『神撃のバハムート』を手掛けるCygamesがネイティブアプリにも打って出る!?
2013-08-27 13:30 投稿
『神撃のバハムート』の快進撃、そしてネイティブアプリへの展望が語られる!
2011年9月にMobage向けのソーシャルゲームとして産声を挙げた、Cygamesの『神撃のバハムート』。配信当初から話題となったカードイラストや世界設定のクオリティーの高さは、国内のみならず海外のソーシャルゲームファンの目にも留まり、『神撃のバハムート』というタイトルは海を超えた。そしていまでは、全世界1000万人というユーザー数を抱えるほどのビッグタイトルとなり、海外で成功したソーシャルゲームのパイオニアと言える存在にまでなった。
今回、その『神撃のバハムート』を手掛けるCygamesの木村唯人取締役へのインタビューを実施。『神撃のバハムート』成功の秘訣から、現在のソーシャルゲームやアプリゲーム市場について、さらにCygamesの今後の展望についてお話を伺った。
株式会社Cygames 取締役 木村唯人氏 |
【『神撃のバハムート』が国内外でヒットした理由は?】
Q.2011年に配信を開始した『神撃のバハムート』の登録者数が全世界で1000万人を突破していますが、まずはこの『バハムート』の成功の秘訣についてお聞かせください。
木村唯人(以下、木村) 『神撃のバハムート』は、ソーシャルゲームがブームになってから1年半ほどの月日が経ち、業界が成熟しつつある中でリリースしましたので、そのリリースのタイミングが非常に良かったというところがヒットした一番の理由なのではないかと思っています。
Q.たしかに『バハムート』が配信された2011年は、まさにソーシャルゲームブームと言える時期でしたね。
木村 ただ、そんなブームの中でも、「ソーシャルゲームは配信されて半年~1年で寿命が来る」といった噂がまことしやかに囁かれていたんです。しかし、我々はその当時からソーシャルゲームに寿命があるということはまったく思っていませんでした。それどころか開発チームは「『神撃のバハムート』を今後永久に作り続ける!」という勢いと熱意を持って、今日まで運営し続けてきました。MMOのオンラインゲームというと寿命が5~10年くらいでしょうか。我々としては、ソーシャルゲームだって少なくともそのくらいの期間は運営し続けていくものだと思って作っています。さきほどお話したソーシャルゲームの寿命についても、実際には『怪盗ロワイヤル』を筆頭に、『神撃のバハムート』以前からサービスを行っているタイトルがいまでも続いていますし、ランキングの上位にいます。それらのタイトルも、ずっと続けていくという意気込みで運営しているはずです。そういった姿勢がユーザーにも伝わると思いますし、だからこそ『神撃のバハムート』はいまも多くの皆様に支持されて、ゲームが盛り上がって好調を維持し続けている。それもまた、成功の秘訣だと考えています。
Q.「永久に作り続ける」という意気込みはものすごいですが、続けるからにはゲームの中でユーザーをつねに満足させるためのいろいろな仕掛けも定期的に提供しなければならないわけですよね?
木村 そうですね。ですから我々としては、ユーザーの皆様に驚きと楽しみを与えるために、つねに新しいことに挑戦しよう日々考えています。新しい施策については、目先の物には捉われず、長期的なプランを考えていることが多いですね。さきほどお話したとおり、『神撃のバハムート』はずっと続けていくことを前提に運営していることが、ひとつの支持され続ける要因だと思います。
Q.ところで『神撃のバハムート』を開発、運営されているメンバーの顔ぶれや人数は、リリース当初と比べて変わられているんですか?
木村 リリース当初のメンバーの内の半分はいまでも『神撃のバハムート』チームに残っていますし、その中でも運営を始めて最初の6ヵ月くらいのメンバーはほぼ残っています。残りのメンバーについては、ほかのチームに移っています。人数については、もちろん増員していますが、トータルで見ると顔ぶれはあまり当時から大きくは変えてはいません。
Q.それは、最初から携わっているメンバーがいるほうが、運営を回していくうえでメリットがあるとお考えで?
木村 そういう狙いではないのですが、『神撃のバハムート』に携わっていたメンバーは、ヒット作品を作り運営をしたという経験値のある、社内でもスキルの高い集団です。そのメンバーを、新しいゲームを作るためとはいえ安易に異動させないという考えはありますね。ただ、会社として彼らを『神撃のバハムート』に拘束しているのではなく、皆『神撃のバハムート』を作り続けたいと思っている。ですから、あえてそのままにしているという側面もあります。
Q.ユーザーに愛されているだけではなく、開発メンバーにも愛されて、海外のファンにも愛されている作品だと。では、その海外展開についてですが、もともと『神撃のバハムート』は海外展開も視野に入れて作られたのですか?
木村 いえ、当初は海外展開のことは考えておりませんでした。世界観もイラストも、海外でもウケるためのモチーフを選んだつもりはまったくなかったですし。ただ、『神撃のバハムート』が国内でリリースされた後に、会社として海外に挑戦しようという話になりまして、「『神撃のバハムート』が、ちょうどいいかもしれない」、「狙ったつもりはないが海外でもウケるようなモチーフやイラストかも」など、いろいろな理由から偶然『神撃のバハムート』に海外進出の白羽の矢が立ったわけです。ただ本当に海外でウケるかどうかはまったくわからなかったので、始めは手探りの状態でしたね。
Q.海外展開と言えば、当時は苦戦されているSAPさんも多かったと思います。その中で『神撃のバハムート』が海外に受け入れられた要因はどこにあるとお考えですか?
