ゲームエンジンUnityが個人・小規模開発者向けのモバイル用の機能を完全無償化

2013-05-21 20:07 投稿

●BlackBerryやWindows Phone 8も無償利用可能に

マルチプラットフォーム向け統合開発環境“Unity”を提供するユニティ・テクノロジーズ・ジャパンは、2013年5月21日にスウェーデンで開催された、Unity開発者や学生を対象とした大規模カンファレンス“Unite Nordic”において、Unity iOSアドオン、Unity Androidアドオンを含む、独立系開発者および小規模スタジオ向けのモバイル向け機能を完全無償化することを発表した。

BlackBerryやWindows Phone 8など、今後追加でサポートされる予定のモバイルプラットフォーム向け機能に関しても、それらがリリースされた時点で追加コストなしに利用できるようになるとのこと。

 

■モバイル向け機能完全無償化にあたって

完全無償化にあたり、ユニティ・テクロノジーズ・ジャパンは以下のようにコメントしている。

モバイルゲーム向けに美しいビジュアルを提供する強力なレンダリングエンジン、ハイペースな開発を支える高性能かつ直感的なエディタ、そして多くのモバイルプラットフォームに出力できる機能を備えたUnityは、ゲーム開発者にとってナンバーワンの開発ツールに選ばれています。

2012年に『Game Developer Magazine』誌が行った調査では、モバイル開発者の53%がUnityを使用し、AppleはUnityで作られた17のアプリを「ベスト オブ」アワードに選びました。その中には、Game of the YearのiPad 部門を獲得した『The Room』も含まれています。

Unityが世界中で最も採用されているゲームエンジンであるのには理由があります。それは、個人開発者の皆さんや独立系スタジオの爆発的な成長のおかげです。このムーブメントをさらに加速させるため、Unityは購入するのに約7万円のお金が必要だったツールを完全に無料化し、財政的理由からの解放による自由なクリエイティブシーンとともに、開発者が進む道を応援します。

これにより、無料版のUnityを使用している個人開発者および小規模スタジオは、ライセンスの購入や、Unityとのレベニューシェア契約を行うことなく、自分たちが作ったゲームを公開・販売することができるようになります。もちろん、Black Berry や、Windows Phone 8 など、今後追加サポートを行う予定のモバイルプラットフォーム向け出力に関しても、それらがリリースされた時点で、追加コストなしで利用ができるようになります。

Unity TechnologilesのCEOであるDavid Helgasonは「私たちは先だってウェブおよびデスクトップコンピュータ向けにUnityを無料解放しましたが、同じようなことをモバイル向けに関してもできないものかとずっと考えていました。モバイルゲーム開発は、世界で最もダイナミックかつエキサイティングなビジネスシーンです。そのようなシーンにおいて、世界中の開発者のビジョンが実現されること、彼らのビジネスがうまくいくようなお手伝いができることは、私たちにとって大変名誉なことだと思います」とコメントしています。

完全無償化は、資金繰りに苦労する個人開発者などにとっては非常にうれしい発表。モバイルゲームの制作にどのうような影響が出てくるのか楽しみだよね。

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