ストーリーを一気に体験せよ! ご新規&カムバックキャンペーンも実施中の『FFレジェンズ 時空ノ水晶』開発者インタビュー【前編】

2015-12-25 20:30 投稿

コアメンバー4人に直撃!

スクウェア・エニックスより配信中のスマートフォン向けRPG『ファイナルファンタジー レジェンズ 時空ノ水晶』(以下、『FFレジェンズ 時空ノ水晶』)。2015年12月22日のアップデートで第一部の物語全6章を配信し、これに合わせた各種キャンペーンも開催されている。そこで今回は、本作のこれまでの歩みを振り返りつつ、今後の展望などをジェネラルディレクターの時田貴司氏、サウンドコンポーザーの水田直志氏、ディレクターの湖山優氏、レベルデザイナーの小林和広氏、4人の開発コアメンバーに語っていただいた。本作のファンはもちろん、これからゲームを始める人にも必見のインタビューを前編・後編の2本立てでお届け!

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▲ジェネラルディレクター・時田貴司氏(左) サウンドコンポーザー・水田直志氏(右)
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▲ディレクター・湖山優氏(左) レベルデザイナー・小林和広氏(右)

F2P(フリートゥプレイ)への挑戦

――『FFレジェンズ 時空ノ水晶』が第6章の最終話まで配信され、ストーリーの盛り上がりも最高潮に! ということで、本日はここまでの振り返りなども含めてお話を伺いたいと思います。
一同 よろしくお願いします。

――さて、『時空ノ水晶』が完結……ではもちろんないと思いますが、最初の物語はいち段落ですよね。
時田貴司氏(以下、時田) はい、“第一部クライマックス”という言いかたをしています。先の展開も考えていますし、“完結”というとプレイヤーの皆さんを不安がらせてしまいそうなので(笑)。

――期間で言うと、ここまで約1年。振り返ってみていかがですか?
時田 そうですね、こういうシナリオ配信型というのは『ファイナルファンタジーIV: THE AFTER YEARS -月の帰還-』や、前作の『FFレジェンズ 光と闇の戦士』などでやってはいました。ただ当時はガラケーで、月1回配信という形。今回はF2P(フリートゥプレイ)なので、シナリオ以外の部分もリアルタイムで更新していく必要がありました。

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――いわゆる無料課金型のゲームでは、定期イベントやキャンペーンは当たり前になっていますね。
時田 やっぱりその両立というのが思っていた以上に大変で、最初は結構のっぴきならない状態になったり……。
湖山優氏(以下、湖山) 大騒ぎでしたね(笑)。当初はシナリオを軸としたパッケージゲームの遊び心地を目指して作っていたのですが、そこにF2Pという要素が入って。「プレイヤーの皆さんに継続的に飽きずに遊んでいただくにはどうすればいいか?」というのは一番考えましたし、苦労した部分ですね。
小林和広氏(以下、小林) 自分たちはF2Pでの配信というものが未経験で、実際にやってみると必要なスピード感や作業の多さなどを味わって、毎日本当にバタバタしていましたね。明日公開するものを今日チェックしていたり(笑)。
一同 (笑)。

――チームとして初めての経験も多かったんですね。
時田 そうですね。これまではシナリオを1本300円や500円で購入していただくスタイルだったので。これを昨今のF2Pスタイルにするにあたって、どうすればいいのかも色々と話し合いました。そういえば“シナリオをガチャで引く”なんていうとんでもないアイデアも出たりしましたね(笑)。
湖山 そんな話、最初はありましたね……。

――同じシナリオがかぶったら最悪ですよ!!
時田 かぶったら合成できるとかだとおもしろいかなって(笑)。
一同 (笑)。
湖山 結局、いい落としどころが見つからなくて、それは実現しませんでしたけれど。シナリオを定期的に配信しつつ、間にイベントをやるという今の形に落ち着きました。本当はもっと早いペース、2週間隔くらいでシナリオを配信していこうという目算だったのですが、あまりに頻度が高いと、プレイヤーがどちらを遊んでいいかわからないということになってしまったり、ペースについていけなくなってしまったりするかなと。

