【個人開発ゲームを斬る】“美少女+麻雀”いい意味で期待を裏切る『麻雀少女』

2016-03-14 20:43 投稿

思ったのと違った

私が学生のころ、ゲームセンターの奥のほうには、“麻雀ゲーム”が多数並んでおりまして。そのころの麻雀ゲームは、大抵“2D美少女”とタイマンで戦う感じでして。

そして勝ったらなぜか、その美少女がどんどん薄着になっていく、そんな素敵な世界観でした。

今回見つけたアプリ『麻雀少女』は、“2D美少女”+“麻雀”の古きよき時代を思い出させるコンボ作品。周りの目を気にしながら、ダウンロードしてみました。

image1_1▲顔が見えないimage1_2▲こちらが全身


起動するとチャイナガールがこんにちは。

なんとも古臭い感じのする娘さんですが、これも開発者さんの狙いなんでしょうか。すでに薄着のような気もしますが、とりあえず遊んでみましょう。

「○牌ツモれ」

image2_1▲思ったのと違ったimage2_2▲2牌ツモれ

5×5、合計25個の牌が並んでおりまして、1ターンごとに「何牌ツモれ」という指示がでます。つまり自分の欲しい牌だけを選んで、好きな役を作れると。なんと素敵な麻雀なんでしょう。

これはもう、スッポンポン、待ったなし。

image3_1▲上部にimage3_2▲最後のツモ

ツモった牌は、画面上部に並べられます。

これを見ながら役を作っていけばいいのですが、ところがどっこい、これがなかなか難しい。

“1牌ずつ”チョイスできれば、めちゃくちゃ簡単なんですが、“2牌”“3牌”という指示が頭を悩ませます。複数の牌を選ぶときは「隣接している牌じゃないとダメ」という縛りアリ。“3牌”でうまく“面子”ができればいいのですが、そんなにうまく並んでません。

気づけば“最終ヅモ”で、テンパイさえできていない、そんなことも多々。これは真面目に攻略しないといけない、そんな雰囲気になってきました。

さよなら、スッポンポン。

画面の右端

image4
▲次に積もる牌の数が表示

画面の右端にご注目。

ここには「次のターン、何牌ツモれ」という指示が表示されています。牌をツモると、上の牌が下にスライドしてきて、そのスペースを埋めます。

「このターンは1牌ヅモ。次のターンは2牌ヅモ。じゃあ、ココのいらない1牌をわざと取って、欲しい牌を並べて、次のターンで2牌取ってしまおう」

なんてこともできます。

“打牌”と“副露”

image5
▲次に積もる牌の数と色に注目

次は画面上部に表示されている、“打牌”と“副露”のボタンにご注目。

“打牌”を選択すると、手持ちのいらない牌を1つ捨てることが可能。“副露”を選択すると、場の牌をすべてリセットすることが可能。

ただし“副露”を使うと、いわゆる“鳴き”の状態になり、“面前”ではなくなって、役が下がってしまいます。

この2つのボタンは常に表示されているわけではなく、先ほど説明した「次は何牌ツモリなさい」という数字の“色”で、表示されるかどうか判断することができます。

image6_1▲なんとかテンパイimage6_2▲イーペーコー!

何度かチャレンジして、なんとかテンパイ。ちなみに“リーチ”をかけることも可能。

リーチがかかるかどうかは、こちらも先ほど説明した「次は何牌ツモリなさい」という数字の“色”次第。リーチはかけられたらラッキー程度に思っておけば、イライラしなくてすむかもしれません。

そして、無事、上がり。

“リーチ”“ツモ”“イーペーコー”という、初心者が頑張って作ったような役で5200点ゲット。

そして、次局へ。

遊戯終了

image7_1▲遊戯終了image7_2▲ツモに失敗した時のチャイナガール

何度か遊んで、遊戯終了。

結局、1回しか上がれませんでした……。なかなか手ごわい。

どうがんばってもスッポンポンにはなってくれそうにないので、遊戯はこれぐらいにして、開発された“STUDIO RISSEN”さんにお話を聞いて、〆させていただきます。

Q1.『麻雀少女』を作ろうと思ったきっかけは? 過去の作品からパチスロ好きなのはなんとなく感じますが、麻雀も好きなんですか?

