
【東京インディーフェス】グローバルマーケティングから見るモバイル広告とユーザー獲得の手法
2015-05-08 16:28 投稿
ユーザー獲得が難しいとされる日本のゲームマーケットで勝つためには?
インディーズゲームクリエイターに特化した国際的なイベント“東京インディーフェス 2015”が、2015年5月8日~10日にかけて秋葉原UDXで開催されている。初日となる本日(5月8日)、同イベントのワークショップにて、世界最大規模のネイティブ広告プラットフォーム“InMobi”のヴァイス・プレジデントであるJayesh Easwaramony氏をMCに迎えたパネルセッションが行われた。
このパネルセッションでは、ゲームにスポットを当てて、グローバルマーケティングの観点からモバイル広告やユーザー獲得で成功するためにどうすればいいのか? そのひとつの答えを、パネリストとともに導き出していくというもの。
パネリストとして、国内・海外でブランドなどのプロモーションから、最近ではエレクトロニック・アーツやスーパーセルなどのゲームプロモーションも手掛けるUltraSuperNewの設立者兼ディレクターのMike Sheetal氏、世界で1200万ダウンロードのヒットを記録する『BrainWars (ブレインウォーズ)』を手掛けるトランスリミットの代表取締役社長の高場大樹氏、そしてモバイルソーシャルアプリとモバイルを軸とした新サービスの開発・運営を行うティルスの大冨智弘取締役の3名が参加した。
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「日本のゲームマーケットはユーザー獲得が難しいと言われているが?」と切り出したのは、MCのJayesh Easwaramony氏。Mike Sheetal氏は「たしかにユーザー獲得は難しいと言われている」と認めながらも「裏を返すと課金もしてくれるコアなユーザーも多いので、獲得のために努力する価値がある」と評した。かつてインブルーの代表を務めていた大冨氏は、「この6年間モバイルのジャンルをやってきて、たしかにユーザーの獲得単価は上がっている」と、ソーシャルゲーム全盛だった当時と比較。「考えかたを改めなければビジネスとして成り立たせるのは難しくなっている」とし、つぎの手をどうするか模索しているようだ。
高場氏も「日本のユーザーの獲得単価が高いというのはヒシヒシ感じている」そうで、それに見合った広告費は大きな企業でなければなかなか出せない。その打開策として、さまざまなメディアにゲームを取り上げられることでバズを起こすことを挙げた。「『BrainWars (ブレインウォーズ)』もそうやって広がった」(高場)と語り、いまは動画を使った広告やメディアも増え、Youtuberのようにユーザー自身がゲームを広めることも。そういった手法でもう少し獲得単価を安くできないかと模索している。
ほかにも、”どうすればユーザーを獲得してコストパフォーマンスを稼げるか?”というテーマでは、「コスパを稼ぐために重要なのは”何をやっているかわかる”こと。テストしたり計算してプランを立てるのも大事だけど、それはほかのメーカーも同じことをやる。同じことをしても仕方ないので、メディアの枠を越えたプロモーション展開。たとえばテレビのスポーツ番組でEAのゲームを紹介してもらうことで、自分たちが求めるユーザーにゲームを届ける」とMike氏。自分たちのターゲット層が見えるものや、ユーザーの趣味を見極めたうえでのメディアの枠を越えたプロモーション展開がコストパフォーマンスを稼ぐポイントとした。
また、大冨氏は「高場さんと同様でユーザーがユーザーを呼ぶバズを起こすこと」をポイントに挙げたが、一方で「作品のゲーム性によっては、バズを生み出すことが難しい」という。そこで大冨氏がもうひとつのポイントとして挙げたのが、“その国で信頼できるパートナーを見つけること”。グローバルで展開するうえで、「その国のことに詳しいパートナーを見つけられれば、その国に合ったプロモーション展開ができ、もっとユーザーを増やし、広告費も抑えられると思う」と語った。
新しいゲームのカテゴリーを見つける必要はあるか?
つぎにJayesh Easwaramony氏が議題に挙げたのが、数あるゲームの中で新しいゲームのカテゴリーを見つけることも”ゲームマーケットで勝つために必要か?”というもの。
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「新しいゲームのカテゴリーを見つける必要はなく、既存のカテゴリーをしっかり育ててマーケティングに投入することのほうが大きなアウトプットがある」(Mike)、「95%は既存のゲーム性。残り5%でいかに新規性を生み出すかが大事だと思います」(大冨)と両氏とも完全に新しいカテゴリーを見つけなくてもいいという意見のようだ。
ただし大冨氏は、「既存の95%は、たとえば獲得単価に見合ったゲームになっているかどうか? 演出やゲーム性で満足させられるかどうか?」というベースができていることが条件だと加え、残る5%で『パズドラ』や『モンスト』などに見られる新しい要素を加える。「しっかりとした95%のベースと5%の新しい要素で爆発するという仮説を立てている」(大冨)と話した。
ゲームの数が多ければ、高い競争が生まれ、それに伴って獲得コストも高くなる。その競争に勝つためには「ゲームのブランドも必要だと思う」(Jayesh)、がそのブランドをどう生み出せばいいのか? Mike Sheetal氏曰く、「ゲームは”そのものがブランド”。重要なのは、日本にどうやって受け入れられるか?」とのこと。これは日本以外にも当てはまるが、やはりその国の人にわかりやすいローカライズやゲームのスタイルを考えることが重要と言える。
グローバルマーケティングにおいて、ローカライズが重要ということだが、その中で『BrainWars (ブレインウォーズ)』はプレイ人口の95%が海外のユーザー。なぜ海外でこれほど受け入れられたのか? その秘密を高場氏はつぎのように述べた。
「『BrainWars (ブレインウォーズ)』は初めから世界に向けて作りました。なぜならユーザー数が圧倒的に多いからです。スマートフォンを持っている人だけで30億人いると言われています。そのうえでデザインや言語などを考えて、誰でも触れやすいゲームを作ることが大事。ローカライズに関して、『BrainWars (ブレインウォーズ)』は人口が多い順に8言語に対応しています。とくに日本は英語表記のアプリよりも翻訳されているものを使います。それはもちろん海外でも同じ。ストーリー性のあるゲームだと世界観などをその国に合さなければいけないのでハードルは高いですが、『BrainWars (ブレインウォーズ)』は文化を排除したデザインなので、あとは言語だけをカスタマイズするだけでした」(高場)
ちなみに高場氏によると、つぎの作品も20言語に対応しているそうで、『BrainWars (ブレインウォーズ)』に続いてふたたび世界で勝負していくとした。
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