【注目アプリレビュー】PSPからiOSへ! 新たなデバイスで楽しむ『アイドルマスター シャイニーフェスタ』
2013-05-17 21:45 投稿
●『アイマス』最新作がiOSに完全移植!
『アイドルマスター』(以下、『アイマス』)は、バンダイナムコゲームスが2005年にアーケード向けに発売したアイドルプロデュースゲーム。その後も多くの移植作や続編、派生作品が登場し、CDやライブ、アニメなどのメディアミックス展開も盛んな一大コンテンツに成長している。そして、その最新作がここで扱う 『アイドルマスター シャイニーフェスタ』だ。もともとは2012年10月25日にPSPで発売されたタイトルで、約半年遅れとなる2013年4月22日からiOS版が配信開始。発表と配信が同時のタイミングで行われるというサプライズ性の強い展開は話題性も十分で、ファミ通Appの記事も非常に大きな反響があった。ここでは、本作のプレイインプレッションをお届けしたい。
▲メインアイドルや楽曲の異なる『ハニーサウンド』『ファンキーノート』『グルーヴィーチューン』の3バージョンがある。今回プレイしたのは、はるか、千早、あずさ、律子がメインアイドルの『ハニーサウンド』だ。
●iOS版『シャイニーフェスタ』はこんなゲーム!?
◆お手軽簡単リズムゲーム♪いつでもどこでもiOS端末を使ってノリノリに!
本作の遊びかたは、楽曲に合わせて流れてくるアイコンがターゲットに重なったときに、タイミングよくタッチしていく。タッチエリアは画面の左半分と 右半分に分かれ、左から流れてくる左アイコン(青)は左、右から流れてくる右アイコン(赤)は右、左右から流れてくる同時アイコン(緑)は同時にタッチ。 ときおり太いラインが引かれたアイコンも流れてくるが、これはラインが途切れるまでホールドする。こうしてミスなくタッチを続けると、画面左上の“キラメキメーター”が増加していき、MAXになると星型の“シューティングスター”が出現する。これをタッチすると、“シャイニングバースト”が発生。スコアがアップし、背景のミュージッククリップが変化するのだ。この演出を見るのも楽しいぞ。
▲難易度は段階的に開放されていく4種類。3つ目のPRO以上になると、複数のラインからアイコンが流れてくるようになる。
◆STAGEモードで練習し、SOFに挑め!
リズムゲームは1曲を選んでプレイする“STAGE”モードと、3曲のライブを5日間行い、人気投票のトップを目指す“STAR OF FESTA(SOF)”モードのふたつに大きく分かれている。楽曲は各バージョンで20曲あり、うち6曲はフルメンバーで歌う共通楽曲。残る14曲は、メインアイドルに紐付いたバージョンごとの専用曲で、歌うメンバーは固定。新曲やテレビアニメの楽曲など聴きなれたアイマス曲を含め、これまでのゲームには未収録の楽曲が多めにチョイスされている。そのため、新鮮な気分で楽しめるのがうれしいポイント。なお、STAGEモードで1曲クリアなど、さまざまな行動でアイドルとの“思い出”を貯めることができ、これをSOFモードで使用することによりファン投票数を伸ばすこともできる。最終的に5日間の日程を消化した時点で、目標となるファン投票数を得ることが目的だ。
▲STAGEクリアー後にはショートエピソードが挿入されることもある。
▲SOFの3曲目では、『シンデレラガールズ』で活躍しているアイドルたちがライバルとして登場する。挑むかどうかは自由で、勝利することができれば名刺をゲット可能。得票数に補正がつくようになるぞ。
▲SOFにはストーリーも用意されており、日数が進むにつれて少しずつ進展していく。
◆ゲームだけではない! オリジナルアニメ(約23分)も収録!
テレビアニメと同じスタッフが製作した約23分のオリジナルアニメが収録されているのも本作の魅力的な要素のひとつだ。監督はもちろん錦織敦史氏。クオリティ的にも尺的にも、テレビアニメでは未公開のアニメがまるまる1話ぶん入っていると考えて差し支えなく、とても見ごたえあるできに仕上がっているので要チェックだ。
▲オリジナルアニメはバージョンごとに内容も異なる。3話ぶんの新作アニメが本作のために製作されているのだ。
●iOS版『シャイニーフェスタ』はこんな人にオススメ!
