考えました。
ゲームの目的としては、ゲーム内で“自分の家を建てたい”という思いがあったんです。自分の村を自分で作るのはどうだろうか、と。企画当初はもっと軽いコンセプトで、「1000年前の云々?」みたいな重々しい感じはなかったんですよ。
注2……ガンホー・オンライン・エンターテイメント執行役員の成田賢氏。元スクウェア・エニックスのプログラマー。
――そのコンセプトが発展していって、いまの『セブンス・リバース』になったんですね。
田中 それが、ぜんぜん違う方向にいきました(笑)。でも“村”という部分はしっかり残っています。システムは、“時間を超えてほかの人とつながれる”ことが中心です。ただ、基本の作りは非常にオーソドックスなRPGです。目新しさよりも、完成度とおもしろさを追求したゲームになっていますね。スマホのゲームではダンジョンをメニューから選択するタイプも多いですが、あえてワールドマップを歩いて、自分自身で旅をするタイプになっています。
森下 本作は、マップの中にもギミックが盛り込まれていて、隅々まで歩いてもらえるよさがあると思います。やはりRPGなので、歩いてもらいたいという思いがあります。ゲームサイクルとしては、少しずつマップが解放されて、それに応じてお話も進展していく形です。ほかにも“アクティブコマンドバトル”という仕組みと、プレイヤーが村長となって村を成長、発展させていく楽しみもあるので、そこが本作の醍醐味かなと思いますね。
――村を成長させていくことが、キャラクターの成長に直結しているんですか?
田中 ステータスなど、強さにけっこう影響するんです。村の施設は、パラメーターアップ機能だったり、武器防具の売買ができる施設などがあるのですが、こういった行動はメニューから呼び出すのではなく、村の建物をタップすること自体がコマンドになっているんです。そこで施設を利用できる形になっています。
ほかにも、建物の位置を変えることで、そのプレイヤーがよく使う施設を1ヵ所に寄せるなど、いろいろカスタマイズできる要素も入れています。村の外観も、最初はもっと平面的なものだったのですが、森下が作成したコラージュ画像を参考に、奥行きのある形に変わっていきました(笑)。
――コラージュ画像?
森下 最初に、お互いに企画を出したときの話ですね。僕がイメージコンセプトみたいなそれというのが、いろいろなゲームのグラフィック素材をコラージュして、本作のイメージのゲーム画面を作ったものだったんです。
――なるほど(笑)。話を戻しますが、村のカスタマイズができるというのは、視覚的にも楽しそうですね。「自分だけの村だ!」という満足感を存分に味わえそうです。
森下 そうですね。ほかにも、村長として税収を得られる要素もありますので、ふつうにバトルするだけではなく、少し空いた時間に村をカスタマイズして成長させていくなど、ちょっとした息抜きとしても楽しめます。
田中 たとえば、スマホのカードゲームですと、デッキを組むのにかなり時間を使うじゃないですか。ああいった感じの、いろいろと試行錯誤をして自分なりのベストを構築する要素が、村の機能としてある程度入っているのですが、最初から複雑にしてしまうとユーザーがついてこれなくなってしまう恐れがあるんですよね。ですから、そうしたものは、ユーザーがゲームに慣れて、ある程度経った段階に合わせて拡張していこうかなと思っています。
ガンホーのスタッフが総力結集
団結力を発揮し、クオリティーがアップ
――本作の開発チームは、どういった体制で組まれているのでしょうか?
