【CEDEC 2014】ソーシャルゲームのヒットメーカーCygamesがPS4タイトルを開発 

2014-09-03 20:06 投稿

最後の最後に衝撃発表

パシフィコ横浜で開催されているゲーム開発者向けカンファレンスCEDEC2014。ここでは、2日目に行われたCygames 取締役CTO 芦原 栄登士氏による“Cygamesエンジニアが支えるヒットゲームの裏側!”の講演の模様をお届けしよう。

Cygamesは2011年5月に設立され、今年で4年目に突入した会社。4年目でありながら、全世界1000万ユーザーを抱える看板タイトル『神撃のバハムート』に始まり、『グランブルーファンタジー』、『三国志パズル大戦』など、ヒット作を世に送り出してきた。

今回の講演はそんなCygamesのゲーム作りへの考えた方を中心に語られていった。

同社のビジョンは“最高のコンテンツを作る会社”というのもの。なぜ“最高のコンテンツを作る会社”である必要があるのか。それは当然、多くのユーザーに楽しんでもらうためと芦原氏は語る。ユーザーに楽しんでもらうためには、おもしろくなければ意味はない。そのために、Cygamesが気をつけていること、エンジニアが気をつけていることの2点が本講演の主題となった。

まず、Cygamesが気をつけていることとして挙げられたのが、“ゲーム作りに集中できる環境”、“エンジニアが楽ししめる環境”のふたつ。平たく言ってしまうと、プランナー、デザイナー、プログラマーなど、それぞれの役割の人間が最大のパフォーマンスを発揮できる環境を会社として提供するということだ。その気配りはゲーム開発に関わる資料や機材のスピーディな手配はもちろん、イスやデスクに至るまでフォローされている。

続いて語られたのは、エンジニアが気をつけていること。同社では月に一度、300人いるエンジニアを集め、全体ミーティングを行っており、そこで語った内容が紹介された。講演のスライドには、“当たり前のことを当たり前にやる”、“物事の本質を考える”、“技術的に正しいことがプロジェクトとして正しいとは限らない”、“チームではなく全体の効率を考えているか”など、エンジニアでなくても気をつけるべきことが映し出されていたが、芦原氏もっとも重要だと述べたのが“当たり前のことを当たり前にやる”ということ。

その例として挙げられたのが、情報共有について。同社では『神撃のバハムート』のヒットを受け、同じエンジンを使ったコンテンツの横展開を行っていたが、同じエンジンを使用しているため、当然、同じような問題が発生しやすい。そこで、ゲーム内で問題が起きた際に、チーム間で対処法を共有するのではなく、会社全体に共有することで、どのチームで問題が起きても円滑かつムダなく対処できるようにするというものだ。

文字にすると当たり前に思うが、それを実践し続けるのは難しい。芦原氏は「全員が“これが当たり前”と思うレベルを上げていきたい」と語った。

そして、最後にCygamesのこれからが語られたのだが、そこで驚きの発表が! 芦原氏はもともとコンシューマ出身でPS3向けタイトルの開発経験を持つ。最近ではコンシューマ向けのダウンロードゲームにもF2Pのタイトルが増え、コンシューマとソーシャルの違いはなくなってきていると語る。

そして映し出されたのがこのスライド。

PS4向けタイトルの開発が発表されたのだ。残念ながらタイトルや販売方法など、詳しいことは何も明言されなかったが、ソーシャルゲーム開発の雄Cygamesが、コンシューマ事業に乗り出す。今後ますます同社から目が離せなくなるのは間違いない。

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