前述のとおり、本作のジャンルはアイドルプロデュースではなく、流れてくるアイコンをタイミングよく押していくリズムゲーム。過去作で言うと、Xbox 360の『アイドルマスター ライブフォーユー!』に近いスピンオフだ。そのため、「『アイドルマスター』ってどんなゲームなの?」というような人には、正直オススメしにくい一面がある。もちろん、何がフックになるかは人それぞれだが、どちらかと言えば『アイマス』のファン向けのソフトと言える。しかしながら、コアなファンならばすでにPSP版を持っているだろうし、このiOS版は「いったい誰に向けたものなのか?」という疑問が持ち上がってくる。そんなわけで個人的に改めて考えてみた結果、以下のような ユーザー像が浮かんできた。
【iOS版『シャイニーフェスタ』が訴求するユーザー像(個人的見解)】
①『アイマス』はアーケード版からやり込んでおり、家庭用も全作品持っている。DLCもすべて購入してきたし、当然CDも買っているしライブにもできる限 り行っているし、『アイモバi』だって『シンデレラガールズ』だって『ミリオンライブ!』だって……(中略)……要するに、『アイマス』というコンテンツがライフワークになっている人
②『アイマス』というコンテンツはできる限り追ってきたが、PSPは持っていない人
③ゲームをするほどの時間はないが、CDやグッズは買っているし、ライブにもできる限り行っている人
④ゲーム機で遊んだことはないが、Mobage版『シンデレラガールズ』やGREE版『ミリオンライブ!』にハマっている人
⑤テレビアニメ版『アイマス』が好きな人
⑥リズムゲームが好きな人
あれ? こうして並べてみると、第一印象は狭く感じたのに、じつはけっこうな幅広いユーザーが対象になっている気がする。上記のナンバーは、主観で“『ア イマス』への愛情度が深い”と思う順に並べたもの。ユーザー数は④がダントツで多いと思われる。アクティブユーザー兼課金をしてプレイするユーザーでないとなかなか食指は 動かないかもしれないが、母数は数百万という数なので、ほんの一部だとしてもかなり多くの人が対象となりうる。ただし、PSP版の初回封入特典で『シンデレラガールズ』のSレアアイドルがもらえたため、すでにPSP版を持っているユーザーもいるがかもしれない。
⑤に関しては、先述したとおり。テレビアニメと同じスタッフが製作した、約23分のオリジナルアニメはテレビアニメを見てきた方々には間違いなく気になるポイント。さらに、リズムゲーム中の背景に流れるミュージッククリップにもテレビアニメの映像が多く使われている。テレビアニメに思い入れのあるユーザーも満足できるだろう。
●PSP版とiOS版の違いは?
ここからは、おそらく皆さんがもっとも気になっているであろう“PSP版との違い”を見ていきたい。基本的なゲーム内容は同一だが、UIやハードの違いから以下のような変化がある。
①ローディングが短い(UMD版との比較)
②Retinaディスプレイ対応端末なら、解像度が高くてキレイ
③タッチスクリーンでプレイする
④楽曲の一部は購入後、ゲーム内メニューからダウンロードする
①と②はiOS版のほうが優れていると考えられる点だ。付け加えると、iPadにも対応したユニバーサルアプリで、端末に応じてしっかり最適化が計られているのはうれしいところ。
③は個人的な所感では、ホールド(太いラインの長押し)に関しては押し込んだ感覚がしっかり感じられるPSP版のほうが押しやすかった。とくに、LRボタンをメインに使っている人はそう感じるかもしれない。逆に方向キーとボタンで遊んでいた人なら、あまり違和感はないと思う。
④は容量の都合によるもので、Wi-Fi環境がないと厳しい。というかほぼ必須だ。使用容量は3.5GB(本体2.7G+追加楽曲882MB)とゲームアプリとしてはかなり大きい。
▲楽曲は“DLC STORE”ストアからダウンロードする。専用楽曲14曲のうち、8曲はこの方法で入手することになる。
最後に、本作の価格について触れておきたいと思う。iOS版『シャイニーフェスタ』の価格は各バージョンがそれぞれ4800円[税込]と、スマートフォンのゲームアプリとしては少々高めな設定価格に戸惑うユーザーも少なくないだろう。ちなみに、本作のような比較的新しい家庭用ゲームのスマートフォン移植作では、『428』の1800円、『ダンガンロンパ』の2000円、『シュタインズ・ゲート』の3000円といったところが高額の部類に入るだろう。ただ、これらは配信の時点で原作の廉価版がすでに登場しており、廉価版と同程度もしくは1000円ほど安い価格帯となっている。一方、本作のPSP版の定価は5980円[税込]で、廉価版はまだ登場していない。それに、リズムゲームとしての完成度は非常に高く、純粋なリズムゲームのファンも十分満足できるものに仕上がっていると思う。『アイマス』のファンであれば、なおさらオススメの1本(3本)だ。携帯電話やタブレットは、いまや多機能かつ生活に必須のデバイス。携帯ゲーム機以上に生活に密着したハードで遊べることで、PSP版のユーザーも新たな楽しみかたを見出せるはず。電車の通勤時間や休み時間など、ちょっとした暇を見つけては、お好みの曲でノリノリになって楽しんでほしい!
アイドルマスター シャイニーフェスタ
- メーカー
- バンダイナムコゲームス
- 価格
- 各4800円[税込]
- 対応機種
- iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5、iPod touch (第4世代)、iPod touch (第5世代)、iPad 2 Wi-Fi、iPad 2 Wi-Fi + 3G、iPad (3rd generation)、iPad Wi-Fi + 4G、iPad (4th generation)、iPad Wi-Fi + Cellular (4th generation)、iPad mini、およびiPad mini Wi-Fi + Cellular に対応。 iOS 5.1 以降が必要 iPhone 5 用に最適化済み
- コピーライト
- (C)窪岡俊之 (C)2012 NAMCO BANDAI Games Inc. (C)NBGI/PROJECT iM@S
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