
元NHN Entertainment代表取締役が新会社設立 中核メンバーには『LINE POP』、『ドラゴンネスト』の開発者も
2016-04-12 00:00 投稿
日本のレッドオーシャンに乗り出す新会社CARBON EYED
日本でも大ヒットしたパズルゲーム『LINE POP』やPCオンラインゲーム『ドラゴンネスト』。それらの人気タイトルを開発した中核メンバーを持つ、新会社CARBON EYED。
日本ではまったく聞きなれないゲームメーカーだが、それは当然で、2014年4月に韓国で設立されたばかりの新会社だ。率いるのはNHN Entertainment代表取締役という輝かしい経歴を持つChris Lee氏。
3月29日に同社初となるゲームタイトル発表会が開催され、元NHN Entertainment代表取締役のChris氏が立ち上げた新会社ということで、その注目度は高かったようだ。
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そんな同社が日本での展開も視野に入れているとのことで、ファミ通AppではChris氏と開発全般を担うHyuk Jung氏にインタビューを敢行。同社の強みと配信するゲームタイトルについて話を聞いた。
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会社設立ついて
――韓国で発表会を行ったとのことですが、現地での反応はいかがでしたか?
Chris Lee氏(以下、Chris) 会場の反応はすごくよかったです。初めて自分の子どもが生まれてきたようなドキドキを感じますね。
――今回が、CARBON EYEDとして初めて発表したタイトルになるのでしょうか?
Chris はい、そうですね。設立時から開発していた3作品を今回すべて発表しました。
――前職でNHN Entertainmentの代表取締役をされていたとのことですが、そこを辞めて新会社を設立したきっかけをお教えください。
Chris もともとベンチャーとしての挑戦、おもしろい物を作るということが好きだったのですが……。
――クリエイター気質というやつですね。
Chris そうですね。ただ、NHNという組織が大きくなるに連れて、株主のことを考えたり、経営に関してのミーティングをやったり、組織の管理をしたりする時間のほうが増えてしまって。自分の好きなことに割けるパワーが5%くらいになってしまったんですよ。それで、また自分の好きなことに100%の力を注ぎたくなって、新会社を設立しました。
――クリエイターに戻るための起業というわけですか。
Chris この会社でも、開発そのものは開発取締役のHyuk Jungがチームを率いるという形になるのですが、私もそこにひとりのクリエイターとして参加したり、いちゲーマーとして意見を言ったりといった形で参画して作っています。
『LINE POP』、『ドラゴンネスト』の中核メンバーが手がける3タイトル
――今回発表された3タイトルはすべてスマートフォン向けゲームですよね。
Chris そうです。『ドラゴンネスト』を作ったメンバーが3作目の開発に関わっており、『LINE POP』の製作統括をしていた開発プロデューサー が1、2作目を担当して開発している状態です。カジュアルゲーム開発の経験と知識を持った人、そしてPCではありますがコアなゲームを開発する経験と知識を持った人たちを適材適所に配置した、バランスのよい開発が進められているので、きっとお楽しみいただけるものになっていると思います。
――PCで培ったノウハウとモバイルでのノウハウ、両方が備わっているというのは強みですね。
Chris この両方の経験を持っているというのは、本当にありがたいことです。映画で例えると、ロマンス映画の製作陣とサスペンス映画の製作陣が合わさって、サスペンスとロマンスのテイストが入っている映画を作れるようなものですからね。
――発表された3タイトルはどんなゲームなのでしょうか?
Chris 1作目、『Knights Fall』は、『ロード・オブ・ザ・リング』のような重厚な世界観をベースにしていますが、ゲームシステムの基本は誰もが遊べるピンボールのようなものです。
Hyuk Jung(以下、Hyuk) 剣がぶつかったり矢が飛び交ったりするような戦場を背景に、兵士が100対100がぶつかり合う作品です。指1本で兵士の発射速度やタイミングを調節しながら戦場を指揮できる、これまでにない新しい試みを含んでいるタイトルになっています。
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Hyuk レベルデザインにもこだわりを持って作っているので、トライ&エラーの楽しみは、日本の古いゲームのレベルデザインを参考にさせていただいています。
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▼『Knights Fall』PV
Hyuk 2作目の『Tiny Fall』は、『Knights Fall』をライトユーザーや女性向けにカジュアルにしたものですね。『Knights Fall』を社内テストした結果、ゲームシステム自体はかなり好評だったのですが、ハードな世界観が女性に受けなくて。それで、『Knights Fall』のレベルデザインを緩和させてデザインをカジュアル向けに組み替えたものが『Tiny Fall』です。
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Chris 裏話をすると、奥さんに『Knights Fall』を遊んでもらったら「これの見た目をもっとカジュアルにしたら、女性にも受けそう」という意見をもらって、それでカジュアルな作りしたのが、これです(笑)。
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▼『Tiny Fall』PV
Hyuk 最後の『Gigant Shock』は、『Bloodborne』のように巨大なモンスターを倒すゲームが作りたくて立ち上げたタイトルです。このゲームでは、キャラクターを指1本の簡単操作で動かしますが、アクション感は損なわないようにしています。
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――ひとりでモンスターに立ち向かうという形ですか?
