スクエニ安藤ブログ“スマゲ★革命 シーズン2”第十六回 「昨年発表したあの新作は、その後どうなったのか?」

2014-05-13 21:00 投稿

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第十六回「昨年発表したあの新作は、その後どうなったのか?」

去年、2013年の6月に新作に関するインタビューをしていただきました。

スマゲに生まれ変わった『疾走、ヤンキー魂。』の第三期。文中、今回のプロデューサーである伊勢友光が下記のようなコメントをしております。

伊勢 来年の4月リリースを目標にしています。あらかじめ言っておきますが、配信を延ばさないようにしますからね(笑)

現在、2014年の5月なわけで、わざわざ、あらかじめ言っておきながら、リリースが遅れている。お恥ずかしい話であるが私のタイトルはリリースがよく遅れる。ファミ通App編集長代理の笠井氏にはつね日頃から「お前がつくるゲームのリリース時期は、一切信用していない。」と言われているが、このままではますます笠井の思うツボである。しかも今回は私でなく伊勢友光がプロデューサーなのにである。そんなところは真似しなくてもよい。

ということで伊勢プロデューサーをゴリゴリに問い詰め、以下のようなメッセージと本邦初公開の開発中画面が届いたのでここに載せます。

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マブ達の皆様

ご無沙汰しております、スクウェア・エニックス プロデューサーの伊勢友光です。

早いものでもう5月。早速ではございますが『疾走、ヤンキー魂。』の開発状況をご報告できればと思います。

というのも、昨年6月、当サイトインタビューにて「来年の4月リリースを目標にしています。あらかじめ言っておきますが、配信を延ばさないようにしますからね(笑)」

上記のとおり余裕全開でうそぶいており、”(笑)”なんてつけておりましたが4月は無理でした……し訳ないです。

“もう少しお時間”をいただきたく、サービススケジュールにつきましては5月23日の”『ヤン魂。』11周年記念日にあらためてお伝えさせていただければと思います。

また、”もう少しのお時間”のご説明をさせていただきますと、iPhone版はほぼ完成となっているのですが、Android版の同時配信を目指しており、その開発および不具合修正時間となります。

今回、お詫びと言ってはなんですが、開発中画像を少々ご用意しましたので(少々なのは、あまり出し過ぎると宣伝担当さんに怒られるので、大人の事情となります)楽しみにお待ちいただけますと幸いです。

※画像は開発中です

「完全新作の重厚ストーリー!」

「カスタマイズしたバイクで喧嘩に繰り出せ!」

「強敵との喧嘩猛怒(モード)でガンガン殴れ!」

「コンビニ。マブ達と一緒にダベろうぜ!」

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実際これらは動いていてバリバリ遊べる状態で、『ヤン魂。』の初期コンセプトのひとつである“唯我独尊”なものになっている。今回もぶっ飛んでいる……いや、特攻(ぶっこ)んでいる。少なくとも同じようなゲームはこの世には存在しない。

伊勢は運営のスキルが高く、私とは正反対の”固い”プロデュースワークが身上の人間なのだが、当初「固くいく」と言っていたところが全て“攻め”の内容に転じており、開発のスクラップ&ビルドも結構やっていた。伊勢はAndroidと同時発売するために遅れたと言っているが、俺から見ると『ヤン魂。』を2014年の「ザ・つっぱりネットワークゲーム」として強烈なインパクトにするために、だいぶ創っては壊していた。結果、良い出来栄えになったと思う。

5月23日にはさらに詳細が発表できるようだが、この日は『ヤン魂。』にとって特別な日である。2003年の同日にPCのネットワークゲームとして『ヤン魂。』の第一期がはじまった日であり、去年も勝手に10周年の記念祭斗をブチ上げた。

考えてみれば10年うち、実際にサービスを稼働していたのは03~04年と08年~10年の4年だけなので、本当に勝手に10周年と言っているだけである。しかしながら、まもなく11年を迎え、こういった形でしぶとく新作のリリースが控えているネットワークゲームを俺はほかに知らない。伊勢はこのゲームをつくるためにスクエニに転職をしてきたくらいで、『ヤン魂。』は魔性の魅力があるタイトルなのである。

思えば去年の5月23日は、くしくも翌日に『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』の発売日およびサービス開始日の発表が控えており「ヤン魂。がなんかやらかすんじゃないか?」ということで、伊勢が吉田(直樹)Pに呼び出されていたのが面白かった。

もちろん、念のための確認であり何の問題もなかったのだが、ヤンキーのゲームをつくっているわけなので、こういった“怒られるんじゃないか感”というか、ギリギリなところはつねに狙っていきたい。

2003年の時も、ちょうどスクウェアとエニックスが合併した直後に発表された、はじめての新作が『ヤン魂。』だった(はず)なので、一部からすごく文句を言われたのを思い出す。ただ毎回印象的なのは、当時も今回も、トップクリエイターの人ほど、すごく応援してくれるんですね。「ゲームづくりはチャレンジングであるべき」だと。

時は移ろい、いまやゴリゴリのRPGも手掛けるようになりましたが、安心感とともに挑戦はずっと続けていきます。『ヤン魂。』をはじめ、そのほかの新作も発表できるタイミングが近くなってきました。まずは新生『ヤン魂。』にこうご期待。それではまた。

次回につづく

■著者紹介

安藤武博(あんどう たけひろ)
ス クウェア・エニックス 第10ビジネス・ディビジョン(特モバイル二部)ディビジョン・エグゼクティブ兼プロデューサー。ゲームプロデューサーにして、同社のスマートフォンアプリ制作の中核を担う人物。早くからスマートフォン事業に携わってきたことから、アプリに対してはすでに確固たる理論を構築している。それでいて、つねに新たなステージへのチャレンジを忘れないスマートフォン業界の革命児。

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