木村 受け入れられた要因は、いちばん最初に海外でリリースしたから。……というのが要因だったのかどうかはわからないですが(笑)。私が思うに、当時のソーシャルゲームってまだデフォルメされたイラストなどが主流だったと思うのですが、その中で『神撃のバハムート』という業界でも最高のカードイラストをバッと市場に出したことで海外のユーザーにも大きなインパクトを与えて、日本と海外のゲーム文化の違いというものを越えて、「これはすごいね!」と思ってもらえたこと。海外のユーザーに「まずはやってみよう」と思っていただけたことが要因なのかなと思っています。ただ、最初に『神撃のバハムート』が出てしまったことで、それ以降に海外展開したタイトルがヒットしにくくなってしまったのかな、という弊害もあったかもしれないですが。
Q.海外でも受け入れられるほど、世界観やイラストにこだわりを持って作られている『神撃のバハムート』ですが、今後はそれらの世界観やキャラクターを活かしたIP展開などは考えていらっしゃるんですか?
木村 じつは現在、『神撃のバハムート』を題材にした4コママンガや週刊マンガが始まっていますし、小説大賞も実施しています。さらに今後はグッズ化も進めていく予定ですので、ユーザーの皆様にとって『神撃のバハムート』がより身近に感じられるようなIP展開をしていきたいと思っています。
【ブラウザゲームとアプリゲームについて】
Q.世間ではいま、ブラウザゲームよりもネイティブアプリのほうが勢いがあるという見方が強いと思います。その中で、『神撃のバハムート』はブラウザゲームとして非常に好調ですが、好調を維持し続けられているのはなぜなのでしょうか?
木村 おっしゃる通り、ユーザーの皆様のおかげで、Cygamesが携わっている『神撃のバハムート』や『アイドルマスター シンデレラガールズ』などのブラウザゲームは好調です。その理由についてですが、先ほどお話したようにゲームを終わらせるつもりが毛頭ないというスタンスで開発し、運営し続けているところでしょうか。それから、ネイティブアプリの市場はたしかに大きくなってはいますが、その市場やユーザー層が必ずしもソーシャルゲームユーザーと被っているかと言えば、私はそんなに被っていないような気がしています。例えば『パズル&ドラゴンズ』を始めとするネイティブアプリをプレイする方々は、いままでソーシャルゲームで遊んでいなかった人だと思うので、ネイティブアプリが流行ったからといってソーシャルゲーム市場が落ち込むということにはならないのかなと。もうひとつは、ブラウザーゲームは成熟期に入っており、ユーザーの見る目が肥えてきています。その中で、古くからヒットしていたコンテンツはヒットした当時からさらにコンテンツを充実し、よりクオリティを上げてきている中で、新作のゲームがそれに太刀打ちできるようなものを作るのが難しくなっているようにも思います。その中で弊社が『神撃のバハムート』のようなコンテンツを持っているのも大きな要因だと思います。やはり、KPI以外の部分で、純粋にユーザーの皆様が喜んでいただけることをずっとやり続け、それがユーザーの皆様に届く。そういったところでも支持していただいているところも好調を支える大きな要因と言えますね。
Q.『神撃のバハムート』などの既存のタイトルは運営し続けていくわけですが、Cyagamesとしては今後新作タイトルよりも、いま運営されているタイトルの運営に注力していくという方針なのでしょうか?
木村 既存タイトルの運営も大切ですが、新作の開発をやらないわけではありません。あくまで両方やっていくというスタンスですが、だからと言って新作を乱発するのではなく、力のあるゲームを少しずつリリースしていく戦略でいきます。もちろん新作を作るからと言って、いまサービスしている既存タイトルは手を抜く、などということは決してしません。
Q.ちなみに現状で新作についてお話していただけることはありますか?
木村 いくつかの新作用の開発ラインを走らせていて、DeNAさんと協業で作っている『ラルディシアクロニクル』を、新作ブラウザゲームとして近日リリースする予定ですし、もうひとつ、DeNAさんと大型タイトルを展開する予定で、そちらは今年中には出したいなということを考えています。いまお話できるのはここまでですね(笑)。
Q.いまのお話を聞く限り、Cygamesさんはどちらかと言うと今後もブラウザゲームを中心に運営、開発を行っていく印象を受けたのですが、ネイティブアプリの展開についてはどのようにお考えでしょうか?
木村 もちろんブラウザゲームだけではなく、ネイティブアプリにも取り組んでいこうと思っています。じつはいま三国志を題材にしたネイティブアプリ『三国志パズル大戦』(ダウンロードは下から)が配信されていますが、これはCygamesとしての新たなチャレンジのひとつとしてリリースしたものになります。また、そのアプリとは別に、DeNAさんといっしょにアプリを出していこうという流れにもなっております。やはり、ネイティブアプリとブラウザゲームはユーザー層が違うと思っていますので、どちらかに特化するのではなく、どちらの市場でもCygamesとしていいゲームを出していきたいですね。
Q.今後のCygamesさんのさらなる快進撃を楽しみにしております。では最後に『神撃のバハムート』ファン、そしてCygamesのタイトルに注目されている皆さんに向けてメッセージをお願いします。
木村 今後のCygamesは新しいタイトルの開発ももちろんですが、既存タイトルに関してもユーザーの皆様が驚いて楽しんでもらえるようなことをどんどんやっていきたいと思っています。ぜひ『神撃のバハムート』を始め、Cygamesのゲームに引き続きご期待ください!
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