持ち運び可能!メガネ風4K対応VRヘッドセットが初お披露目【E3 2016】

2016-06-19 11:47 投稿

映画業界大注目!

2016年6月14日~16日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催された世界最大のゲーム見本市“E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2016”。

同イベントのImmerexブースでは、最新VRヘッドマウントディスプレイ(HMD)”VRG-9020”が出展された。

 
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他のハイエンドVR HMDとは打って変わって、メガネのようにスマートなデザインが印象的な本デバイス。しかし、この小さく、か細いデザインとは裏腹に、途方もないポテンシャルを秘めていた。

ここではVRG-9020の紹介を交えつつ、実際に体験した感想をリポートする。

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小型なのにハイスペック!

本機の開発元であるImmerexは、ハードウェア、ソフトウェア、コンテンツを通じてVR体験を提供する企業。

同社はVRのエンターテイメントを提供する上で、小さく、持ち運びしやすいVRデバイスの開発に着手。その結果生まれたのが、このVRG-9020である。

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▲メガネと比較してみても、メガネよりやや大きい程度のサイズ感。
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▲装着するとこんな感じ。
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▲デバイス底面には、左右それぞれの焦点を調節するダイヤルが。
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▲デバイスの上部にはレンズとの距離を調節するダイヤルも。

現状ハイエンドのVR体験をするならば、高水準のPCや、Gear VRのようにそのHMD専用のスマートフォンが必要になる。だが本機では、それらのデバイスは一切不要。メガネ型のHMD”VRG-9020”と、コンテンツを保存する小型の”VRメディアボックス”があれば、VR、2D&3D映画、ゲーム、アプリといった幅広いエンターテイメントを堪能することができる。

なので、胸ポケットにVRメディアボックスを入れてHMDを装着すれば、屋外でも気軽にVR体験ができてしまうのだ。

HMDとVRメディアボックスのあいだにスマートフォンを接続すれば、スマートフォンをコントローラとして使用することもできるのだとか。

 
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▲写真左手前の円形のデバイスが”VRメディアボックス”。ここにコンテンツを保存していく。

そこで多くの人が疑問に思うのが、本機のスペックだろう。なんとVRG-9020の解像度は、片眼で2K、両眼で4K(横4000×縦2000ほど)をも誇るのだという。現状のハイエンドVR HMDでも2200×1200ほどなので、約2倍にあたる。これは驚きの数字だ。

バッテリーの持続時間は、VRメディアボックスが8~10時間、HMDが4時間と申し分ない。

今回記者は、VRG-9020の実機を試遊する機会にも巡りあえた。本機を装着してみたところ、高解像度、軽さ、という点ではたしかに噂通りのデキ。あえて残念なポイントをあげるとするなら、視野角の狭さと隙間から漏れる光だろう。

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▲HMD内側。

これはメガネ型の宿命なのかもしれないが、視界の下方から外の光ががっつり入ってくる。これでは没入感が損なわれてしまう。また左右の視野角の狭さ(黒い画面の端が見えてしまう)についても、頭の前方をまるっと覆う他のハイエンドVR HMDに比べると……といった感じだった。

しかしながら、軽量で持ち運びもできる高価なPCやスマホは不要というのは、VRの敷居の高さを緩和させる突破口になりうるだろう

ちょうどE3会場にいたImmerex COOのJun Han氏によると、本機は「2017年初頭の発売を予定している」とのこと。価格は未定だが「Oculus RiftやGear VRなどの価格を考慮して、市場で戦えるものにするつもり」であることも教えてくれた。

また、4K対応という高解像度に目をつけたハリウッドの映画関係者から、早くも声がかかっているらしい。

日本での発売も視野に入れているようで、今年の東京ゲームショウへの出展も決定しているとのこと。もし興味のある人は、ゲームショウでVRG-9020に触れてみてはいかがだろうか?

E3まとめ
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