Hyuk ひとりのユーザーが4つのキャラクターを操作し、キャラクターそれぞれの職業によりロールをどうするか、どう立ち回るかといった戦略的なプレイもできます。例えば、氷結使いが氷結魔法で凍らせて巨大ボスの動きを足止めし、爆弾使いが爆弾を投げて大ダメージを与えるといった具合です。また、3人のユーザーがリアルタイムで戦う協力プレイにも対応しています。
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Chris このゲームはボス戦に特化していて移動も自動ですが、いまトレンドになっているオートバトルは入れていません。ユーザーさん自身が操作することで、プレイの上達や達成感をしっかり味わえるように作っています。
▼『Gigant Shock』PV
日本展開とリリース時期
――今回発表された3タイトルは、日本でのリリースも予定されているのでしょうか?
Chris もちろん、日本市場でのリリースも視野に入れています。『ドラゴンネスト』を開発していたとき、日本のユーザーさんが持つ熱気に触れた経験があるので、日本のことは韓国と同じくらい大切な国、大切なユーザーさんだと思っています。今回の3タイトルを日本のユーザーさんたちに遊んでもらうことを楽しみにしています。
――それは日本人としてうれしいご意見ですね。いまの日本市場は競争の激しい、完全なレッドオーシャンと化していますが、何か秘策はあるのでしょうか?
Hyuk 韓国でもスマートフォン市場は競争が激化していますが、日本はコンシューマーゲームの王国であり、それを楽しむ人がまだまだたくさんいらっしゃいます。そんなゲームが好きなユーザーさんひとりひとりにしっかりアプローチをして、楽しんでいただければ、少しずつ認められて一歩ずつ前進できる可能性があると思います。
Chris 確かにモバイル市場はレッドオーシャン化していますが、大きな会社が莫大な広告費を投じて勝ちをさらうような市場ではなく、小さな会社でもおもしろいものが作れればしっかり戦いに入り込めるチャンスは、まだ残っている思っています。私たちは、この3タイトルでそれを証明したいと思います!
――今回発表した3作は日本でのリリースはいつを予定していますか?
Chris 現在の予定では、まずは来月中に市場の小さい国でテストリリース。そして、そこで得られた意見を元に改善を加えてから、韓国でリリースする予定です。日本でのリリース時期の詳細は未定ですが、予定では韓国国内リリースとほぼ同時にできるようにと考えています。
――リリースに関してですが、海外メーカーが日本に進出する際に、パブリッシングや運営を日本のパブリッシャーに委任する、日本法人を立てるなど、いくつかの方法がありますが、CARBON EYEDはどのように展開する予定なのでしょうか?
Chris まだ日本法人設立というのは視野に入れていません。ただ、日本市場をよく知るパートナー企業さまと協力してパブリッシングができるのなら、そうして進めていきたいと考えています。
――現地運営に関してはどのようにお考えですか?
Chris どのような運営をしても、ユーザー全員を満足させるのは絶対に不可能です。それに、多くのユーザーを満足させるのに大事なのは、完成度だと思っているので、まだ運営に関してはあまり考えていません。いまはとにかくゲームの完成度です。ですが、現地運営に関していいパートナー企業さまが見つかれば、お願いしたいと考えています。
――では、最後に日本のユーザーに向けてひと言お願いします。
Chris 伝えたいことが多すぎて何を言えばいいのか(笑)。私たちはまだ新しい会社で、皆さんは私たちがどのようなコンテンツを生み出せるのか、測りかねていると思いますが、これまでにない新しい体験、感覚の提供は保証しますので、ご期待ください。
Hyuk ゲームの核心は、新しい試みとレベルデザインだと思います。これを教えてくれたのは往年の日本のゲームたちです。昔の日本のゲームを遊んで感じたものを活かせるようにと開発しているので、応援をお願いします。
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