森下 今回はガンホーだけでなく、大勢のスタッフが入っています。ですので、現場力で支えたタイトルになっていると思いますよ。
田中 最初のころは、社内で多数のプロジェクトが動いていたので開発ラインを編成しにくかったのですが、たまたまブラウニーブラウンからブラウニーズとして再出発した亀岡氏(注3)があいさつに来ていたので、いっしょにやることになりました。しばらくのあいだは、ブラウニーズ社内に席を作ってもらって、ガンホー側のメンバーと通ったりしていました。
最終的には、各プロジェクトのメイン級のプログラマーに参加してもらい、気になる部分を一気に作り直したりしましたね。プログラムを一度すべてバラして、またゼロから作ったり……。その過程でかなり最適化がなされ、フレームレートが数倍になったり、ローディング速度もかなり短縮できたりと、結果的にすごくいい仕上がりになりました。
注3……株式会社ブラウニーズ代表取締役社長の亀岡慎一氏。代表作は『聖剣伝説 LEGEND OF MANA 』、『マジカルバケーション』など。
森下 優秀なスタッフを全部集めて、ガンホーオールスターズという状況です(笑)。そのため、早く本作をリリースして、集結させたプログラマーをもとのプロジェクトに戻したかったくらい。いろいろとトラブルはありましたが、結果的にうまくまとまりました。ウチは、開発の中に“〇〇部”や“〇〇課”はなく、何か困ったことがあればみんなでサポートする態勢なんです。
『パズドラ』でもトラブルがあったときは、別のプロジェクトから投入して対応しているんですよ。おかげで『セブンス・リバース』は、プレイしていただければわかると思いますが、かなりクオリティーの高い、しっかり作り込まれた作品に仕上がりました。作るのは、本当にたいへんでしたが(苦笑)。
田中 僕も、スマホでゲームを作るのは初めてなので、最初は感覚がわからなくて。直前に担当したゲームが『ファイナルファンタジーXIV』で、あの規模でものを考えちゃダメだなと(笑)。最初は、半年から一年くらいで作れるものを考えていたんですけれど……。
森下 そうそう。最初はもっとライトで、お話もカジュアルっぽくて、ひどいグータラな性格の設定の主人公を考えていたのに(笑)。
田中 スタッフは皆まじめで、やり始めたらとことん突き詰めちゃうところがあるので、完成度を上げるとともに、企画もドンドン大きくなっていきますよね(笑)。
――ちなみに、『セブンス・リバース』というタイトルはどうやってつけられたのですか?
森下 タイトルに数字をつけたかった……というのもありますが、今回は“7度目の再生”というワードが出てくるので、それを念頭に考えました。7という数字はいろいろな意味があり、いい数字なので、再生を引っかけた結果、このタイトルになりました。
――リリースは、いつごろの予定ですか?
田中 この秋には出したいですね。
森下 本作は、しっかり作り込まれている中に、懐かしさというか、ノスタルジックな部分もけっこうあるため、いままでRPGを遊んできた方にはぐっとくるものがあるはずなので、ご期待ください。
――最後になりますが、おふたりからファンの皆さんへメッセージをいただけますか?
田中 予想外に開発に時間がかかってしまいましたが、それはおもしろさをとことん追求した結果だと思っています。おもしろいものを目指した結果、こういう雰囲気のゲームになりました。オンラインゲームはリリースして終わりではなく、そこからがスタートだと思いますので、今後はユーザーさんとともに『セブンス・リバース』を作っていきたい。末永く、よろしくお願いいたします。
森下 MMORPGのいいところは、やっぱり長く遊んでもらえるというところだと思うので、運営によるおもしろさを、しっかり出していきたいと考えています。これから展開していくにつれ、アップデートもされていろいろと拡張していくので、とにかく一度触ってみてください。きっとこだわりを感じていただけると思います。お客さんともども、コンテンツを大きくしていくのもMMOらしい部分です。どうか、本作をよろしくお願いいたします!
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セブンス・リバース
- ジャンル
- オンラインRPG
- メーカー
- ガンホー・オンライン・エンターテイメント
- 公式サイト
- http://7.gungho.jp/
- 配信日
- 2016年秋予定
- 価格
- 無料(アプリ内課金あり)
- 対応機種
- iOS 7.0以降/Android OS 4.0以降
- コピーライト
- (C) GungHo Online Entertainment,Inc. All Rights Reserved.
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