【注目アプリレビュー】『ジェットセットラジオ』初めて自転車をうまく乗りこなせた時の爽快感を覚えているか?

2012-12-25 21:15 投稿

●楽しみたいという気持ちとノリが大事

架空都市トーキョーをスケートシューズで疾走していく爽快感が話題となった、ドリームキャストの人気アクションゲーム『ジェットセットラジオ』がアプリになって登場した。

本作は、『デ・ラ・ジェットセットラジオ』(海外版『ジェットセットラジオ』で追加、改良されたステージなどの新要素を加えて国内向けに新たに発売されたタイトル)をベースに、高解像度、ワイド画面対応を施し、装いも新たに復活したファン待望の移植作。現実世界で道路の真ん中をスケートシューズで走りまくることはできないけど、本作のゲーム内なら道路だろうと、民家内だろうと、工事現場だろうと、自由に走りまくることができるのだ! 今回は、個性の強いソフトが数多くリリースされたドリームキャストのなかでも、ひと際目立っていた本作のプレイインプレッションをお伝えしよう。

 

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「どこにハマったの?」と聞かれて、筆者が第一に答えるのはクールな世界観。多くのプレイヤーを魅了した、ストリート系のセンスが詰め込まれた仮想の街”トーキョー”は、10年経ったいまでも新鮮さがあり、独自の雰囲気を感じさせてくれる。また、ストリートカルチャーを楽しむ少年たちと、それを快く思わない警官たちとの対立という構図というのも、プレイヤーの冒険心をくすぐってくれる。仮想現実の世界が舞台とはいえ、警官たちから逃げまわりながら、歩道橋、ガードレール、金網など使って滑走していく様子は、”トーキョー”の世界観をリアルに、より身近なモノへと引き立ててくれている。

▲ストリート系のセンスが随所に溢れる本作。キャラクターのファッションや、言動に注目だ。
▲スケートシューズで町中を疾走し、スプレー缶を集めていき、指定された場所に場所にグラフィティーを描こう。

本作は、画面内に表示されたパッドとボタンの組み合わせで、さまざまなアクションを繰り出していく仕組み。ダッシュ、ジャンプのアクションを織り交ぜて、壁や人家の屋根の上、車の通行量が多い道路のド真ん中など、ステージ内をくまなく走りまわり、スプレー缶とグラフィティーを描ける場所を探索していくことになる。すべてのグラフィティーを描ければステージクリアーだ。

ステージによってグラフィティーの数が設定されているが、どのような順番、過程で描いていくかはプレイヤーの自由。逆にいえば、制限時間内に、すべてのグラフィティーを制覇すればいいだけなので、それまでは、通行人をかきわけるように疾走したり、ガードレールなどを使って華麗なテクニックを見せつけたりなど、現実の世界ではできない豪快な滑走を体感して楽しむことができるのだ。一見、「こんなルートでこんな場所に行けちゃうの?」なんて場所も存在するぞ。スピードに乗ったまま、追ってくる警察から普通じゃ考えられない場所を滑走して逃げ切り、グラフィティーを描いたときのしてやったり感は、なんともいえない爽快感で満たされるはずだ。
▲プレイヤーを掴まえようとする警察から逃げながら、グラフィティーを描こう。体力がなくなってしまうとゲームオーバーに。銃を使って攻撃してくる警官もいるので、周囲をよく確認しつつ移動しよう。

スマホのアクションゲームと言えば、やはり気になるのは操作性。とくにカメラの視点切り替えボタン。このボタンをタップすれば、キャラクターが向いている方向に視点が切り替わるというものだが、つねにキョロキョロとステージ内を見渡しながら、滑走する場所を探してルートを見出すゲーム性で、このカメラの視点変更方法が納得いかない。

たとえば、道に沿って滑走しながら、道沿いの景色や様子をチェックしようとしても、滑走を止めてチェックしたい方向にキャラクターを向けなければ、その方向を見ることができないということ。ドリームキャスト版にハマっていた筆者も、本作の操作性に慣れるまでにかなりの時間がかかってしまった。

▲グラインドからダッシュ&ジャンプを駆使することで、華麗に宙を舞うテクニックを繰り出せる。高得点を狙ううえで、必須となる要素だ。

▲ステージ中には、思わぬ抜け道やギミックなどが画されていることも。こうした発見が攻略につながる爽快感も、本作の面白さのひとつだ。

初めて『ジェットセットラジオ』に触れる人は、操作性はもちろん、自由すぎるゲーム性に戸惑うかもしれないが、この”初体験なのでうまく滑れない感”こそが本作の魅力のひとつでもある。

まずは、スプレー缶を集めてグラフィティーを描くということを重視して、ステージクリアーを目指すといい。ステージをクリアーできれば、新しいステージやキャラクターが解放され、各キャラクターが、新たな走りを伝授してくれるのだ。

ひとつずつテクニックを身に付けていくこの感覚こそ、実際にスキーやスケボー、ローラーブレードが上達していく感覚に近く、できるようになった瞬間、飛躍的に爽快感を得ることができるというもの。最初こそ、思うように走りまわれないかもしれないが、先に進んでいくうちに、いつのまにか操作に慣れてしまい、自分なりに気持ちイイ走りができるようになっているはずだ。そして、一度クリアーしたステージをやり直した時、警官たちをあざ笑うかのように街を滑走できるぞ。この操作に慣れていく楽しさも、新感覚のアクションゲームに出会ったときの醍醐味なのかもしれない。(浅葉たいが)

※現在はAndroid版も配信されています。

ジェットセットラジオ

メーカー
セガ
配信日
2012年12月20日(Android版未定)
価格
450円[税込]
対応機種
iPhone / iPod touch/iPad

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