――それはありますね。
湖山 そのあたりを踏まえて、ひと月に1回配信というペースになりました。

これぞ時田流! ストーリーはこうして作られた

――ストーリーは1本の物語として最初から細かいところまで決まっていたのですか?
時田 3月くらいの時点でとりあえず終わりまでは一旦書いてありました。といっても、アップデートをしながらプレイヤーの皆さんの評判などを見て、ディティールを変えたりといったことはしています。僕が書いた第1稿をもとに開発の方でも調整をして、チームやQAの意見を聞いて、最後にまた僕が全体の調整をするというような感じですね。

――かなり手を掛けてブラッシュアップされていたんですね。
時田 最初は手探りでしたが、ゲームの軸となるところですからね。タイムスリップ物なので、どこまでネタ(伏線)を仕込むのか、という部分は難しかったです(笑)。

――時代が変わるので、ストーリーの区切りは分かりやすいですよね。
時田 そうですね。ですが、コンシューマーゲームのようにある程度一気に遊ぶ訳ではないので、あまり複雑な伏線張り、回収をやっても、そもそも伏線の部分を覚えてないということも出てきてしまう。

――確かに、そうなってしまってはもったいないですね。
時田 例えば、『シュタインズ・ゲート』並に凝ったことは、やりたくてもできないわけです(笑)。それよりも、わかりやすくてインパクトのあるエンターテイメントに寄せたほうがいいだろうと。『クロノ・トリガー』なんかもそうなんですけど、細かい設定よりはノリ重視な感じで。

――なるほど。ノリ重視とのことですが、時代ごとのテーマやサブキャラクターの成長がシナリオの最後で集約される感じは、プレイしていても分かりやすかったです。
時田 ありがとうございます。僕がこれまでにやってきた、『ライブ・ア・ライブ』とか『クロノ・トリガー』とか、『ファイナルファンタジーIV』でもそうなんですけど、RPGって誰か感情移入できる人を探す、みたいな感じで遊んでいる人が多いのかなと思っています。結果、みんな最後にそれぞれ引き立つのが理想ですし、そこはお約束のベタな感じになってもいい。
湖山 そうですね。
時田 いいところでね、曲がバーンと流れるという(笑)。

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――確かにこれまで時田さんが手掛けられた作品もそうでしたね。たくさんキャラクターが出てきても、それを印象的にまとめる時田流というか。
時田 キャラクターがいっぱい登場して、かつデコボコしてるのが好きなんですよね。みんな平均的にイケメンとかではなく……あっ、別に何かを批判するとかじゃないですよ(笑)。老若男女、子どもからちょっと年齢の離れた大人だったり、種族が違っていたり。その方がやっぱりおもしろいなと思うんですよね。

――ビッグスのようなおじさんが、成長してちゃんと最後に活きてくるところなどは、プレイしてても「いいなあ」と感じました。
時田 そう感じてくださるプレイヤーが多いと嬉しいですね。

――プレイヤーの声を聞いていると、シナリオも好評でキャラクター人気も非常に高いと感じます。これに関してはある程度狙ったところにいけたのではないですか?
時田 いい感触は得ていますね。それから、ストーリーも『FF』で今までやってきた定番的なものをわざと入れたり、ビッグブリッジのようなキーワードを持ってきて「ああ、こういうシチュエーションあったなあ」という感じでファンに懐かしんでもらえるような遊びも意識して入れました。どこかで“パクリ”だって書かれてましたけどね(笑)。
一同 (爆笑)

――これこそオマージュでしょ! という(笑)。しかもセルフオマージュですよね。
時田 「原作と違う!」というのも見ましたね。げ、原作!? っていう(笑)。

今後の課題はゲームの拡張性

――シナリオ以外の部分、ゲームの内容についてもお聞きしたいと思います。システム面などで上手くいったところ、逆にこれができなかったなということはありますか?
湖山 もともと企画段階では、マップを歩いて敵とエンカウントして戦うようなシステムで作っていたんですよ。

