【注目】“デザインアワード”受賞作『レオズ・フォーチュン』日本語版の本気度がスゴい!

2014-11-01 12:00 投稿

指一本でドロボーを追え!
やりこみ満載の毛玉アクション

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“暗黒版『ロコロコ』”……それが、今回紹介するアクションゲーム『レオズ・フォーチュン』のプレイを通して浮かんだ言葉だ。『ロコロコ』は、2007年にコンシューマー用のゲームソフトとして登場し、ユニークなゲーム性とキャラクターの愛らしさが話題になった作品。キャラを直接操作するのではなく、地面を傾けて転がしていく部分は違っているが、全体の印象は通じるものがある。

全財産を何者かに盗まれたレオは、砂漠や森、真っ暗な洞窟に銀世界など、全24用意された多様なステージを乗り越え、ドロボーから財産奪還を目指す。どのステージもグラフィックやサウンドなど、ダークな世界観が包む中、ステージ上に散りばめられた多様な謎解きを進めることでステージを突破するスタイルで、プレイ中は何か探検モノの映画の主人公になった気分になる。

本作の主人公・レオは、丸っこい毛玉のような生き物。その身軽さ・身体を利用したゲーム操作が特徴だ。遠く離れた場所へはフワフワと浮遊して向かったり、ある謎解きでは身を伸縮させてボールを飛ばしたり、あるいは、壁へ身をぶつけその反発力で段差を登ったり……と、多様に用意されたアクションは、つねにプレイヤーの知的好奇心をくすぐり飽きさせない。まずはプレイ動画を撮ってみたので、その雰囲気を確認してみてほしい。

浮いて、飛んで、ふくらんで
仕掛けが豊富な全24のステージ

プレイ動画をチェック

本作は“スマホでアクションゲーム”と聞くと眉を寄せたくなるような操作とは無縁で、画面左右下部の親指操作ですべてが事足りる。

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左側:“十字キー”的な領域。レオを移動させることができる。指を左にスライドさせれば左に、右に移動させれば右に。その振り幅で、移動のスピードも変わる。

右側:タップではなく進行方向に指をスライドすることで、身を膨らませジャンプする。そのまま押しっぱなしにすれば、フワフワと身を漂わせ滞空時間を稼げ、離すと着地。さらに、下にスライドすることで、急降下する。

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▲ブランコを左右に揺らしたり、フワフワ浮いて針の間を縫ったり、多様なアクションが用意されている。
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▲レオの身体的特徴をいかした謎解き要素も。頭をひねるものは少ないが、操作の器用さが求められる。

謎解きやアクション要素もとくにかく豊富で、そのどれもが趣向が凝らされいる。謎を解いたり、ミスをしたりする度に、レオが“よし!”、“いてえ”、“うおぉぉ”などセリフを言うが、本作の日本ローカライズ版ではアニメ“巨人の星”の水原茂役でも知られる大木民夫がCVをつとめており、レオのキャラとマッチして味のあるものになっている。

財産をドロボーしたのはだれ?
味のある日本語によるストーリーテリングも注目

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冒頭にも触れた通り、本作のストーリーは、レオの財産を奪ったドロボーを追って三千里……といった感じで、5つに章立てされており、各章ごとに、フルボイスのアニメーションが用意。上記ゲーム操作やシステム同様、プレイヤーを惹きつける大きな要素になっている。

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まず1章では、妻・マチルダに“夕食までには戻る”と書き置きをしたところから始まり、パンくずのように続く財産を足がかりに出立。2章では従兄弟・ヴィクトルの居る海賊船へ、さらに3章では、現在はスッカリ貧乏になってしまった叔母・オルガの砂漠へ、さらに叔父の元へ……。

ワシの財産を奪ったのは誰だ。こいつは金に興味なさそうにしつつも、じつは強欲かもしれない。こいつは前々から金に困っていると言っていた。こいつだって……と、その疑いの矛先を次々に変えていくことになる。CVもさることながら、その日本語訳まで、口調から言葉遣いまでかなり自然かつ味わい深くローカライズされている。よくできた紙芝居を見ているようで、ストーリーが“ついで”になっていないところも素晴らしい。

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といった感じで、ダークファンタジー的な雰囲気の中、かわいくも勇ましい毛玉が、ときには豪雨に降られながら、ときには針の車輪に恐怖しながら、ときには列車を乗り継いで大切な財産をどこまでも追いかける(妻・マチルダの作る夕食までに間に合うのだろうか……?)。

知っておくと便利な
ちょっとしたプレイのコツ3つ

ところで、本作をプレイするにあたり、知っておいた方がいいアクションをいくつか気づいたので下記に紹介したい。

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上の画像のように、コースター状に左右に続いている箇所が多々ある。その際は、コースターへ向けて方向キーを押しっぱなしにしよう。コースターの向きに応じて指を動かしたり、途中でジャンプしたりする必要はない。

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下に水が広がり、上部に普通のジャンプでは届かない台がある箇所がある。その際は、水の底の方まで身を落としこんでいき、そこから指を上に向け一気にスライド。通常よりも高く飛び上がり、台に届くことが可能。

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また、バネ仕掛けになっていて、そこで弾みをつけてより高く飛べる箇所がある。ここでは、着地のタイミングに合わせて指を下へスライド、一番深く沈み込んだところで上へを、くり返すことで飛距離が次第に伸びていく。

その他にも挙げればいくつかあるが、上記の操作は基本であり、かつ終盤までずっと必要になる操作なので、知っておくといいだろう。

本作はスウェーデンに本拠を置く、1337 & Senri LLCにより製作された。リリース後はそのクオリティの高さが話題を呼び、決して安い値段と言えないにもかかわらず、米国をはじめ、ドイツやロシアなどで人気を獲得。50万DLを突破した。

最終的には2014年の“Apple Design Awards”を受賞し、名実ともに、その人気を証明した。

これまでは、ローカライズするにしても、英語音声に各国の字幕をつけるという程度だったのが、日本版では、上記のように豪華声優を起用・吹き替えを入れるという気合の入りよう。個人的にも、この吹き替え・セリフ回しがあったからこそ、“アナ雪”ばりの日本バージョンに仕上がったように思う。

そんな感じで、ゲームとしてのクオリティはもちろん、その“ジャパナイズドっぷり”にもぜひ注目してほしいのが本作といえる。

レオズ・フォーチュン

メーカー
1337 & Senri LLC
配信日
配信中
価格
500円
対応機種
iOS 7.0 以降。iPhone、iPad および iPod touch 対応。 この App は iPhone 5 および iPhone 6 に最適化されています。Android4.0.3 以上

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