一見さんお断り!セガ『キングダムコンクエスト2』戦争を激化させる高速ワールドで眠れぬ夜が再び
『キングダムコンクエスト』開発者インタビューで新章の展望を占う!
2013-06-25 15:43 投稿
●『キングダムコンクエスト』シリーズの裏話と2nd Seasonの展望
シリーズの累計ダウンロード数が500万を突破し、まだまだその勢いが衰えることのない『キングダムコンクエスト』。シリーズ最新作『キングダムコンクエスト2』で激しい戦いを繰り広げた1stシーズンも終わりを告げ、ついに2nd Seasonに突入した。ファミ通Appでは、2nd Seasonの突入直前に、本作のプロデューサーを務めるセガネットワークの椎野氏にインタビューを行った。ここでしか聞けない話が盛りだくさんなので、お見逃しなく!
『キングダムコンクエスト』シリーズプロデューサー。過去にはPCやモバイル、家庭用ゲーム機など、あらゆる分野で数々のタイトルの制作に携わってきた。(文中は椎野) |
【世界に広がるKCワールド】
――シリーズ累計500万ダウンロード、おめでとうございます。まずは現在の率直なご感想をお聞かせください。
椎野:ありがとうございます。『キングダムコンクエスト』(以下、KC)シリーズは、これまで『キングダムコンクエスト1(以下、KC1)』とその続編となる『キングダムコンクエスト2(以下、KC2)』を出しているのですが、シリーズ累計でこの度ようやく500万ダウンロードという節目を迎えられました。少なくとも、それだけのユーザーの方に触れていただけるタイトルに育ったことをとてもありがたいと思っています。
――そもそも、『KC』のサービスを開始されようとしたきっかけは?
椎野:当時いろいろなブラウザゲームをプレイして、ゲーム作りのヒントを探していたんです。そのとき『トラビアン』(※1)や『ブラウザ三国志』(※2)にけっこうハマりまして、『KC』にインスパイアされています。ただ、これらの作品はPCの前に立たないと戦争ができません。そこで、どうにかしてスマホで遊べないものかと考えたのが着想のポイントですね。さらに、いわゆる“セガらしさ”を見せるために、“同時に接続しているプレイヤーとリアルタイムの遊びも提供する”という試みも取り入れました。その結果、4人で遊べるアクションパートが生まれたんです。グラフィックも3Dの派手なものにして、ライトユーザーにもインパクトを与えられるように意識しました。
※1:2006年ドイツのゲーム賞を受賞したMMO形式の戦略シミュレーションゲーム。他プレイヤーと同盟や抗争をくり返しながら、村を発展させていく。
※2:三国志の武将カードを使って砦や城を制圧し、領土を拡大していくシミュレーションゲーム。砦や城は個人で攻略するのは難しいため、他プレイヤーとの協力が戦いのカギを握る。
――そうしてできたのが『KC』1作目なのですね。
椎野:はい。ただ、最初は国内ではなくアメリカ向けに作るということで制作がスタートしたんです。でもアメリカで配信を開始したものの、まったく鳴かず飛ばずの状態が続いてしまって……。そんなとき、日本で数字が伸び始めたんです。ちょうど日本で爆発的にiPhoneが普及し始めたタイミングだったこともあり、うまく波に乗ることができました。日本で好評を得たおかげで、海外のプレイヤーの目にも止まってくれたようで、アジアを中心にワールドワイドなプレイヤーが増加していったんです。いまではプレイヤーの半分以上が日本以外のユーザーだったりするので、そういう意味ではようやくグローバルなコンテンツになってきたと感じています。
――日本で受け入れられた理由は、どのあたりにあると考えられていますか?
椎野:やはりタイミングが非常に大きかったと思っています。当時、iPhoneを買うユーザーさんはかなり尖った人たちで、そのユーザーさんたちが、新しいデバイスで昔やっていたゲームっぽいものを探すときに、ちょうどそこに『KC』があったというのが大きいかと。それに、セガが本気で出したタイトルということで、いろいろなメディアさんにも協力していただいたおかげでもあります。一方、アメリカのほうは、どちらかというと当時カジュアルなゲームが全盛で、ヘヴィーなゲームが求められている感じではなかったんです。
――そうなると、プロモーション面での苦労もあったのではないですか?
椎野:正直、我々もプロモーションの仕方がまったくわからなかったというのもありました。ですから、日本でヒットして数字が出たおかげで、日本で元気のあるタイトルということで逆輸入的な形になり、そこから人が増えてきました。いま思えば、当時のアメリカでは売り切りのゲームが全盛だったので、無料で提供するサービスは受入れられなかったのかもしれないですね。
――いろいろな国の人たちがプレイしている中で、見えてきた部分はありますか?