――そうだったんですね。
湖山 ですが、スマートフォンで遊ぶゲームということで「やっぱりスマートフォンのプレイスタイルにマッチしていないよね」、「電車とかで片手で操作しにくいんじゃ?」という話になり、いまの連続バトルの形式になりました。最初は少し葛藤があったんですけど、遊んでいただいた反応や、自分で遊んでいても気持ちよく遊べるのでよかったのかなと思います。
時田 一応、ワールドマップはあるからね。あれがなかったらちょっと寂しかったと思うよ。
湖山 いまの形を採用したことで、これまでとは違う戦略性も出せましたし、結果的によかったです。
時田 「コンシューマー機で出せよ」って言われるよね(笑)。

――コンシューマー版で出してもまったく違和感はなさそうですよね。
時田 イメージ的には、スーパーファミコンの頃の『FF』……『IV』と『V』と、『VI』に行く手前の感じですかね。まあ、芸風は変わらないというか(笑)。
小林 ゲーム性の部分ですと、僕は敵の強さとかそのあたりのバランスを取っているんですけど、想定外のことはけっこういっぱいありましたね。

――たとえばどんなことが?
小林 「この敵は一筋縄じゃ倒せないだろう」というのを実際に出してみたら、プレイヤーにあっけなく倒されてしまったり(笑)。少し前に“限界挑戦!破壊神竜”という、倒すごとに敵がどんどん強くなっていくものを出したんですけれど、それの後半の方は、現状では絶対に倒せないようなバランスでリリースしたんですが……。最後のレベルまで倒されてしまっているんですよね。もちろん、ごく一部のプレイヤーですけど。
湖山 「レベル80を突破されたら腹を切る」って言ってたよね?
一同 (笑)。
小林 そのぐらいの覚悟で臨んでいたんですけど……。けっきょく倒されてしまって。逆に僕もどうやって倒したのかがわからないので、攻略法を教えてほしいくらい(笑)。

――是非、この記事を読んでいる方で突破している方がいれば……。
小林 ご一報いただきたい!
時田 開発陣が募集!(笑)
湖山 小林のような直接的な部分ではないんですが、僕もできなかったことというか、反省点はありますね。当初からの路線変更もあったので仕方ない面もあるのですが、ちょっとシステム的な拡張性の問題もあって、よくある“期間限定でこのパラメータが上がる”みたいなことがなかなかできなかったなと。

――キャンペーンなどの施策ですか。
湖山 はい。そういう面をもっと柔軟にできるような作り方に最初からしておけばよかったと反省しています。
小林 拡張性の部分でいうと、本当はデッキの複数設定や保存を入れて、「このバトルに行く時はこれで」というような機能ももっと早めに入れたかったんです。ですが土台の改修に時間がかかってしまって。既に告知はしていますが、後日できるようになりますのでいましばらくお待ちいただければと。

――ただ、改修していけるのは運営型の強みですよね。
湖山 そうですね、プレイヤーのみなさんの要望などを取り入れて、直していけるっていうのは強みかなと思います。
時田 本当に試行錯誤で、いまのF2Pに慣れている方からすると、やきもきする部分があったんじゃないかなと思います。もちろん直す前提でリリースするというのはありえないです。ただ、作り手側からすると安定した動作が保証されているもので出していくこともサービスの大事な部分という面もあります。今回は、結果として拡張性に反省点が出てしまった。そのあたりのバランスはやはり難しいですね。

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――少し細かい話になってしまうんですけれども、キャラクターとそれに付随する属性、得意属性の影響が強くなってきて、幻石との相性などで好きなキャラクターを使いづらいと感じます。このあたりは何か考えていることなどありますか?
湖山 そうですね。逆に、そういう特性の部分を強めていく路線は少し考えています。たとえば属性縛りのバトルがあるとか、このキャラクターじゃないと入れないバトルがある、みたいなことは今後ちょっとやっていきたいなと思っています。