あぷまがさんのインタビューが、はっじまっるぞー!!

(アプリ制作者がラップバトル番組『フリースタイルダ◯ジョン』にハマっており、終始胡散臭い日本語ラップ調でしゃべってますがご了承ください。なお、このインタビューは絶妙なライムを踏んでお送りするので、ヒップホップトラックをかけながら口に出して読まれるとより雰囲気が出ますのでぜひお試しください)

Yo! マイクチェック、ワンツー! 見えてるぜ! お前のパンツー!
オレがR.i.s.s.e.n、繋げてリッセン! ダメ人間のオレの語り必見!
あんま長いとウザがれるから次いっとくぜ!!

作ろうと思ったきっかけ、ぶっちゃけオレは麻雀好きだが詳しくない、だが作りたかった麻雀ゲーム!
そしてオレは落ちゲーやパズルゲームも作りたかった! なぜならリスペクトするほど『スバラシティ』(注1)にハマった!
そこでオレは閃いたLIKE一休さん! 麻雀と落ちゲー、パズルを組み合わせればCOOLじゃねえかと! コレは来る! と!

(注1)昨年リリースされ、Appleさんにも注目された名作パズルゲーム。

Q2.シンプルに面倒くさい……しかしもう、締め切りが……いくしかない。開発期間は? 苦労した点は?

Yo! 巧妙なフロウ(注2)に乗せて語るぜ、開発の苦労!
麻雀素人なオレには、無謀! 早々、麻雀勉強したぜLIKE二宮金次郎!
開発期間は1ヵ月半! 麻雀の勉強が大半、知らないことばかりで降り積もる不安!
散々苦労させられたぜ役判定と特定計算!
ちゃんと仕上げて期待に答えるぜ麻雀ファン!

(注2)フロウ:ヒップホップ用語でラップの節回し、歌いかた

Q3.つまり麻雀の勉強に時間がかかったと。開発者の「ここがオススメ!」「ここがこだわり!」というポイントは?

オススメを押し付け! それは世の常! デフ(注3) なラップに乗せて語るぜここがこだわりという小話!
簡単なルールで手軽に遊べて麻雀知ってる人は楽しめる戦略性!
中毒性あるからお前のスマホにショートステイ!
とはいえ! そこはやはりパズルゲーム! 麻雀打たない人も、まぁイケんじゃん?!

(注3)デフ(Def):ヒップホップ用語でカッコイイ、強烈な。因みに日本で口頭で太った方に「デフですね!」というと確実に「デブですね!」と間違えられるから気をつけよう!

Q4.つまり麻雀知らない人でも遊べるんじゃないかと。リリース後の反響は?

まずテストプレイ依頼の反響の時点で麻雀好きのハートはキャッチ、とオレは察知!
だが初期バージョンでゲーム内に“北”牌が出ないというバグにオレ顔面蒼白! マジ! オレF◯CK!! その後もプログラム役判定のバグに四苦八苦!
だが、多数のバグ報告の中にも「おもしろい!」「楽しませてもらってます!」というメッセージ多々あってオレ感激! LIKEヒデキ!

Q5.つまり麻雀好きからの反応は上々だと。開発者がこっそり教える、裏技やちょっとした攻略のコツなどありますか?

そろそろやってて、辛くなってきたからラップはストップするぜ……。
おっと、投げ出したわけじゃない。これはインターバルだ、わかるだろ?

