【東京インディーフェス】話題性なんかよりゲーム作りへの情熱が大事

2015-05-09 19:33 投稿

ぶっちゃけトーク連続の1時間

秋葉原で開催されているインディーゲームメーカーのイベント、東京インディーフェス2015も2日目。本日からは一般公開日となり、展示にもセッションにも多くの人が押しかけていた。セッションの中に、スマートフォンゲームで成功をしている、Nyamyamの東江亮氏が参加しているものがあったので、ここではそのレポートをしていこう。

東江亮氏が登壇したセッションは、「インディーズのためのコミュニティー作り ~作品の話題性作りのヒント~」というもの。そのほかのスピーカーは、『La-Murana2』開発のキックスターターが始動したNIGOROの楢村匠氏。『メゾン・ド・魔王』が大人気、Petit Depottoの川勝徹氏。『Pixel Junk』シリーズを手がけるQ Gamesの伊藤雅哉氏の4名。

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▲写真右から伊藤氏、川勝氏、東江氏、楢村氏。

セッションは、インディーズゲーム制作会社(サークル)が、コンテンツを売るためにどのように話題性を作り、コミュニティーを育てているかというところに焦点を当てたもの。セッション開始直後こそ「鳥取砂丘で転げ落ちるビデオを撮影したりして、こいつらおもしれぇなって思われるようなことをしました」(楢村)、「うちのコンテンツを遊んでくれているニコニコ生放送の番組に直接出向き、直接意見を集めたりした」(伊藤)といった穏やかな雰囲気で話が進んでいたが、そんな中投げ込まれた東江氏の「プロモーションとか宣伝とか、そんなん知ったこっちゃねぇんだよ。そんなつまらない話じゃなくて、もっとぶっちゃけていこうよ!」とコメント。それに賛同するように川勝氏も「俺たちはゲームを売りたくてゲームを作ってるんじゃなくて、ゲームが作りたいっていう情熱でゲームを作ってるんだよね。たしかに売り上げっていうのは大事かもしれないけど、動機に情熱がないと続かないよ。話題性がどうとかじゃなくて、まず大事なのはそこなんだよね」とコメント。場は一転、進行役を取り残したままインディーゲーム業界のコミュニティの現状などについての話となった。

東江氏曰く「今、Facebookとかにインディーゲームを作っている人たちのコミュニティがあって400人くらいが登録してるけど、そのコミュニティで情報交換したり活用をしてる人なんてほんの数人。だいたいの人はそれをただ眺めてるだけ。こういう場にしてもそう。僕たちはブースにいるのに、何も話かけてこない。それじゃコミュニティなんて必要ないよ」とのこと。インディーゲーム業界では、作り手側の消極性、ゲーム作りへの情熱の差がはっきりとあることが伝わってきた。

その後も「ここにいる人たちは、みんな大きなゲーム会社にいたバリバリの人たち。でも、会社の事情やらプロモーションやらといった面倒なやり取りを取り払い、ゲーム作りという、自分がやりたいことに100%に打ち込みたいから、こういったインディーズというスタンスを取っているんだと思う」(伊藤)、「話題作りとか、どこかの誰かに受けるゲームを作りたいじゃなくて、まずは目先にいる友達とか、そういう身近にいる人に衝撃を与えるような企画書を作ろうよ」(川勝)、「話題作りをしたいんだったら、まずこのゲームを作ってるヤツらが面白いんだなって思われるようなものを作らないと。ここにいる人たち、みんな面白いヤツらばっかりでしょ?」(楢村)とかなりのぶっちゃけトークが続いていた。

1時間という短いセッションではあったが、面白いゲームを作るひとたちは総じて面白い人が多く、ゲーム作りに対する情熱がハンパじゃない人が成功するのだと強く感じさせるものとなっていた。これからも、この4人が作っていくゲームに注目していきたい。

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