気になるAndroid版は?アラームをセットして遊ぶRPG『dreeps』凱旋インタビュー

2015-03-15 13:00 投稿

聞きたいことアレコレ聞いちゃいました!

アラームをセットして遊ぶ、斬新なゲームシステムで、配信前から大きく話題を集めた『dreeps』が、2015年1月21日に満を持してリリースされた。

そこでリリース記念のインタビューを敢行。ユーザーからの反響や今後の構想、さらには攻略法まで幅広い話題でアレコレ話を伺ってみた。

IMG_2576_600

▲写真左から、藤田喬平氏、平岡久典氏、渡辺大輔氏。

※『dreeps』公式サイトはこちらから

[関連記事]

※アラームをセットして遊ぶ不思議なRPG『dreeps』 その内容に迫る(前編)

※アラームをセットして遊ぶ不思議なRPG『dreeps』 その内容に迫る(後編)

※【新作】アラームをセットして遊ぶ放置系RPG『dreeps』がリリース

ストーリーを読み解くほど世界観にハマる人も!

――まずは配信おめでとうございます! いまのお気持ちを教えてください。

平岡 本気でアプリを作ったら世界中から反応があり、いろいろな意見をいただけて、自分では見えなかったものが見えてきました。チャレンジしてみて、本当によかったです。

渡辺 まずは無事にリリースできたのがよかったです。あとサラリーマン時代とは違って、作品の反応がユーザーさんからダイレクトに届くのでうれしさがまったく違うんですよね。貴重な体験もいろいろできましたし、今後のモノ作りのためにとても勉強になりました。

藤田 初めていただいたしっかりしたお仕事で、しかもずっとやってみたかったゲームのBGM。効果音を作ったのも初めてだったので、すごく勉強になりました。こういう体験をさせていただけたことは、ありがたかったです。

――ユーザーからの反応はいかがですか?

平岡 リリースから1ヵ月ぐらい経ちまして、ゲームをクリアーされた方もチラホラいらっしゃるようです。「あまり能動的に遊んでいないけれど、RPGをクリアーした感があった」と、まずまずの感想をいただいています。逆に“物足りない”とか“クリアーしたけれど説明不足で意味がよくわからない”といった声も届いていて、そこは反省する部分だなぁと。

意外だったのは、お母さんプレイヤーの多さです(笑)。“母性本能をくすぐる”や“坊やの行く末を見守っています”といった感想を数多くいただきました。

渡辺 女性ユーザーのツイートは、思っていたより多かったですね。あと、ストーリーを想像してブログに書いてくれたユーザーさんもいて、読んでいてうれしかったですね。

――そのストーリーは、ゲームから感じ取ったものを妄想で書かれているんですよね?

平岡 はい。じつは前回のファミ通Appさんのインタビューで「勝手に解釈してもらったらうれしい」と答えたら、それを見たユーザーさんが“じゃあ解釈します!”というような流れで。

渡辺 僕らの中には“裏設定”というか、イメージしているものがあって、それを平岡君が世界観や絵の中にヒントとしてちりばめているんです。そこから紐解いて、書いてくれたみたいです。

藤田 “裏設定”に近い、核心を突いている人もいましたよね。

01
 
02
▲ドット絵で丁寧に描かれた、やわらかい世界も大きな魅力のひとつ。「何気なく見えるものでもすべてに意味があるのです」(平岡氏)。

気になるAndroid版は?

――現在はiOS版のみの配信ですが、Android版の開発予定はありますか?

渡辺 僕たちのところに来るメッセージでいちばん多いのが、Android版をリリースしてほしいという内容なんです。作れるなら作りたい、という気持ちはあるんですけれど……。ぶっちゃけ、お互いの貯金を切り崩して1年ぐらい掛けて作ってきて、制作費をまだぜんぜん回収できていないんです!(笑) そこを考えてしまうと……。

平岡 マルチプラットフォーム向けのエンジンで開発していたら、きっと難なく移植できたとは思うんです。でも本作はiOS純正のプログラムで作っているので、移植するとなるとまた最初からAndroid版をもう1回、作り直さなきゃいけなくて……。

渡辺 まわりの個人開発のディベロッパーさんから話は聞いていたんですけど、これだけで食べていくのは相当たいへんな世界だということがわかりました。ほかの会社さんはすごいなあ、ということを改めて実感しましたよ。

平岡 なんでアプリ内課金があるのかとか、ね(笑)。

IMG_2546_600

――いまのアプリは基本無料が標準になってしまいましたからね。

平岡 価格が高くても購入してくれるユーザーさんにターゲットを絞るのか、価格は控えめにしてもっと多くの人に手が届くようにするのか、僕たちもすごく悩みました。最初の作品だし、遠慮みたいなものもあって、結果的に現在の300円という価格にしたんです。

アラームのあちこちに攻略のヒントが見え隠れ

――では、ちょっとゲーム内容について伺っていきたいと思います。ボスを倒すとアラームが増えると思うんですけれど、どのアラームをセットするかで連れていく仲間が変わる気がするんですが……。

平岡 ええ、それで合っています。マップの画面に時刻のようなものが書かれてますよね? それが20時と書かれていたら、20時~20時59分までにアプリを開くと、ボス戦が発生する仕組みです。そこでボスを倒すと、ボンッって煙が出て新しいアラームのアイコンが現れます。アプリを付けっぱなしにしておくと、席を外しているときにボス戦が発生して、見逃してしまうこともあります。このあたりの遊びかたは説明不足になってしまった部分です。

03
▲MAP画面。右上に書かれている“24”という数字が、ボス戦が発生するヒントを表している。

藤田 じつは攻略法もあったりするんですよ。

――え、攻略法なんてあるんですか!?