――なるほど。
湖山 好きなキャラクターというか、色んなキャラクターを使ってほしいなというのがありますね。たとえば強い幻石を手に入れたら、「火なんだけど……いま女の子でまとめてるけど、ちょっとパライも使ってみようかな」みたいな(笑)。
水田直志氏(以下、水田) 僕もまさにそれだ。サンダガブロウが当たって、すごい速さもあって威力もあって「これ絶対使いたいけど……マイナ……だよな」って(笑)。
一同 (笑)。
水田 全然育てていないなぁ、みたいな(笑)。
小林 僕も絶対女性3人ってパーティは決めているんで。
湖山 決めてるんだ(笑)。
小林 なので、リーグやパライの得意属性である火や土属性がくると「うーんどうしよう、男が入るのか……」ってなりますね()

――選択肢が広いぶん、相性があるとどうしても気になりますよね。
湖山 最近のイベントなどで、報酬としてけっこう強力な属性の幻石を取れるようにしているんですけれど、今後もまだまだ出していくので活用してキャラクターを強化してもらえればと思います。
時田 もちろん、キャラの好みを優先するスタイルでも問題ないですし。力押しでも頑張れますから!

出血覚悟のビッグなキャンペーンを!(実施中)

――さて、物語が出揃うとなると「最初から一気に遊んでみようかな」という人もいるかと思います。そういった人向けのキャンペーンなどは予定されていますか?
湖山 はい。ちょうど12月22日に第6章#3の後編がリリースされたのですが、新規プレイヤーとカムバックプレイヤー向けのキャンペーンが始まっています。新規の方には10日間毎日、時空石300個、それから開始時に☆5幻石が6個もらえます。

――そんなに!?(笑)
湖山 はい(笑)。あとは、カムバックの方にも時空石2000個と、同じく☆5の幻石を6個。しかも全部、レベルMAXですよ(笑)。

――強くてニューゲームみたいな感じですね。
湖山 本当にシナリオがサクサク進みます。物話を楽しんでいただければ、というのが今回のキャンペーンの目的なので。
小林 それだけあれば、最後までいけちゃうと思いますね。
湖山 ラスボスも勝てるよね?
小林 ストーリーを進める中でも有用な幻石は入手出来ますので、それらも合わせる事でいけると思います。
時田 年末年始はこれで!(笑)。

――リセマラもいらない!
湖山 ですね(笑) もちろん、現行プレイヤーの方にもログイン日数に応じて時空石をプレゼントしますので。

――ずっとやっていた人はがっぽり……?。
湖山 けっこう、がっぽりもらえます(笑)。

――強くてニューゲーム。その話を聞いただけでも、全然知らない人もちょっとやってみようかなってなると思います。
湖山 ストーリーだけやってもかなりのボリュームがありますので。スキップせずにちゃんとテキストを読んでいくと、クリアーまでに2、30時間はかかると思いますね。

――かなり楽しめるわけですね。

・ご新規&カムバックキャンペーン
実施期間:2016年1月31日23:59まで
・新規ユーザー向けプレゼント

時空石:最大3000個
★5幻石6種類セット
・カムバックユーザー向けプレゼント

時空石:2000個
召喚券:5枚
★5幻石6種類セット
<★5幻石6種類セット内容>
火:イフリート/ファイラIII ★5
水:マジックポッド/ホワイトドローII ★5
土:ジャボテンダー/ヘイストII ★5
風:ガルーダ/みだれうちII ★5
光:セラフィム/天使の歌III ★5
闇:アニマ/レクイエムII ★5
※同時開催で合計ログイン日数に応じた時空石のプレゼントも行われます。

ファイナルファンタジー レジェンズ 時空ノ水晶

ジャンル
RPG
メーカー
スクウェア・エニックス
配信日
2015年2月12日(木)
価格
基本無料(アイテム課金有り)
対応機種
※OSのバージョン、対応機種は各アプリマーケットを参照。

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