椎野:国によってユーザーの動きかたが違いますね。攻略するスピードや同盟の携わりかたもずいぶん違うんです。たとえば、日本人は比較的同盟間の結束力が高い傾向にあります。同盟のルールがあるとそれに従ってがんばるし、個人個人が同盟に貢献しようと動くんですよ。あとは攻略も早いです。一方、アジア、とくに中国人は日本人に輪をかけて結束力が強いですね。アメリカ人はその逆で、とりあえず同盟は組むんですけど、そこまで同盟に縛られたくない人が多いですね。自由に行動したいのかもしれません(笑)。だからなのか、どうしても“結束力の強い一部の強い日本人と一部の強いアジア人がしのぎを削る”みたいな状況が『KC1』ではありました。
――けっこう違いがはっきり出るものなんですね。
椎野:はい。ですから『KC2』ではその反省も踏まえて、まずは同じゲームを同じ言語の中でやってもらうため、最初は日本人は日本人だけ、アジア人はアジア人だけ、欧米人は欧米人だけというようなワールド構成にしたんです。そして、2nd Seasonではそれらが統合されます! 私自身、最初にどんな同盟が組まれるのか楽しみです。同じ国の人たちで固まるのか、別々の国の人たちで組まれるのか……。それによって展開がぜんぜん変わってくるはずなので。韓国人と同盟を組んでヨーロッパ人と戦うとか、いろいろな国の人たちが入り乱れる戦いになるので、ワールドごとに違いはあると思いますが、最終的にはどういう勢力ができるのか、いまから非常に楽しみですね。
――運営を継続していく中で心がけていることは、どういった部分なのでしょうか。
椎野:僕は、ユーザーが長く遊んでくれるゲームをいいゲームだと思っています。ですので、まずいちばん重要なのが強いユーザーも弱いユーザーも遊べるようにすることですね。各々のレベルに応じた遊びかたができるようなゲームの設計にしています。もうひとつは、コミュニケーション機能です。グローバルコンテンツなので、いろいろな国の人たちが遊べますが、『KC1』では言葉の壁があってなかなかコミュニケーションがとれなませんでした。それを反省点として、『KC2』では翻訳機能を取り入れて、日本語、英語、中国語などの言語を自動的に翻訳してくれるようにしました。コミュニケーションをとって、仲間といっしょにプレイしてもらうことが結束力につながるので、そういった方向での開発、追加機能を盛り込むようにしています。
【2nd Seasonから始まる新たな戦い】
――『KC2』が2nd Seasonに突入しましたが、注目の要素などはありますか?
椎野:闘技場ですね。これまでは自分が一生懸命ユニットを作って、育成したとしても戦争をしないと強さを計ることはできませんでした。ですが、闘技場では人を選んで戦えます。力試しの場のようなイメージですね。現在のところ、闘技場で勝敗によってポイントが得られて、ポイントが溜まっていくと週単位で集計されて報酬がもらえるという仕組みを考えています。導入時ではそのワールドのみの相手と対戦できるのですが、いつかはワールドを超えたトーナメント戦、グループ戦も導入したいですね。あとは、魔族と龍族の追加です。とうとう最強の種族が出ます!
アークデーモン | アイスドラゴン |
カオスドラゴン | クリムゾンヘルナイト |
――魔族と龍族ですか! 言葉を聞いただけでゾクゾクしますね。
椎野:それぞれの特徴としては、魔族はコストが非常に大きいですし、生産するのにそれなりの時間がかかるのですが、全種族の中でも最強の攻撃力を持っています。龍族は攻撃も防御も占拠力も全部の能力が高い。ただし、コストがめちゃめちゃ高いんです。戦争の後半になってくると必ず上位種族が戦うことになるのですが、現在の上位種族はスピードに特化した幻獣と、占拠力に特化した巨人族なんですね。さらに魔族と龍族といったようなキーとなる種族が投入となるので、これまでの戦争の流れが変わるんじゃないでしょうか。全種族が出揃うことで『KC2』の世界の種族構成が固まるので、たいへん長らくお待たせいたしましたが、ここからが本当の『KC2』のスタートになります。
――それは楽しみですね!
椎野:はい。これに加えて、先ほどもお伝えしたことですが、2nd Season突入前からワールドが統合されて、ワールドワイドな戦争を楽しみんでくれているユーザーも多いですね。前作ではいろいろな国との血みどろの戦いがあって、それがすごくおもしろかったようなんです。なので、前作を遊んでくれているユーザーの中には、ワールドワイドの戦争がまたできるということで、ワールド統合しただけで胸アツな人も結構いるみたいですね(笑)。
――今後、こういうことをやってみたいといったような展望は何かありますか?
椎野:そうですね、いまは戦争に勝った負けたが死活問題になるので、もう少しスポーツ戦争的なことができればと思っています。現在その第一段階として闘技場を実装しようとしているのですが、もう少しカジュアルに、戦争用のフィールドがあってそこにいけばいつでも戦争ができるってっていうのはあってもいいのかなと思ってます。ユーザーの意見でも、「いま戦争したいのに!」ってことがたまにあるんです。なので、戦争したいときにできるようにしたいと思っています。
――2nd Season突入をきっかけに新しく始めようと思っているプレイヤーに向けて、何かアドバイスをお願いします。
椎野:ひと言でいうと、“友だちを作ってください!”ですね。まずは4ヵ月間、命運をともにする仲間を作ってもらうために同盟に入りましょう。同盟に入れば、ここから4ヵ月間、いろいろな意味であなたは寝られない日々を過ごすことができるのではないかと思います。戦友といっしょに戦争をすれば、いろいろな体験ができますので、最近ぬるま湯な生活に甘んじている人たちは、ぜひこの熱々な世界にきてください。世界観が変わるかもしれないです。
――では最後に、2nd Seasonに向けての意気込みをお願いします。
椎野:グローバルにひとつのワールドでプレイするゲームって、あまり数多くないんじゃないかと思っています。『KC』だからこそできることを提供し、ユーザーさんに気持ちよく遊んでいただけるために、現在一生懸命やっています。満足していただけるものをお届けできるように最後の最後までがん張りますので、ぜひ楽しんでください!
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【まとめ】『キングダムコンクエスト2』関連ページ一覧
キングダムコンクエスト2
- メーカー
- セガ
- 配信日
- 配信中
- 価格
- 無料(アプリ内課金あり)
- 対応機種
- iPhone / iPad / iPod touch & Android搭載スマートデバイス
- コピーライト
- (C) SEGA / (C) SEGA Networks
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