【Unite 2016 Tokyo】VRのつぎはMR? デジタルとリアルの融合アプリ開発

2016-04-05 22:58 投稿

Vuforiaが近未来体験を可能にする

2016年4月4日、5日の2日間に渡って東京のお台場、ヒルトン東京お台場にて開催されたUnite 2016 Tokyo。本記事では、2日目に行われたセッション“Vuforiaで実現! デジタルとリアルの融合アプリ開発について”の模様をお届けする。

“Mixed Reality(MR=複合現実)”をテーマに行われた本セッション。そもそもMRとは、現実空間とAR(=拡張現実)やVR(=仮想現実)が影響し合う世界だということを念頭に置いてもらいたい。

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ARを牽引する“Vuforia”

Vuforiaとは、もともとQualcomm社が提供していた(※昨年、PTCジャパンがQualcommの子会社であるQualcomm Connected Experiences社からのVuforia事業を買収)、スマートフォン、タブレット、スマートグラスなどのウェアラブルコンピュータに対応したARライブラリ。

※Vuforiaについての情報はこちら

本講演に登壇した、PTCジャパンのDavid Beard氏は、“Vuforia(ヴューフォリア)”というARライブラリのリーディングプラットフォームのスペシャリストだ。

同氏はまず、“Vuforia”の新機能について触れ、シンプルかつ扱いやすさがそのメリットだと紹介した。

カメラを使ったアプリを例に挙げ、あらかじめ認識させておく4つの項目を紹介した同氏。また、演算力の限られるスマホなどのモバイル向け端末でも演算できるように改良を加えたと説明した。

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▲スピーカーのDavid Beard氏。
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▲Vuforiaでは、画像、3Dオブジェクト、英文、障害物を認識する。

“Vuforia”は複雑な知識を必要とせず扱いやすくシンプルな点、そしてUnityとの連携によって、AR開発におけるシェア70%以上の実績を持つほど大きく成長したと、David Beard氏は語ったていた。

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▲多様な用途と親和性が高いことが評価につながっているようだ。

進化を示したもの

“Vuforia”の紹介を終えるといよいよ本題に。ARとVRは異なるものと考えられているが、まったくの関連性がないとも言えない。「没入できるかという点では異なるが、どちらも演算力も必要で、親和性も高い」(David)と話すとおり、ARとVRは相互補完ができることに注目し、昨年の秋から最新版にかけて機能を追加していったそうだ。

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▲「ARとVRは同じコインの両面」のようなもの、ということになる。

では、ARとVRの噛み合わせをどのように行うのか? その問いに、時間軸で分けて考えると話すDavid氏。まずAR技術で組み立てた上で、VR技術を乗せていく方法を紹介。また、VRでは視覚のみになってしまい、映像に合わせてモノに触れらないことも挙げた。そこにARを組み込むことで、ヴァーチャル空間に現実との接点を持つことが可能になる。

このARとMRの融合によって、MRは生み出されるという。

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▲カメラの機能を利用したARに、VRを足すことでMRに。
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▲極端に言うとVRは動く必要が無いが、AR技術を併用することでVR上に障害物を用意できる。この現実空間との接点を持たせたのがMRということになる。

MRを生み出す“Vuforia”

セッション終盤では、実機でMRを生み出す“Vuforia”の使いかたも紹介された。Unityとの連携がスムーズなこともあり、これからの将来にMRが席巻するのが待ち遠しい。

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