平岡 知らなくても問題なく遊べるんですけどね(笑)。たとえばアラームを全部集めてアイコンをよく見て見ると……。

藤田 最初のマークは月っぽかったり。

渡辺 なんか一週間のスケジュールみたいな、ね(笑)。ただ、僕たちからはあえて攻略法を語らないようにしているんです。ツイッターとかで、ユーザーさんが自分たちで探してもらえたらいいなあと思っていて。

でもそこに気づかれなく、見ているだけの作品でゲーム性が少ない、と思われてしまうのはデメリットでしたね。僕らとしては、遊び続けたり見続けると、ゲーム的な部分も感じられることを伝えたかったんですけれど。

――確かに、全部教えてもらえるとシラけてしまう可能性がありますよね。

平岡 アラームの時間やアラームのレベルにも仕掛けがあります。うまく活用すれば、ボス戦を楽に戦えたり。

渡辺 仕掛けに気づいて、記事にしてくれたユーザーさんもいますね。

04
▲アラームセット画面。ボスを倒すと新しいアラームを入手でき、そのアイコンが表示される。この画面に攻略のヒントがある!?

待望のサントラを準備中!

――では、『dreeps』の今後の展開について教えてください。

平岡 夏ぐらいに大きめのアップデートを行えればいいなあ、と思っています。まだボリューム的にかなり重い内容なので実現できるかわかりませんが、天候が変わったり、ダンジョンでイベントが発生したり、そんなことを考えています。じつは前回のインタビューの帰り道のときに、“もっとゲーム要素は必要だよね”って話になりまして。

藤田 そのときにイベントコレクションみたいな構想が出てきました。

平岡 リリース予定は去年の秋だったんですけど、その時点で年内では終わらないぐらい作業ボリュームが残っていたので、見送る形に……。あと現状では、アラームや効果音と攻略の関連性とか、まったくわからない状態なので、そのあたりもテコ入れしたいですね。

藤田 僕もアラームの数字が青くなるの、気づかなかったんです。Twitterでユーザーさんがつぶやいてるのを見て初めて知りました(笑)。

――そういえば、サウンドでちょっと個人的な要望があります。時間帯によってステージが固定されているので、たとえばステージセレクト機能があれば、BGMを変えられてうれしいなぁと。

藤田 ストーリーの大前提として、最後の塔を目指して旅している、というスタイルなので、ステージセレクトはきびしいかも……。その代わりといってはなんですけれど、いまサウンドトラックを作っていまして……。

――それはいいですね! ちょっと詳細を教えてください!

藤田 個人でも配信できる“bandcamp”というサイトがありまして、そこで販売しようと計画中です。楽曲は全部で24曲です。

※bandcampのサイトはこちら

――24曲! 絶対に全部聞いていない気がする……。BGMはステージごとに変わるんですよね?

平岡 そうですね。あとはバトルの曲やボス戦でのBGMがあります。

――やはりサウンドにも反響はありました?

渡辺 サントラ化の要望はけっこういただきました。

藤田 本当にありがたいことです。あとは、付けっぱなしにしておく環境アプリのような使いかただと、効果音がうるさいという声も若干いただいていたり。

平岡 戦闘時のノイズ系の音が気になるという話なんですけど……、でもそういう反応ってあまり返ってこないことですよね。だから逆にうれしいですね。

――では最後に、YAKAN HIKOとしての今後の構想があれば教えてください。

平岡 正直作りたいものは、いろいろあります! 僕はゲームが大好きなので、個人的にはいろいろな機能を持ったゲームや、RPGなんかも作ってみたいと考えています。でもいきなりすべてを実現させるのはむずかしいので、まずは一部を切り取ったものを作りたいですね。『dreeps』もそうして生まれましたし。渡辺君はテクノロジー全般に興味があって、ふたりで作るならそこまでゲームらしくない、『dreeps』のような境界線の上をいくものになるかもしれません。

渡辺 『dreeps』の制作を始めてから、インディーゲームの同じ立場の方々と話す機会が増えて、ネタはたくさんあります!

――本日はありがとうございました!

大型アップデートの予定やサントラの配信など、うれしいサプライズがたくさん飛び出した今回のインタビュー。iPhoneに入れておきたいアプリ、という意見も飛び出すほど、オススメできる1本だ。未プレイの人はぜひこの機会に本作を遊んでみてはいかがだろうか。すでにプレイ済みの人は、夏の大型アップデートに期待しながら、ゲームの中に散りばめられたヒントをもとに本作を読み解いていくのもいいかもしれない。

※『dreeps』公式サイトはこちらから

[関連記事]

※アラームをセットして遊ぶ不思議なRPG『dreeps』 その内容に迫る(前編)

※アラームをセットして遊ぶ不思議なRPG『dreeps』 その内容に迫る(後編)

※【新作】アラームをセットして遊ぶ放置系RPG『dreeps』がリリース

dreeps

ジャンル
APG
メーカー
YAKAN HIKŌ
配信日
配信中
価格
300円[税込]
対応機種
iOS 6.0 以降

Amazon人気商品ランキング 一覧を見る

関連記事

この記事に関連した記事一覧

最新記事

この記事と同じカテゴリの最新記事一覧