消費税引き上げでアイテムの価格はどうなる? メーカー各社の動向をまとめてみた

2014-03-26 18:04 投稿

iOSは据え置きの傾向が多い

来る2014年4月1日より、17年振りとなる消費税率の引き上げが実施される。これまでの税率5%から8%に変化することで、家計にも少なからず影響が出ることだろう。

そこで気になってくるのが、アプリ内の課金アイテムの価格について。先日行われたApp Storeにおける価格改定時も、業界全体に大きな波紋を呼んだのも記憶に新しい。

前回のApp Storeでの価格改定時には、最低価格の引き上げは実施されたものの、メーカーごとでアイテムをまとめ買いした際の価格が調整されるなど、独自の対応が行われた。

今回の消費税率変更でも、ゲーム内アイテムの価格が変動になることは明白。そこでファミ通Appでは、大手メーカー各社に対して税率引き上げ後の動向に関する調査を行った。

実際にヒアリングをしてみると、「検討中」といった回答が目立ち、具体的な価格まで明示してくれるメーカーは少なかった。

また、回答してくれたメーカーの意見には「iOSは変更せず、Androidは引き上げる」といったものが多く、Android版の値上げは避けられない様子。加えて、「Apple社主導の価格改定時には、iOS版の価格も変更になる可能性はある」とも述べており、今回は据え置き、つまり変更しない方向で進んでいるiOS版も、まだまだ油断ならない状態だ。今回は暫定版ということで、施行後の2014年4月1日以降にもまとめてみる予定だ。

ガンホー・オンライン・エンターテイメント
代表作:パズル&ドラゴンズ、ケリ姫スイーツ、ディバインゲート、サモンズボード ほか

具体的な方針:変更なし

ファミ通App読者にとってもっとも気になるのが、『パズドラ』をはじめとする大ヒットタイトルを多数配信しているガンホーの動向だろう。

ガンホーは、2014年3月26日(水)に同社から配信中のスマートフォンアプリのゲーム内アイテムの販売価格を変更しない旨を発表。この発表を受けて各社の動向に変化はあるのか? そこも注目していきたいポイントだ。

■該当タイトル

・パズル&ドラゴンズ
・ケリ姫スイーツ/ケリ姫クエスト
・ディバインゲート
・サモンズボード
・戦国テンカトリガー
・クレイジータワー
・ラグナロクオンライン Mobile Story

コロプラ
代表作:クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ、軍勢RPG 蒼の三国志、プロ野球PRIDE ほか

具体的な方針:iOSは変更なし、Androidは引き上げ

『パズドラ』に次いで、高い注目を集めているのが『ウィズ』などで知られるコロプラの動きだ。

コロプラは「iOSの価格は据え置きのまま、Androidは引き上げる」といった方針を示しており、税率変更後の具体的な価格についても話してくれた。

なお、価格は据え置きで進めると発表したiOS版については、「App Store全体の価格改定が行われる場合は、iOSの価格も変更になる可能性がある」と示唆している。

※以下、Android版の価格[税込]となります

クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ

[通常販売期間]

・1クリスタル:104円⇒107円
・6クリスタル:473円⇒486円
・12クリスタル:893円⇒918円
・30クリスタル:2100円⇒2160円
・60クリスタル:3990円⇒4104円
・85クリスタル:5460円⇒5616円

[割引販売期間]

・1クリスタル:104円⇒107円
・6クリスタル:350円⇒361円
・12クリスタル:600円⇒618円
・30クリスタル:1400円⇒1441円
・60クリスタル:2700円⇒2778円
・85クリスタル:3700円⇒3806円

軍勢RPG 蒼の三国志

・龍玉5個:104円⇒107円
・龍玉30個:473円⇒486円
・龍玉60個:893円⇒918円
・龍玉150個:2100円⇒2160円
・龍玉300個:3900円⇒4104円
・龍玉425個:5400円⇒5616円

プロ野球PRIDE

・250BBゴールド:250円⇒257円
・500BBゴールド:500円⇒514円
・1500BBゴールド:1500円⇒1543円
・3000BBゴールド:3000円⇒3085円
・5000BBゴールド 5000円⇒5142円

ブシロード
代表作:ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル、ドラゴンストライク、バウンドモンスターズ ほか

具体的な方針:iOSは据え置き

“重課金兵”と呼ばれる高アープユーザーが多い『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』などを有するブシロードは、iOS版の価格は据え置きで進めるとのこと。Android版に関する方針については未定のようだ。

ちなみに、iOS版の価格を変更しない理由として「App Storeの販売価格変更の可能性を鑑みて」と述べているので、App Storeの価格改定次第では、iOS版の価格も変更になる可能性が高そうだ。

ミクシィ
代表作:モンスターストライク

具体的な方針:販売価格の改定

大手SNS”mixi”のプラットフォーマーという印象が強かったミクシィ。2013年に配信開始となった、同社初の本格スマートフォン向けゲーム『モンスターストライク』が爆発的ヒットを呼び、一躍スマートフォンゲームパブリッシャーとしての地位も確立した。

そんなミクシィの消費税率変動後の動きは、“販売価格の改定”といった珍しいものになっている。具体的には、最低価格は据え置きにしつつ、複数買いをした際の割引率を変化させたり、一部メニューを削除したりなどの施策がとられる予定だ。

また、現状ではアイテムの価格もiOS、Androidともに同じ値段で販売される予定になっているとのこと。

[新規販売価格]

オーブ1個:100円→100円
オーブ6個:500円→500円
オーブ12個:900円→900円
オーブ30個:2000円→2100円
オーブ60個:3800円→3900円
オーブ80個(追加):4900円
オーブ175個(追加):9800円

(※)”オーブ85個:5000円”はメニューから削除

スクウェア・エニックス
代表作:ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト、拡散性ミリオンアーサー、聖剣伝説 RISE of MANA、三国志乱舞、デッドマンズ・クルス ほか

具体的な方針:『拡散性ミリオンアーサー』は変更なし、そのほかは検討中

業界の黎明期から着実に大型タイトルを排出してきたスクウェア・エニックス。価格改定後の動向については、ゲームタイトルごとで異なるらしく、「概ね検討中」という返答となった。

しかし、唯一得られた具体的な回答として「『拡散性ミリオンアーサー』については、価格変更を行わない方向で動いている」としている。

ポノス
代表作:にゃんこ大戦争

具体的な方針:基本変更はなし。ストアの改定時には変更の可能性あり

『にゃんこ大戦争』でおなじみのポノスは、iOS、Androidともに税率変更後も価格の変更をしないようだ。しかし、「ストア主導の価格改定時には、やむなく値上げをする可能性もある」とも述べているので、今後もストアの価格改定が行われないことを祈るばかりである。

サイバーエージェント
代表作:ガールフレンド(仮)、ボーイフレンド(仮)

具体的な方針:コイン、アメゴールドの価格は変更

『ガールフレンド(仮)』、『ボーイフレンド(仮)』で全国のボーイズ&ガールズの心をガッチリと捕まえて離さないサイバーエージェント。同社から配信中のタイトルはブラウザベースということもあり、ストア上でも課金は可能だが、ほとんどのユーザーが同社のSNSサービス”Ameba”上のコインを購入・使用している。

既に発表されている情報によると、100C=105円だったものが100C=108円になるなど、消費税率の変動に合わせて価格も順当に引き上げられている。各支払先ごとで価格が微妙に変化している部分もあるので、詳細は下記のサイトでチェックしてらいたい。

※消費税増税に伴うアメG・コインの価格変更に関するお知らせページへはこちらから

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