
『ドラゴンアーク』はグリーが挑戦する新しいソーシャルゲームへの第1歩【OGC 2012】
2012-03-16 13:25 投稿
●エグゼグティブディレクターの土田俊郎氏が自作『ドラゴンアーク』を分析
2012年3月16日、都内にて、一般社団法人ブロードバンド推進協議会(BBA)主催によるカンファレンス、OGC(Open“Game” Contents)2012が開催された。「ソーシャルネットワークとそのプラットフォーム上の強力なコンテンツとしてのゲームに焦点をあて、広がるコンテンツビジネスの新たな可能性を探る」との趣旨のもとに開催されているOGC。当初は“オンラインゲーム&コミュニティコンテンツ”のカンファレンスとして、2005年より実施されている同イベントだが、年を重ねるごとに時代のトレンドに合わせる形で講演内容が多様化。ここ数年はスマートフォンやソーシャルゲーム関連のセッションが多く見られるようになっている。
そんなOGC 2012の開幕を飾る講演として行われたのが、グリー メディア事業本部 エグゼクティブディレクター 土田俊郎氏による“ソーシャルゲームは、 コンソールゲームを目指すのか? ~ドラゴンアークの開発、運営から~”。さきごろiPhone向けソーシャルゲームとして配信され、そのコンシューマーに負けないクオリティーが注目を集めた『ドラゴンアーク』にスポットをあてたセッションだ。
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『アークザラッド』シリーズや『フロントミッション』シリーズなど、数々のコンシューマーゲームを手掛けてきた土田氏は、まずは「コンシューマー出身の人間には、いまのソーシャルゲームの状況がコンシューマーの歴史と重なる」と口を開き、コンシューマーゲーム機の歴史を俯瞰したうえで、コンシューマーゲームがもたらしたものを「ゲームが人々の生活を豊かにし、広い世代で遊ばれるようになった」とコメントした。そしてコンシューマーゲームの現状を、「プロセスが複雑化して開発費が高騰」、「強力な海外デベロッパーの出現」、「ハードウェアの多様化」と分析し、「ひとつのゲームをほかのプラットフォームに展開しづらくなり、マーケティングの難しさも重なって投資リスクも増大。開発に慎重にならざるをえないということで、新しいものが生まれづらい閉塞状況になっている」(土田)と説明した。
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一方で、いま隆盛を誇るソーシャルゲームはどうなのか? 土田氏は、ソーシャルゲームの市場がいまや2000億円規模に達し、とくにスマートフォンの売上は2011年6月を基準にすると655%もの伸びを見せているというデータを披露したうえで、ソーシャルゲームがもたらしたものは、コア化していたゲーム層に対して、「ゲームを遊ぶユーザーの数を飛躍的に広げた」と続けた。ソーシャルゲーム成功の秘訣は、まずは“徹底した障害となる要素の除外、好まれる要素の最適化”。コンシューマーゲームを作っていたとき、ユーザーアンケートによるプレイをしないことの最大の障壁は“時間がない”、“お金がない”のふたつだったと土田氏。ソーシャルゲームはその2大要因を排除したものだ。もうひとつの秘訣が、“ログを見て客観的に、ロジカルにゲームを進化させる”こと。コンシューマーゲームではユーザーの意見は間接的にしかわかりえなかったが、ソーシャルゲームはユーザーのログを解析することで、「作り手の思い込みではなくて、ユーザーの求めるものを提供した」(土田)というのだ。
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引き続き土田氏は、グリーという会社の企画3大モデルが“集客”、“活性化”、“収益化”にあること、“事業モデル”と“企画モデル”の関連性を説明したうえで、「企画モデルを事業モデルと関連づけることで“可視化”することが、グリーの成功の秘訣なのではないでしょうか」(土田)と分析した。これはどういうことかというと、コンシューマーゲームだと、企画はユーザーの手の届かないところにあるので、実際の売上とは関連づけない傾向にあった。それをソーシャルゲームでは事業モデルと関連づけることで、ユーザーに支持される企画モデルを作り得るということだ。
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▲講演ではグリーの考えるビジネスモデルなども提示された。極めて興味深い資料と言えるだろう。 |
そして、講演の話題はこれからのソーシャルゲームへと。土田氏は、“ハードの進化、表現力のアップ”により、「手触り、思い入れ、愛着が増え、より深く楽しむゲームのニーズに応えていく」、「映像、音、操作を駆使して、深い思い入れが可能になる」と説明。結果として、「シリーズ作品として愛される作品をも生み出せるポテンシャルを持つに至るのではないか」とした。
一方で、コンシューマーゲームが抱えたリスクをふたたび抱える可能性もある、と土田氏は指摘する。昨今のソーシャルゲームは、開発期間の長期化や軌道修正の難しさに陥るケースも見られ、開発だけで熟成する期間が長くなることで、ユーザーの求めるものとの乖離のリスクが生じているというのだ。
では、どうすればそのようなリスクを避けられるのか? それに対して土田氏の答えは明確で「早く出すこと」とひと言。そのあとに続けられた「深さは開発だけで作るのではなくて、ユーザーとともに作っていく」との土田氏の言葉は象徴的だ。開発だけで作ると、ユーザーと乖離することは避けられない。早く出すことが必要だというのだ。もちろん、早く出すためにはそのための方法論が必要だ。それに対して土田氏は、“ゲームモデルの解析、定義→フレームワークとして利用できる態勢”、“効率のよい短期間開発(チームメンバーのマルチ統合型スキル)”の2点を挙げる。フレームワークとは、汎用的な機能をまとめて提供し、アプリの土台として機能するソフトウェアのこと。つまり、既存タイトルの成功パターンを分析し、効率的な開発を心がけるべきだということだろう。
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土田氏の最新作である『ドラゴンアーク』は、オンラインゲームのフレームワークをソーシャルゲーム化したものだ。“プレイを始めてくれたユーザーの脱落ポイントの徹底的な排除”、や“プレイを続けているモチベーション要素の見極め、強化”、“お金をだしてもいいと思える満足度の提供”などに徹底的にこだわったのだという。そのうえで土田氏は、『ドラゴンアーク』での試みとして、“ゲームモードをアクションとシミュレーションの併用にした”、“課金による時短要素の導入”の2点を挙げ、「状況によって遊びかた、遊ぶモードをユーザー自身で選ぶ、ユーザーの生活に合わせて遊べるゲームデザインを心がけました」と解説した。
そして最後に土田氏は、「『ドラゴンアーク』は、グリーが挑戦する新しいソーシャルゲームへの第1歩です!」とひと言。ソーシャルゲームの現状と今後の展望をわかりやすく伝えてくれた、極めて興味深い講演となった。
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