セガのiPhone向けフリックゲーム『ゾンビ打 FLICK OF THE DEAD』の斬新すぎたシステムにメス!

2012-06-11 17:44 投稿

●どうした新小田夢童!? 

某日、編集部にセガから電話が。『ゾンビ打 FLICK OF THE DEAD』のことで、開発者である新小田夢童(しんおだむどう)氏(以下:虚無僧)がヒドく落ち込んでいるらしく、公私ともにつきあいがある記者に話を聞いて欲しいというのだ。事情を聞くついでに、虚無僧に豪華な食事でもごちそうしてもらおうとセガ本社に向かった。(ハイネ鳥居)

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セガ本社に到着し開発室に訪れると、普段にも増して覇気のない虚無僧の姿が。「この様子じゃ、まともに話しができないかもしれない(普段からしゃべらないが)」と思った記者は、別室に移動して『ゾンビ打 FLICK OF THE DEAD』についての事情を聞くことにした。

【『ゾンビ打 FLICK OF THE DEAD(フリック・オブ・ザ・デッド)』とは】
アーケードで人気のセガのホラーガンシューティングゲーム『THE HOUSE OF THE DEAD(ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド)』シリーズをモチーフにしたiPhone、iPad向けのフリックゲーム。タッチパネル上で指をスライドして文字を入力する”フリック入力”の練習を、ゲーム感覚で行える。出題ワード数は25000問以上で、ステージ1までは無料でプレイ可能。ゲーム内課金によってつぎのステージがアンロックされる仕組みだが、Sランク以上でクリアーすると、つぎのステージが割引で購入できる斬新なシステムを採用している。(ステージ2~4:170円[税込]、ステージ5~6:250円[税込])

▲別室に移動して虚無僧から事情を聞く記者。表情は見えないが、元気が無いのは明らか。

●「挑戦しすぎたプレイ方法にユーザーの反応がよくなかった」

虚無僧曰く『ゾンビ打 FLICK OF THE DEAD』で試みた価格設定やプレイ方法について、ユーザーの反応が予想よりもいい結果が出ていないとのこと。本作は、無料でステージ1をプレイできるが、ステージ2からは課金でアンロックされるようになっており、Sランク以上でクリアーすると、つぎのステージが割引になるという仕組み。プレイヤーにSランクを目指して楽しんでもらえるようにという、新たな試みに挑戦した形だ。しかし、ボリュームが少く、本来のゲームの魅力を体感する前にプレイをやめてしまうユーザーが多いのではないのか? と悩んでいるらしい。

▲事情の説明後に「我が身で自戒の手本を示すべしっ!」と抜刀する虚無僧。落ちつけって!

●新たな試みは決して成功とはいえないと判断

虚無僧:茶番はここまでにして、そろそろ真面目に話をしませんか?

――は、はい(自分が演出したくせに……) 『ゾンビ打 FLICK OF THE DEAD』の価格設定を見直すんですか?

虚無僧ええ、『ゾンビ打 FLICK OF THE DEAD』の価格設定は、セガにとって挑戦でした。ひとつのステージで高い評価(ランク)を出せば、つぎのステージに挑戦するための料金が割引になるといったモチベーションを与えるという狙いは、成功していると思います。しかしながら、難度が低く、ボリュームも少なめにしたステージ1を体感しただけでは、ステージ2を購入するまでのモチベーションには繋がらないのではないかと考えています。

――予想よりも反応がよくなかったと?

虚無僧よくなかったというわけではないんです。無料(オープニングセール価格)ということもあって、配信後のダウンロードは良い結果が出ております。しかし、課金率という面では、ほかのセガタイトルと比較してかなり少なく感じました。

――なるほど、具体的にはどのように変更するんですか?

虚無僧ステージ2までは無料でプレイできるようにします。ステージ1では歯ごたえを感じてもらえなかったプレイヤーも、ステージ2をプレイすることによって、ゲーム本来の魅力を体感してもらえるはずだと思っています。3ステージ以降のアンロック料金の価格も、ステージ3~6のセット販売で450円[税込]にするつもりでいます。もちろん、試みのひとつでもあるSランク割引は継続します(※ステージ2をSランク以上でクリアした方のみ350円[税込])。これについては、ユーザーの皆さんからも好評をいただいてますし、安心しました。2012年6月中には対応するつもりです。

――僕も斬新な試みだと思いました。そもそも、今回の試み(アンロック式、Sランク割引きなど)に至る経緯はどんなものだったんですか?

虚無僧:ゲームをやり込むプレイヤーのモチベーションを高めるためにはどうしたらいいのか。よりフリックが上手くなるように何度も遊んでもらうためにはどうしたらいいのか。そこで思いついたのが、本作の試みのひとつとなるSランク割引きだったんです。それを実現するための手法が、アンロック式であり、現在の価格設定だったという順番ですね。割とすぐに消されてしまうiPhoneアプリをくり返し遊んでくださったプレイヤーに、感謝の気持ちを表したいという思いもありました。

――売り切り式の『ミクフリック』と違うんですね。

虚無僧:ミクフリック』はエンタテインメントとしてターゲットユーザーが被らないと判断していますので。とくに意識した狙いはないですね。『ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド』は、アーケードから続く人気シリーズですし、本作を遊んでくれるプレイヤーの年齢層も広いんですよ。

――見た目はバイオレンスですけど、フリック入力するだけなのでゲームが苦手な人でも楽しめますからね。

虚無僧:そうなんです。アーケード版『ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド』は、ブラインドタッチによるキーボード入力でゾンビを倒していくという、当時として斬新なゲームデザインだったのですが、キーボード入力が得意なら目立つことができるという点もあり、ゲームセンターで女性の脚光を浴びていたのが特徴でした。『ゾンビ打 FLICK OF THE DEAD』も多くのプレイヤーの皆さんに楽しんでいただきたいです。

――楽しみながらフリック入力も覚えられちゃいますしね。

虚無僧:そうなんです! セガのフリックゲームは遊びながらうまくなれるってところを感じてほしいです。ぜひ、プレイしてみてください。

――キャラを忘れて本当に真面目なまま終わっちゃいましたね(笑)。

 

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ゾンビ打 FLICK OF THE DEAD

メーカー
セガ
配信日
配信中
価格
85円[税込]
対応機種
iPhone 4/4S、iPod Touch (第4世代)

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