攻略は最初にステージ配牌とノルマ、そしてドラをチェックして高めの手を目指して攻めるか、それともとりあえず安めでアガリを目指すかを見定めてからプレイすることだ!! ちなみに“副露”を使えばステージ牌をシャッフルできるから欲しい牌がないときは便利だが、使用すると面前でなくなってしまい、面前役がなくなるばかりか面前でないと上がれない役も上がれなくなってしまう、Oh! なんってこった! 鳴くときはよく考えろってことだな!
この辺りは実際の麻雀と近いものがあるかもしれない!! って言えるほど自分は麻雀を知らないがそれっぽいことを言ってみた!
裏技はすでに気づいてる方も多いだろうが、「牌を複数取るときは縦か横のスワイプすると……」って説明にあるが、じつは上手くスライドすると“斜め”も取れるのさ!
ただし、失敗する可能性もあるので、その辺りはお前の運命の女神と相談してみるといい!
なぁに、これはイカサマじゃぁない! なぜなら、イカサマはバレなきゃイカサマじゃぁないんだぜ!!

Q6.つまり“斜め取り”がうまく決まればいいと。ちなみに開発者さんは、パチスロとアプリ開発で生計を立ててらっしゃるそうですが、どちらかのみで生きていかないといけないなら、どちらを選びますか?

それは世界で2番目にナンセンスな質問だ!

Q7.ふーん。画面に出てくる少女は開発者さんの他のアプリでも見かけますが、イメージキャラクターですか? ないとは思いますがグッズ化の予定は?

出てくる女の子キャラクターはアプリ『パチスロ 南国少女 萌』の“萌”ってキャラクターと同じ設定だ!
だが、イラスト描いてアプリに実装したところで、オレは気づいたね。
「顔違うじゃん(笑)」
って。

そんなこんなで萌ってキャラクターは今後も整形して何かしらアプリに出続けると思う!
グッズ化ではないが『ダメ人間の戯言からの脱出』というアプリのLINEスタンプを制作中だ!
ダメ人間の受け答えのあまりの不快さに放り出したユーザー多発だったが、その不快さをそのままスタンプにする予定だ!
「あ~、コイツダメなヤツだな~」とか、ディスりたい(注4)ヤツに送ってみるといい!!
とりあえずオレは自分自身に送ってみようと思う!

(注4)ディス(dis):ヒップホップ用語で人をけなす、見下す
=disrespect 因みにディス・イズ・ア・ペンは荒井注のギャグだが、このディスと意味は違うので気をつけよう!

Q8.荒井注さんのくだりは完全にスベってますが、最後に何か言いたいことありますか?

オレがバカみたいにラップしてると思ってるだろ? 違うな! 間違ってるぞ!
今年中に前人未到のラップアプリをドロップする予定だ!
その他にも麻雀系アプリも引き続き出すと思うので要チェケラだ!
今年はするぜ成功! 掴むぜ栄光! アプリ界にスキャンダル起こすぜ! LIKE 狩野英考!
そして、最後にひと言言わせてくれ!

「なんか、いろいろとごめんなさい」

あまりにも酷いインタビューなので、ここまで読んでいただいた読者さまがいるとは思えませんが、実際に会うとまあまあいい子なんです。許してやってください。

『麻雀少女』自体は、これまでにない、おもしろい発想のパズルゲーム。

チュートリアルも、親切丁寧で、しかも可愛い女の子ボイス付き。意外にちゃんと作られてますので、何かのついでにダウンロードしてみてください。

なんとなくラップっぽく〆ようと思ったんですが、巻き添えくらうのはゴメン被りたいのでやめときます。

▼開発者についてもっと知りたい方は
http://rissen.chu.jp/app.html

■あぷまがどっとねっと
(あぷまが)

「すべてのアプリにチャンスを!」との思いから、藤田武男氏が個人開発者が開発したアプリを中心に紹介している情報サイト。ほかでは見つからない“お宝アプリ”が“あぷまが”なら見つかるかも! ちなみにイラストは、あぷまがのマスコットキャラ、アイロニー。


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麻雀少女

価格
無料
対応機種
iPhone、iPod touch、iPad、iOS 5.1.1 以上 Android 2.2 以上

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